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キクイムシの木くずと穴で見分ける|発生原因と駆除の相談先

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フローリングの上に、きな粉のような細かい粉が小さく盛り上がっている。掃除機で吸い取っても、何日かするとまた同じ場所に出てくる。よく見ると粉の真ん中に、針で刺したような小さな穴がある——「キクイムシ」で検索してこのページにたどり着いた方の多くが、この状態から不安になっています。

家の木を食べる虫と聞くと、まずシロアリが頭に浮かびます。ただ「キクイムシ(木食い虫)」は木材を食害する虫の通称で、分類学的には複数の科にまたがる虫の総称です(名古屋市/2026年8月時点)。つまり「キクイムシ」は一種類の虫の名前ではなく、まず何の仲間かを絞り込むところから始まります。

この記事では虫の写真を一枚も使わず、線画の図解と早見表だけで整理しました。粉(フラス)と穴の見方、シロアリとの分かれ道、家具や建材からの「持ち込み」という発生源の考え方、そして相談先までを順番にお伝えします。当メディア編集部が、都道府県の林業研究機関・自治体・研究機関・公益法人が公開している資料を調べてまとめました(2026年8月時点)。

読者
新築2年目の家なんですが、リビングの床に細かい粉が出ていて。掃除機で吸っても、何日かするとまた同じところに出るんです。シロアリだったらと思うと落ち着きません。
編集部
その出方でしたら、シロアリとは別の木材害虫が候補に入ります。見るのは「粉の中心に丸い穴があるか」と「どの木に出ているか」の2点だけです。虫に近づかなくても確認できますので、図解で順番に見ていきましょう。

【一言でいうと】キクイムシは木を食べる虫の総称|家の中なら「ヒラタキクイムシ類」を疑う

モップで床を掃除する様子
写真はイメージです

結論から言うと、粉の中心に直径1〜2mmほどの丸い穴があり、それが広葉樹のフローリングや家具・竹製品に出ているなら、ヒラタキクイムシ類の可能性が高いと考えられます。逆に、粉ではなく土でできた筋が基礎や土台についている場合は、シロアリ側の可能性を先に考えることになります。

名古屋市健康福祉局衛生研究所は、ヒラタキクイムシ類に建材や家具などに用いられた乾材を食害する重要な種が含まれること、幼虫のみが材部を食害し、成虫になって材の外に出るときに粉状の木屑(フラス)を出すので食害を知ることができることを挙げています(名古屋市 ヒラタキクイムシ類/2026年8月時点)。

粉が出ているのは、中で育った幼虫が成虫になって外へ出てきたサインだということです。次の早見表に、家の中で見つかりやすいヒラタキクイムシ類を①〜④の番号で整理しました。番号はこのあとの解説でもそろえています。

番号 名前 体長 体色 主に食害する材
① ヒラタキクイムシ 3〜8mm 赤褐色 ラワン材など多くの樹種
② ケヤキヒラタキクイムシ 3〜5mm 多少黄色味のある褐色 ケヤキ材をはじめ各種広葉樹材
③ アラゲヒラタキクイムシ 1.5〜2mm 黒褐色 竹材や籐ヤシなど
④ ケブトヒラタキクイムシ 2〜3.5mm 濃赤褐色 南洋材など多くの樹種

体長・体色・食害する材は名古屋市 ヒラタキクイムシ類の記載にもとづく(2026年8月時点)。

体長も体色も似通っていて、肉眼で①〜④を確定させるのは簡単ではありません。ただ、どれもヒラタキクイムシ類であれば、痕跡の見方と相談先はほぼ共通です。

キクイムシの木くず(フラス)と穴の見方|シロアリとの違い

キクイムシとシロアリは材と痕跡で見分けるの図解
当メディア編集部作成

痕跡から見分けるときは、粉の見た目よりも「どの木から出ているか」に注目したほうが確実です。理由は、キクイムシ類とシロアリでは加害する木材の種類がはっきり違うからです。

