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仕事も育児も止まらないなかで、食器や本を一つずつ包む時間だけがどうしても捻出できない——引っ越しの準備でいちばん重いのは、じつは搬出でも輸送でもなく荷造りです。だからこそ「全部おまかせにしたら、いくら上乗せになるのか」を先に知っておきたい方は多いはずです。
ただ、金額を調べる前に引っかかるのが「そもそも、どこまでやってくれるのか」という部分ではないでしょうか。プラン名は会社ごとにばらばらで、名前を見ただけでは荷解きまで入っているのか判断できません。
この記事では、当メディア編集部が国土交通省と関東運輸局の公表資料、標準引越運送約款、大手引越し会社の公式プランページを調べ、おまかせプランを「荷造り」「荷解き」の付け外しによる3段階として整理したうえで、上乗せ分が何に対する対価なのか、追加料金がどんな条件で出るのかをまとめました。人数別・距離別の相場そのものは別記事に譲り、ここでは作業範囲の物差しに絞ります。


- 01【一言でいうと】引っ越しの「おまかせプラン」はどこまでやってくれる?
- 02おまかせプランの費用は「標準プラン+いくら」?|上乗せ分の読み方
- 03プラン階層で作業範囲がどう増えるか|各社の公式プラン名で見る
- 04おまかせでも自分でやることは残る|貴重品・危険物・手続き
- 05追加料金が出るのはどんなとき?|階段作業・繁忙期・付帯サービス
- 06見積書で確認する6項目|おまかせプランの見積もりの取り方
- 07おまかせプランが向くケース・見送ってよいケース
- 08直前のキャンセル・延期はおまかせのほうが響く|解約手数料の決まり方
- 09引っ越しのおまかせプランについてよくある質問(FAQ)
- 10まとめ|おまかせプランは「どこまで」を先に決めてから金額を比べる
【一言でいうと】引っ越しの「おまかせプラン」はどこまでやってくれる?
おまかせプランとは、標準的な引越し作業に「小物の荷造り」と「新居での荷解き」を追加できるプランのことです。この2つは別々に付け外しできるため、実質的にはどの会社でも「どちらも自分でやる」「荷造りだけ頼む」「荷解きまで頼む」の3段階に整理できます。
逆にいえば、大型家具・家電の梱包、養生、搬出・輸送・搬入、新居での家具の設置は、いちばん安いプランにも最初から含まれているのが一般的です。おまかせにして増えるのは、あくまで小物を箱に詰める作業と、箱から出して収める作業の部分になります。

※おまかせの上乗せ分を読むための土台となる数字です。人数別・距離別の相場そのものは別記事にまとめています。
| 段階 | 小物の荷造り | 新居での荷解き | 自分に残る主な作業 | 向いている状況 |
|---|---|---|---|---|
| LEVEL 1 荷造りも荷解きも自分で |
自分 | 自分 | 箱詰め・箱開け・貴重品の管理 | 準備の時間を確保できる |
| LEVEL 2 荷造りだけおまかせ |
業者 | 自分 | 箱開けと収納・貴重品の管理 | 引越し前だけ時間が取れない |
| LEVEL 3 荷解きまでおまかせ |
業者 | 業者 | 家具の配置決め・当日の立ち会い・貴重品の管理 | 引越し当日から生活を始めたい |
※どの段階でも、大型家具・家電の梱包/養生/搬出・輸送・搬入/家具の設置は業者の作業に含まれるのが一般的です(各社の公式プランページの記載をもとに当メディア編集部が整理・2026年8月時点)。
なお、荷解きまで頼む人は現状では少数派です。SUUMO引越し見積もりが実施したアンケート(2024年3月7日・インターネット調査・18〜64歳の男女500人)では、荷造りや梱包を自分で行った人が70%、一部を自分で行って残りを業者に任せた人が24%、すべて業者に任せた人は6%でした(出典:SUUMO引越し見積もり「引越しの荷造り代行をしてもらう方法3選!」)。少数派だからこそ、相場情報が出回りにくいテーマでもあります。
おまかせプランの費用は「標準プラン+いくら」?|上乗せ分の読み方