長野県林業総合センターはミニ技術情報で、家具や建築材から粉末状の木屑が噴出し、木屑を取り除いて虫孔(直径約2mm)があればヒラタキクイムシに加害されていると判断できるとしています。同資料は、茶褐色で体長2.2〜8.0mmの甲虫が、5〜7月にかけて被害材から2mm程度の円形の孔をあけて脱出してくるとも記しています(長野県林業総合センター ミニ技術情報 No.33 ヒラタキクイムシ/2026年8月時点)。

公益社団法人 東京都ペストコントロール協会も木材害虫のページで、ヒラタキクイムシ類が直径1〜2mmほどの虫孔をあけ、そこから微粉末が排出されて下に堆積し小さな山となると解説しています。同協会は成虫が出てくる時期を5〜6月とし、木粉を排出しながら材から出てくると記しています(公益社団法人 東京都ペストコントロール協会 木材害虫の種類1/2026年8月時点)。

一方、シロアリ側の手がかりは粉ではありません。公益社団法人日本しろあり対策協会は発見法のページで、建物の基礎や束石、土台などに蟻道がついていないかを確かめること、乾材シロアリの被害では乾燥した砂粒状の糞が排出されることを挙げています(公益社団法人日本しろあり対策協会 誰でも簡単に確かめられるシロアリ発見法を教えて下さい/2026年8月時点)。

材の種類で分かれる、と覚えると迷いにくい


日本複合・防音床材工業会(JAFMA)が運営するフローリング・ナビの虫害マニュアルは、ヒラタキクイムシが幼虫の餌になるデンプン質と成虫の産卵に適した導管のある木材を好むこと、デンプン質は辺材にあり心材にはないため心材部分の食害はないこと、木造住宅の柱や梁に使われるスギ・ヒノキなどの針葉樹は卵を産みつける導管がないため食害されないことを挙げています(日本複合・防音床材工業会 フローリング・ナビ ヒラタキクイムシ虫害マニュアル/2026年8月時点)。
広葉樹のフローリングや家具から粉と丸い穴が出ているならキクイムシ類側、針葉樹の土台や柱まわりに土の筋や砂粒状の糞が見えるならシロアリ側。この分け方なら、虫そのものを見つけられなくても方向を決められます。

もっとも、粉と穴だけで種類を言い切れるわけではありません。木材を食べる虫はほかにもいるため、判断に迷うときは無理に自分で結論を出さず、後半の相談先に進んでください。シロアリと紛らわしい虫を横断的に整理した記事や、飛んでいる個体を見たときの記事もあわせて用意しています。

家の中で見つかるキクイムシ4種の特徴

収納ボックスと棚
写真はイメージです

ここからは早見表の①〜④について、どんな木に出やすいかを中心に見ていきます。名前が長くて紛らわしいのですが、押さえるのは「食害される材」だけで十分です。

①ヒラタキクイムシ(家具・建材の代表的害虫)

名古屋市は本種を、体長3〜8mmで赤褐色、ラワン材など多くの樹種の木材を食害する、家具や建材の代表的害虫と位置づけています。同市は、何世代にもわたって同じ場所を食害するため、放置すると修復不可能なほどに被害が拡大するとも注意を促しています。

独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所は文化財害虫検索で、体長3〜7mmほどの甲虫で色は赤褐色から暗褐色、細長いとし、広葉樹の柔らかい辺材を食害することが多く繊維方向に食い進むとしています。よく似たアフリカヒラタキクイムシのほうが繁殖力が強く、被害が置き換わりつつあるとも同研究所は記しています(東京文化財研究所 文化財害虫検索 ヒラタキクイムシ/2026年8月時点)。

②ケヤキヒラタキクイムシ(ケヤキ・ナラの家具)