先に土台となる「標準的なプランの金額」を確認しておきましょう。国土交通省関東運輸局は「引越しのモデル運賃・料金」というページで、比較的利用が多い標準的なプランを想定した金額を公開しています。
同ページの前提は、大物類の荷造り・荷解き及び搬出・搬入は業者が行い、ダンボール箱10枚〜20枚をセット、作業員1名〜3名(車の大きさにより人数が異なる)、作業時間は概ね8時間以内というものです。つまり前掲のLEVEL 1に近い内容にあたります。
| 条件 | 車両・人員 | モデル運賃・料金 |
|---|---|---|
| 単身(一階 1K〜1DK)・100km程度 | 2屯車1台/運転手1名・作業補助1名 | 50,000〜60,000円 |
| 家族(一階 2DK〜3DK)・100km程度 | 4屯車1台/運転手1名・作業補助2〜3名 | 100,000〜120,000円 |
出典:国土交通省関東運輸局「引越しのモデル運賃・料金」(同ページに税込・税別の表記はありません/2026年8月時点で閲覧できる内容)。荷物の量・階数・時期などの条件で変わります。
そのうえで同じページには、割増になり得るケースとして「スペシャル(おまかせプラン)やエレベーターの無い団地等の3、4階、また3月中旬から4月中旬までの繁忙期については、割増料金を取られる場合があります」と書かれています。おまかせにすると必ず高くなる、と断定はできませんが、公的機関のページでも「割増になり得る項目」として扱われている点は押さえておきたいところです。
では上乗せ額はいくらか、というと公表されている定価はありません。SUUMO引越し見積もりも、おまかせ系のプランについて「いずれのプランも、料金は一律ではありません」「どれくらいの費用が上乗せになるかを知りたい場合は、引越し業者への見積もり依頼が必要です」と説明しています(出典:SUUMO引越し見積もり「引越しの荷造り代行をしてもらう方法3選!」)。
上乗せ分の正体は、引越し料金の構成でいうと「実費」と「付帯サービス」にあたる部分です。SUUMO引越し見積もりは引越し料金を「基本運賃」「実費」「付帯サービス」の3要素で説明しており、実費には作業員の人件費やダンボール箱などの梱包資材費が含まれるとしています(出典:SUUMO引越し見積もり「引っ越し料金の費用・相場」)。荷造りを頼めば梱包スタッフの人数と時間が増え、資材も増えます。上乗せ額が荷物の量に比例しやすいのは、このためです。
人数別・距離別・時期別の相場そのものは、別記事にまとめています。
荷造りだけ外部に頼む場合は料金が公開されていることもある
引越し会社のプランとは別に、荷造り・荷解きだけを請け負う専門サービスもあります。こちらは料金表を公開している事業者があり、金額感をつかむ手がかりになります。
たとえば楽々荷造り引越サービス(東京都足立区)は、荷造り料金を1箱単位で公開しており、20箱までは1箱2,000円、21〜40箱は1,950円、41〜60箱は1,900円、61〜80箱は1,850円、81〜99箱は1,800円、100箱以上は1,750円としています(20箱未満の場合は20箱分×単価で計算)。これに出張料金として東京23区内5,000円、東京23区外・埼玉南部・千葉西部・神奈川東部10,000円、それ以外15,000円が加わり、荷造りや荷ほどきのみの場合は別途出張費・人件費がかかると明記されています(出典:楽々荷造り引越サービス「プラン・料金」。同ページに税込・税別の表記はありません/2026年8月時点)。
相場としては、SUUMO引越し見積もりが荷造り代行の専門業者について「1LDK・1DKに住む単身者で2万円台」「家族世帯や繁忙期でも3万円台〜の料金設定が多い」とし、家事代行に3時間(参考値)依頼した場合は1万円〜2万円程度としています(税込・税別の表記は出典になし)。ただし引越し会社とは別に手配することになるため、当日の作業時間の調整が必要になる点は考えておきましょう。
プラン階層で作業範囲がどう増えるか|各社の公式プラン名で見る