名古屋市は本種を、体長3〜5mmで多少黄色味のある褐色をしており、ケヤキ材をはじめ各種広葉樹材を食害するとしています。近似のナラヒラタキクイムシについても、同市はナラ材をはじめ各種広葉樹材を食害するとしています。

座卓・飾り棚・額縁など、ケヤキやナラの無垢材を使った家具は候補に入りやすいということです。買ってから日が浅い家具ほど、次の章で触れる「持ち込み」の可能性を考える価値があります。

③アラゲヒラタキクイムシ(竹・籐の製品)

名古屋市は本種を、体長1.5〜2mmで黒褐色、竹材や籐ヤシなどを食害するとしています。①や②より小さいため、虫そのものより粉のほうが先に目につくことが多くなります。

竹や籐については、別のグループの虫も関わります。東京都ペストコントロール協会は、ナガシンクイムシ類が竹材などの内部を長く穿孔し、小さな虫孔から微粉末を排出して下に堆積するとしています。竹かごや籐の椅子から粉が出ている場合は、この可能性もあわせて相談すると話が早くなります。

④ケブトヒラタキクイムシ(南洋材)

名古屋市は本種を、体長2〜3.5mmで濃赤褐色、南洋材など多くの樹種を食害するとしています。輸入された広葉樹材を使った合板や家具で名前が挙がる種です。

なお東京都ペストコントロール協会は「木材害虫の種類1」のページで、ヒラタキクイムシ類・ナガシンクイムシ類・シバンムシ類の3グループを整理しています(同協会は別ページでカミキリムシ類やキバチ類なども扱っています)。粉と穴が出ていることまでは自分で確認できても、種の確定には現物の確認が必要です。無理に虫を探し回るより、痕跡の記録を残すほうが役に立ちます。

キクイムシが出る原因は「持ち込み」|新築2年に被害が偏る理由

引越し・処分用の段ボール箱
写真はイメージです

「窓を開けていたから入ってきたのだろうか」と考える方は少なくありません。ただ、一次情報が示しているのは、ほとんど逆の構図です。

長野県林業総合センターは、ヒラタキクイムシが乾燥した材だけを加害するため屋外では見つからないとしたうえで、成虫が屋外から侵入して被害が発生することはまれで、ほとんどの被害発生原因は被害製品の持ち込みにあるとしています。つまり、粉が出ている木材は、家に入ってくる前の段階ですでに卵や幼虫を抱えていた可能性が高いということです。

フローリング・ナビの虫害マニュアルは、成虫が夜間に木材の露出部へ産卵管を差し込み、深さ4〜6mmの導管部分に産卵すること、1匹が産む卵は全部で50個ほどであること、卵は10〜20日で幼虫になり約10か月にわたって木材の内部を食い荒らすことを挙げています。翌年に蛹になり、8〜20日で成虫となって穴をあけて外に飛び出すという流れです。

同マニュアルは、木材から脱出した成虫はふたたび木材を穿孔して侵入することはできないとも記しています。今出ている粉は、外から来た虫の仕業ではなく、その材の中で1年かけて育った個体が出てきた跡だと考えると、探すべき場所がはっきりします。

新築で目立つ理由も同じ資料が説明しています。デンプン質は時間とともに変質するため古い木材は食害されにくくなり、新築して2年までの被害発生が全体の80〜85%という報告もある、というのが同マニュアルの整理です。長野県林業総合センターの資料も、家具類を購入する際に防虫加工済みの製品を選ぶなど、被害材を家屋内に持ち込まないようにすることが最も大切だとまとめています。

発生源をたどるときに残しておきたい3つのメモ


1つめは場所です。粉が出ているのは床板なのか、家具の脚なのか、押し入れの棚板なのか。部屋のどの一角に集中しているかまで書き残します。
2つめは日付です。粉をいったん取り除いた日と、次に粉を見つけた日を並べて記録すると、活動が続いているのかどうかが分かります。
3つめはその木がいつ家に来たかです。新築・リフォームの引き渡し、家具や竹製品を買った時期をたどると、持ち込みの経路が見えてきます。相談のときにこの3点があると、話が一気に早く進みます。