ここが混乱しやすいところですが、プラン名の付け方は会社ごとにまったく違い、名前からは作業範囲を読み取れません。SUUMO引越し見積もりも「プラン名だけでは作業範囲は明確にわからないため、どこまでやってくれるのか確認したうえで見積もりおよび依頼をするようにしましょう」と注意を促しています。
実際に、大手3社が公式サイトで案内している現行のプラン名を並べてみます(順位付けではなく、名称と作業範囲の対応を示すための並記です)。
| 段階 | アート引越センター | サカイ引越センター | アリさんマークの引越社 |
|---|---|---|---|
| LEVEL 1 荷造りも荷解きも自分で |
基本コース | 荷造り自分でエコノミープラン | 経済パック |
| LEVEL 2 荷造りだけおまかせ |
ハーフコース | 荷造りおまかせスタンダードプラン | アリさんパック |
| LEVEL 3 荷解きまでおまかせ |
フルコース | まるごとおまかせフルサービスプラン | フルパック |
出典:アート引越センター「おまかせパック」/サカイ引越センター「荷造り自分でエコノミープラン」・「荷造りおまかせスタンダードプラン」・「まるごとおまかせフルサービスプラン」/アリさんマークの引越社「家族でお引越し」(各社公式サイトの記載・2026年8月時点)。
各社の説明を読むと、境目の作り方に少しずつ違いがあることも分かります。アート引越センターのハーフコースは「基本コースに荷造り作業をプラスしたお引越しコース」で、荷解きは利用者が行う設計です。サカイ引越センターの荷造りおまかせスタンダードプランは「荷造りはすべてプロにお任せ!荷ほどきはお客様で行うことで費用は抑えつつ」と案内されています。
アリさんマークの引越社の経済パックは「家具の荷造りから配置まではアリさんにお任せください。小物・家具の中身はお客様で荷造り・荷ほどきを行って頂くプラン」とされており、いちばん安いパックでも家具の梱包と配置は業者側であることが読み取れます。「安いプラン=何もしてくれない」ではない、という点は見積もりを取る前に知っておくと判断が変わるはずです。
なお比較サイトなどには旧名称のコース名が残っていることがあります。プラン名と範囲は、依頼先の公式サイトの現行の案内で確認するのが確実です。自分で荷造りする場合の進め方は、荷造りの記事にまとめています。
おまかせでも自分でやることは残る|貴重品・危険物・手続き

「全部おまかせ」という言葉から、指1本動かさずに済むイメージを持つ方もいますが、実際には自分で管理・運搬する荷物が必ず残ります。これはサービスの出し惜しみではなく、約款の枠組みによるものです。
国土交通省が定める標準引越運送約款(最終改正 令和7年国土交通省告示第193号)の第4条第2項では、引越運送の引受けを拒絶することがある荷物として、現金、有価証券、宝石貴金属、預金通帳、キャッシュカード、印鑑等の携帯できる貴重品/火薬類その他の危険品・不潔な物品等/動植物、ピアノ、美術品、骨董品等の特殊な管理を要するものが挙げられています(出典:国土交通省「標準運送約款」)。
同じ約款の第8条第1項では、業者が荷物を受け取る際に、貴重品や壊れやすいもの(パソコン等の電子機器を含む)、変質・腐敗しやすいものなどの有無と種類・性質を申告するよう求めることになっています。おまかせプランでも「これは自分で持ちます」と切り分ける工程は残ると考えておきましょう。
各社の案内も同じ方向です。サカイ引越センターは、まるごとおまかせフルサービスプランのページに「下記につきましては、お客様にて管理・お運び願います」として、現金、有価証券、通帳、印鑑、貴金属類、高価品(毛皮、高級バッグ等)、骨董品・美術品、精密機器、シャンデリア、動植物、土砂、特殊機械品、危険物(灯油、ガソリン等)等を列挙しています。SUUMO引越し見積もりも、おまかせ系プランの注意点として「貴重品など一部自分で梱包・搬出入しなければならないものがある」と書いています。
荷物以外では、新居での家具の配置決め、当日の立ち会い、役所や電気・ガス・インターネットの手続きが自分の仕事として残ります。荷解きまで頼んでも、どの棚に何をしまうかを判断できるのは住む本人だけです。
追加料金が出るのはどんなとき?|階段作業・繁忙期・付帯サービス