食害が進んだ家具は、直して使い続けるか手放すかの判断が必要になることもあります。長野県林業総合センターの資料は、材の表面を薄く残すため被害が見つけにくく、被害が進むと見た目以上に材内がボロボロになり、家具の棚が抜けてしまった事例もみられたと報告しています。手放すことになった場合の運び出しや処分の方法は、別の記事にまとめています。

庭の木・薪から出る木くずは別の虫かもしれない

庭の手入れをする様子
写真はイメージです

ここまでは家の中の話でした。ところが「キクイムシ」で検索する方の中には、庭のシラカシやコナラの根元に木くずが積もっている、薪の山から粉が出ている、というケースもあります。

長野県林業総合センターの資料にあるとおり、ヒラタキクイムシは乾燥した材だけを加害するため屋外では見つかりません。屋外の生きた木の根元に木くずが積もっているなら、屋内のキクイムシとは別の系統を考えることになります。

その代表がカシノナガキクイムシです。林野庁は、カシノナガキクイムシ(カシナガ)が媒介するナラ菌により、ミズナラ等が集団的に枯損する「ナラ枯れ」が発生しているとしています。被害木の状況として、大量のフラス(カシナガが孔道を掘った木くずや糞などの混ざったもの)がみられるとも同庁は記しています(林野庁 ナラ枯れ被害/2026年8月時点)。

令和6年度の全国のナラ枯れ被害量は、前年度比144%の約18.8万立方メートルでした(同ページ)。庭木や身近な雑木林で疑わしい状態を見つけたときは、住まいの中の相談先ではなく、お住まいの市区町村や都道府県の林務を担当する窓口に問い合わせるのが順路です。

屋内の床や家具の粉と、屋外の生木の根元の木くず。同じ「キクイムシ」という言葉でも、相談先がまったく違う点だけ押さえておいてください。

キクイムシの木くずを見つけたときにやること・やらないこと

掃除機をかける様子
写真はイメージです

粉を見つけた直後にできることは、実はそれほど多くありません。それでも順番を間違えなければ、後の判断がぐっと楽になります。

やることは3つです。粉をいったん取り除いて日付を控えること、出た場所と材の種類(広葉樹の床材か、家具か、竹製品か)を書き留めること、そして穴の大きさが分かるように定規やコインを添えた写真を残すことです。虫が苦手で近づけない場合は、粉と穴の様子を言葉でメモするだけでも相談材料になります。

時間の感覚も持っておきたいところです。フローリング・ナビの虫害マニュアルは、薬剤処置のあと1年程度様子を見ることをすすめています。ヒラタキクイムシは卵から成虫まで一世代一年のため、卵や幼虫を含めた駆除の確認には1年程度の期間が必要だ、というのが同マニュアルの説明です。1年の観察期間中に新たな虫穴・木粉の発生や成虫の飛び出しがないかを確認する、という考え方です。

先に連絡したほうがよい相手がいる場合


賃貸住宅にお住まいなら、自分で処置を進める前に管理会社または貸主へ連絡してください。建材の穴やふさぎ跡は原状回復の話につながるため、勝手に手を入れると後の説明が難しくなります。
新築・リフォームから日が浅い住宅や、購入して間もない家具・竹製品で粉が出ている場合は、施工会社や販売店にも状況を伝えておくと選択肢が増えます。前章のとおり被害材の持ち込みが主な原因なので、いつ・どこから来た木なのかは重要な情報です。

反対に、避けたいことも整理しておきます。まず、床下点検口から自分で床下に潜るのはやめてください。狭く暗いうえに粉じんを吸い込むおそれがあり、確認できる範囲のわりに負担と危険が大きい行為です。

次に、建材の穴を広げる、材を削る、広い範囲へ自己判断で薬剤の処置を行う、といったことも控えてください。フローリング・ナビの虫害マニュアルも、被害が大きいときやヒラタキクイムシ以外の虫害は専門処理業者に相談するようすすめています。

市販の殺虫剤を使う場合は、同マニュアルにあるとおり使用前に必ず製品に記載されている取扱い説明書をよく読み、噴霧するときは換気に気を配ってください。薬剤を使えば必ず終わるとは限らず、効き方は材の状態や被害の広がりによって変わります。「これで二度と出ません」と言い切る説明を、その場で受け入れないようにしたいところです。

キクイムシの駆除・点検はどこに相談する?

作業員が住宅で作業する様子
写真はイメージです

相談先は1つではありません。費用がかからない窓口から順に当たると、必要な分だけの対処で済ませやすくなります。

1お住まいの自治体の衛生害虫の相談窓口

多くの自治体には、住まいの虫について相談できる窓口があります。たとえば大阪市は、ネズミや衛生害虫に困っている場合は各区保健福祉センターの生活環境業務担当へ相談するよう案内し、防除方法などについての相談を受け付けています。あわせて同市は、駆除は土地の所有者または管理者が自らの責任で行うこと、大阪市では薬剤の配布や駆除は行っていないことも明記しています(大阪市 衛生害虫等に関する相談について/2026年8月時点)。窓口の名称や対応範囲は自治体ごとに違うため、市区町村名と「衛生害虫 相談」で検索して確認してみてください。

2都道府県の林業試験場・林業研究機関

木材そのものの相談先として見落とされがちなのが、都道府県が設置している林業の研究機関です。本記事で参照した長野県林業総合センターの資料も、「家から小さい茶色の昆虫がたくさん発生した」という相談が寄せられることを受けて公開されたものです。木材の種類や被害の広がりに関する一般的な知識を得たいときに向いています。

3骨董・文化財級の木製品なら文化財虫菌害研究所

古い仏具や美術品、収蔵品など、代えのきかない木製品で被害が出ている場合は、公益財団法人文化財虫菌害研究所という相談先があります。同法人は公式サイトで、虫害やカビから文化財を守る被害調査や、害虫・カビの種類判定、防除対策の提案を行うことを示しています(公益財団法人文化財虫菌害研究所/2026年8月時点)。一般住宅の床材の相談先ではありませんが、価値のある品を守りたいときの選択肢になります。

4害虫防除の専門業者に点検・処置を依頼する

被害が広い、何度も繰り返している、建物の構造材に及んでいるかもしれない——そんなときは専門業者の出番です。フローリング・ナビの虫害マニュアルは、近くの業者が分からない場合の問い合わせ先として公益社団法人日本ペストコントロール協会を案内しています。同協会は47都道府県それぞれに地区協会を置き、各協会に設けた「害虫相談所」で電話などによる相談受付を無料で行っており、必要に応じて事業者の紹介も可能としています(公益社団法人日本ペストコントロール協会 都道府県協会/2026年8月時点)。

業者に見てもらうときは、次の点を先に確認しておくと比較がしやすくなります。順位付けされたおすすめ一覧よりも、自分の家の条件に合うかどうかのほうが大切です。

  • 見積書に作業範囲(対象の部屋・部材)と数量が書かれているか
  • 使う薬剤の名称と、施工する場所が説明されるか
  • 保証の有無・期間・保証の対象になる範囲が書面で示されるか
  • 追加費用が発生する条件(材の交換・下地の補修など)が事前に示されるか
  • その日のうちの契約を求められていないか(複数社に相談する時間を取る)

複数の会社に同じ条件で見てもらうと、説明の丁寧さや前提の置き方の違いが見えてきます。害虫駆除の依頼先を条件で比べたいときは、作業内容と口コミが一覧で確認できるサービスも使えます。

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なお、点検の結果がシロアリだった場合は、対処の考え方も費用の枠組みもキクイムシとは別物になります。シロアリだと分かったときの進め方は、専用の記事で整理しています。

キクイムシについてよくある質問(FAQ)

Qキクイムシは飛びますか?