おまかせプランで金額が読みにくくなる理由のひとつが、荷造り・荷解き以外の要素でも料金が動くことです。前掲の関東運輸局のページでは、割増料金を取られる場合がある要素としておまかせプラン、エレベーターの無い団地等の3・4階、3月中旬から4月中旬までの繁忙期の3つが挙げられています。搬入経路と時期は、荷造りを頼むかどうかとは別に効いてくる条件です。
また、引越し作業とは別建てで請求される付帯サービスもあります。同じ関東運輸局のページには、次の金額が「付帯サービス」として掲載されています。
| 付帯サービス | 金額 | 条件 |
|---|---|---|
| ピアノ運送 | 40,000〜50,000円 | 運送距離100km程度 |
| 乗用車運送 | 25,000〜35,000円 | 運送距離100km程度 |
| 冷暖房器具の取外し | 5,000〜15,000円 | — |
| 冷暖房器具の取付け | 15,000〜25,000円 | — |
出典:国土交通省関東運輸局「引越しのモデル運賃・料金」(同ページに税込・税別の表記はありません/2026年8月時点)。ピアノ・乗用車は引越し荷物と同時に運送した場合に料金が安くなる場合があるとされています。
逆に、見積もりを取ったあとで勝手に金額が膨らむわけではありません。標準引越運送約款の第19条第4項は、実際の運賃等が見積書の金額を超える場合の修正は「荷送人の責任による事由により見積運賃等の算出の基礎に変化が生じたとき」に限ると定めています(下回った場合は実際の金額に修正)。当日に荷物が想定より増えていた、といったケースが該当します。
ここから導かれる実務は単純で、荷物の量と搬入経路を見積もり時に正確に伝えることに尽きます。おまかせプランでは業者が全部の箱を作るため、自己申告の箱数と実際の量がずれやすく、事前の情報共有がそのまま金額の精度になります。入居日がずれて荷物を一時的に預けたい場合は、預かりの記事も参考にしてください。
見積書で確認する6項目|おまかせプランの見積もりの取り方

おまかせプランの見積もりは、標準引越運送約款が定める記載事項をそのまま確認項目にすると読みやすくなります。以下の6項目は、いずれも約款に根拠のある内容です。
1荷造りと開梱が内訳に分かれて書かれているか
約款第3条第3項は、運賃等を「積込み、取卸し、搬出及び搬入作業、荷造り作業、開梱作業等に応じて運賃等の内容ごとに区分してわかりやすく記載します」と定めています。荷造り分・開梱分がいくらなのかは、内訳として書いてもらえるということです。
2誰がどの作業を行うかが明記されているか
約款第3条第2項第8号は、見積書の記載事項として「荷送人及び荷受人並びに当店が行う作業内容」を挙げています。「おまかせ」という言葉ではなく、食器・衣類・書籍・家電といった単位で担当が書かれているかを見ます。
3事業許可番号が記載されているか
同項第7号により、見積書には事業者の名称とあわせて事業許可番号が記載されます。トラックで有償の引越運送を行うには貨物自動車運送事業法にもとづく一般貨物自動車運送事業の許可が必要で、軽トラック等による貨物軽自動車運送事業は届出制と扱いが異なります。許可の有無は見積書の記載と国土交通省の公表資料で確認できます。
4解約手数料の額が書かれているか
同項第6号で、見積書には解約手数料の額を記載することになっています。後述するとおり、おまかせプランでは手数料の母数が大きくなりやすいため、金額の欄と一緒に必ず読んでおきたい部分です。
5見積もり時に内金・手付金を求められていないか
約款第3条第5項は「見積りの際に内金、手付金等を請求しません」と定めています。見積料も請求しないのが原則で、例外は下見を行った場合の下見費用のみ(事前に金額を通知して了解を得ることが条件)です。
6同じ作業範囲・同じ荷物量で複数社に依頼したか
関東運輸局も「複数の業者から見積書を取り、比べてみるとわかりやすい」としています。片方だけ荷解き込みで見積もると、金額差の意味が読めなくなります。LEVEL 2かLEVEL 3かを先に決めて、同じ条件で並べましょう。
3社に個別で連絡するのが大変な場合は、一括見積もりサービスを使う方法もあります。ただし申し込み直後から複数の引越し会社より電話やメールでの営業連絡が届くのが仕組み上の前提です。対応できる時間帯に申し込む、連絡手段の希望を備考欄に書いておくなど、受け止め方を決めてから使ってください。サービスの選び方や相見積もりの進め方は、それぞれの記事で解説しています。
おまかせプランが向くケース・見送ってよいケース