Aフローリング・ナビの虫害マニュアルは、蛹が8〜20日間で成虫となり、穴をあけて外に飛び出して産卵するとしています。長野県林業総合センターの資料も、成虫は夜間に活動し、乾燥広葉樹材の切断面から辺材部の道管内に産卵するとしています。ただし同マニュアルは、木材から脱出した成虫はふたたび木材を穿孔して侵入することはできないとも記しています。飛んでいる個体を見かけた場合も、発生源はその部屋の木材である可能性が高いと考えられます。

Q市販の殺虫剤だけで駆除できますか?

A効果を言い切れる情報は確認できませんでした。フローリング・ナビの虫害マニュアルは、被害が大きいときやヒラタキクイムシ以外の虫害は専門処理業者に相談するようすすめています。市販品を使う場合は、使用前に必ず製品に記載されている取扱い説明書をよく読み、噴霧時は換気を行うよう同マニュアルが求めています。小さなお子さんやペットがいるご家庭では、使う場所と保管にも配慮が必要です。

Q木くずが出なくなれば、もう終わりと考えてよいですか?

Aすぐには判断できません。フローリング・ナビの虫害マニュアルは、ヒラタキクイムシが一世代一年であることから、卵や幼虫を含めた駆除の確認には1年程度の期間が必要だとしています。1年の観察期間中に新たな虫穴・木粉の発生や成虫の飛び出しがないかを見て、発生がない場合もその後の定期的なチェックを続けるよう同マニュアルはすすめています。

Qキクイムシは人を刺しますか?

A本記事で確認した公的機関・研究機関の資料が示しているのは、木材や竹材への食害についてです。東京文化財研究所の文化財害虫検索も、ヒラタキクイムシの加害対象物を木材(ラワン材など)と竹材としています。人への影響について断定できる一次情報は確認できませんでした。かゆみや発疹などの症状がある場合は、虫の種類を推測して自己判断せず、医療機関にご相談ください。

Qシロアリかキクイムシか、どうしても分からないときは?

A粉と丸い穴が広葉樹の床材や家具に出ているか、土でできた筋や砂粒状の糞が基礎・土台まわりに出ているか、という材と痕跡の違いが分かれ道になります。それでも決められないときは、粉の出た場所・日付・材の種類のメモを持って、自治体の窓口や害虫相談所に相談してください。床下に潜って確かめようとするのは避けてください。

※本記事は2026年8月時点で公開されている自治体・研究機関・公益法人・業界団体の資料をもとに整理したものです。虫の種類の最終的な判定には現物の確認が必要となるため、個別の判断や最新の案内は各機関の公式ページ・相談窓口でご確認ください。

まとめ|キクイムシの木くずを見つけたときの順番

「キクイムシ」は一種類の虫の名前ではなく、木材を食害する虫の総称です。家の中で粉と直径1〜2mmほどの丸い穴が見つかったなら、まずヒラタキクイムシ類を候補に置き、早見表の①〜④のどれに近いかを材の種類から考えてみてください。

シロアリとの分かれ道は、粉の見た目よりも木の種類です。針葉樹の柱や土台に土の筋が出ていればシロアリ側、広葉樹のフローリング・家具・竹製品に粉と丸穴が出ていればキクイムシ類側、という分け方なら虫を見つけられなくても方向が決まります。

原因の多くは屋外からの飛来ではなく、被害材の持ち込みです(長野県林業総合センター ミニ技術情報 No.33/2026年8月時点)。粉を取り除いた日付、出た場所、その木が家に来た時期の3点をメモに残し、自治体の窓口・都道府県の林業研究機関・専門業者の順に相談してみてください。床下に潜らず、薬剤は表示に従い、1年単位で様子を見る。この3つを守れば、必要な対処を必要な分だけで収めやすくなります。

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