おまかせプランは「高いか安いか」で決めるものではなく、捻出できない時間と体力を、いくらで買い戻すかという選択です。各社が公式サイトで挙げている「こんな方にオススメ」の記載と、約款上の制約をあわせて整理すると次のようになります。
- 引越しまで日数がなく、平日も週末も準備の時間が取れない → 荷造りだけでもおまかせ(LEVEL 2)を検討
- 小さい子どもがいる・妊娠中・高齢で作業の負担を減らしたい → サカイ引越センターがフルサービスプランの対象として挙げている状況
- 引越した日から普段どおりの生活に戻したい → 荷解きまで(LEVEL 3)
- 時間に余裕があり、荷物も多くない → 自分で荷造りしたほうが費用は抑えやすい
- 置き場所を細かく決めたい・見られたくないものが多い → 荷解きは自分で行う選択も現実的
もうひとつ、順番の話をしておきます。おまかせプランの費用は荷物の量に連動しやすいため、処分するものを先に減らしてから見積もりを取るほうが金額は読みやすくなります。引越し会社に不用品の引き取りを頼む場合、家庭から出る不用品の収集運搬には一般廃棄物収集運搬業許可(または市町村の委託)が必要で、買取として引き取る場合は古物営業法上の古物商許可が前提になります。どちらの扱いになるのかは、見積もり時に確認しておくと安心です。
直前のキャンセル・延期はおまかせのほうが響く|解約手数料の決まり方

意外と知られていないのが、おまかせプランにすると直前キャンセル時の手数料の母数が大きくなるという点です。標準引越運送約款の第21条第2項は、解約手数料・延期手数料の上限を次のように定めています。
| 解約・延期を申し出た時期 | 手数料の上限 |
|---|---|
| 見積書に記載した受取日の前々日 | 見積運賃等の20パーセント以内 |
| 見積書に記載した受取日の前日 | 見積運賃等の30パーセント以内 |
| 見積書に記載した受取日の当日 | 見積運賃等の50パーセント以内 |
出典:国土交通省「標準運送約款」掲載の標準引越運送約款(最終改正 令和7年国土交通省告示第193号)第21条。手数料の請求は、解約・延期の原因が荷送人の責任による場合に限られます。
ポイントは母数の定義です。同項は算定の基礎となる「見積運賃等」の料金部分について、「積込み、取卸し、搬出、搬入、荷造り及び開梱に要するものに限る」と書いています。つまり荷造り・開梱の料金も母数に入るため、同じ日にキャンセルしてもLEVEL 3のほうが手数料の上限額は大きくなる計算です。
あわせて第21条第3項では、解約手数料とは別に、業者が既に実施または着手した附帯サービスの費用(見積書に明記したものに限る)を収受できるとされています。前日に荷造りへ来てもらう段取りだった場合は、この点も関係してきます。サカイ引越センターも、ご家財の量によっては前日に梱包に伺う場合があると案内しています。
いっぽうで、業者が荷造りしたことで責任が軽くなるわけではありません。約款第22条は、業者の責任の範囲を「荷物の受取(荷造りを含む。)から引渡し(開梱を含む。)までの間」と定めています。おまかせで包んでもらった荷物も、この期間の損害については賠償の対象です(業者が注意を怠らなかったことを証明した場合を除きます)。
※ここでの説明は約款の一般的な内容の紹介です。個別のケースの取り扱いは契約内容や事情により異なるため、実際の解約・延期の条件は契約する引越し会社の見積書と約款で確かめてください。
引っ越しのおまかせプランについてよくある質問(FAQ)
※本記事の料金・プラン内容は、2026年8月時点で各公式サイトおよび国土交通省・関東運輸局の公表ページに掲載されている情報をもとにしています。金額は条件により変わり、税込・税別の別は出典に記載がある場合のみ明記しています。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
まとめ|おまかせプランは「どこまで」を先に決めてから金額を比べる
引っ越しのおまかせプランは、標準的な作業に「小物の荷造り」と「新居での荷解き」を足していく3段階として整理できます。プラン名は会社ごとに違うため、名前ではなくこの2つがどちらに入っているかで見比べるのが確実です。
上乗せ額に定価はなく、増えるのは主に梱包スタッフの人件費と資材費です。国土交通省関東運輸局のページでは、おまかせプラン・エレベーターのない団地等の3、4階・3月中旬から4月中旬の繁忙期が、割増料金を取られる場合がある要素として並べられています。見積もりでは荷造りと開梱の内訳、作業の担当区分、事業許可番号、解約手数料の額を確認し、同じ作業範囲で複数社に出してもらいましょう。
人数別・距離別の相場から確認したい方は、費用相場の記事から読み進めてみてください。