引越しや模様替え、実家の片付けで大型家具を手放すとき、「タンスやベッド、食器棚って何ゴミで出せばいいの?」「一度にたくさんあって、できるだけ安く・楽に処分したい」と悩む方はとても多いものです。家具は大きく重いうえ、品目やサイズによって出せる方法も費用も大きく変わるため、暮らしの困りごとのなかでも特につまずきやすいテーマです。
この記事では、当メディア編集部が各自治体の公式サイトやメーカー・家具店の公式情報を調査し、大型家具の処分方法を「①自治体の粗大ごみ ②解体して普通ごみ ③売る・譲る/店舗の引き取り ④不用品回収業者」の4つに整理しました。あわせて、タンス・ベッド・ソファ・食器棚・学習机の品目別の処分費用の目安を早見表にまとめています。費用と手間のバランスを比べて、自分に合う方法が見つかるはずです。


大型家具の処分方法4つの比較早見表

まずは全体像です。大型家具の主な処分方法は次の4つで、費用・手間・向いている人が異なります。「とにかく安く」なら自治体、「運べない・急ぎ・まとめて楽に」なら不用品回収業者、という選び方が基本になります。
| 処分方法 | 費用の目安 | 手間・スピード | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ① 自治体の粗大ごみ | 1点あたり約400〜2,300円(自治体・サイズによる) | 申込〜収集まで数日〜2週間。指定場所まで自分で運ぶ | とにかく安く処分したい/自分で玄関先まで運べる人 |
| ② 解体して普通ごみ | ほぼ無料(ごみ袋代のみ) | 解体に時間・体力・工具が必要。けがのリスクも | 木製の小型家具で、DIYに慣れている人 |
| ③ 売る・譲る/店舗引き取り | 0円〜(買取なら収入も/店舗引き取りは有料の場合あり) | 出品・引き渡し・買い替えとセットなど条件あり | 状態が良い・ブランド品/買い替え予定の人 |
| ④ 不用品回収業者 | 1点数千円〜/積み放題で数万円(目安) | 電話1本で最短即日。部屋から運び出してくれる | 運べない/急ぎ/複数の家具をまとめて処分したい人 |
費用だけを見れば①の自治体処分がもっとも安く済みやすい方法です。一方で「大きくて運べない」「引越しまで時間がない」「他の家具や家電もまとめて片付けたい」という場合は、多少費用がかかっても④の不用品回収業者が現実的です。次の章から、まず気になる品目別の費用の目安を見ていきましょう。
品目別の処分費用の目安早見表(タンス・ベッド・ソファ・食器棚・学習机)

「うちのタンスやベッドはいくらで捨てられるの?」という疑問に応えるため、代表的な大型家具の粗大ごみ処理手数料の目安を、世田谷区・名古屋市・大阪市の公式情報をもとに一覧にまとめました。金額はサイズや自治体によって変わるため、あくまで目安としてご覧ください(いずれも執筆時点)。
| 品目 | 世田谷区 | 名古屋市 | 大阪市 |
|---|---|---|---|
| タンス(整理・洋服だんす) | 400〜2,300円(大きさによる) | 1,000円/1,500円(高さ120cm・幅90cmが境目) | 400〜1,000円(サイズによる) |
| ベッド(本体・マットレス除く) | 400〜2,300円 | 1,000円/1,500円 | 1,000円(本体) |
| ソファー | 900〜2,300円 | 500円(1人用)/1,500円(2人以上用) | 700円(1人掛け)〜 |
| 食器棚・書棚 | 400〜2,300円 | 1,000円/1,500円 | 400〜1,000円 |
| 学習机・机 | 400〜2,300円 | 500円(両袖を除く机)〜 | 400円(袖なし机)〜1,000円 |
このように、同じ品目でも自治体やサイズによって手数料は数百円から2,000円台まで幅があります。多くの自治体では、家具の高さや幅(名古屋市は「高さ120cm・幅90cm」など)を境にして料金区分が分かれるのが特徴です。正確な金額は、申込時に自治体から案内されます。詳しくは世田谷区の粗大ごみ処理手数料、名古屋市の粗大ごみ手数料のめやす、大阪市の粗大ごみ処理手数料一覧表など、各自治体の公式ページで確認してください。
なお、ソファーやベッドなど品目ごとの詳しい捨て方は、以下の個別記事でも解説しています。あわせて参考にしてください。
【一言でいうと】家具を安く処分するなら自治体がいちばん安い

結論から言うと、大型家具をできるだけ安く処分したいなら、自治体の粗大ごみとして出すのがいちばん安い方法です。前章の早見表のとおり、1点あたり数百円〜2,000円台で処分でき、不用品回収業者に頼むより費用を大きく抑えられます。
ほとんどの家具は、一辺の長さが30cmを超えるため「粗大ごみ」に分類されます。ただし、次のような場合は自治体処分以外を検討したほうがよいこともあります。
| こんなとき | 向いている方法 |
|---|---|
| とにかく費用を抑えたい・自分で運び出せる | ① 自治体の粗大ごみ/② 解体して普通ごみ |
| まだきれい・ブランド家具・新しめ | ③ 売る・譲る(買取・フリマ) |
| 買い替えで同じ家具を手放す | ③ 店舗(ニトリ・IKEA・無印)の引き取り |
| 大きくて運べない・急ぎ・複数まとめて | ④ 不用品回収業者 |
「安さ」だけでなく「手間」「スピード」も含めて、自分の状況に合う方法を選ぶことが大切です。次章から、それぞれの方法を詳しく解説していきます。区分や料金は自治体によって異なるため、必ずお住まいの市区町村の公式サイトで確認してください。
方法①自治体の粗大ごみで処分する(いちばん安い)

もっとも費用を抑えられるのが、お住まいの自治体のルールに従って粗大ごみとして出す方法です。手順は次のとおりで、どの自治体もおおむね共通しています。
1粗大ごみ受付センターに申し込む
電話またはインターネット・LINEなどで、お住まいの自治体の粗大ごみ受付センターに申し込みます。品目名(タンス・ベッドなど)とサイズを伝えると、収集日と料金、必要な納付券の枚数を案内されます。
2手数料納付券を購入して貼る
コンビニやスーパーなどで、案内された金額分の「粗大ごみ処理手数料納付券(シール)」を購入します。氏名や受付番号を記入し、家具の見やすい位置に貼り付けます。
3収集日の朝、指定場所に出す
収集日の朝(多くは8時まで)に、玄関先や指定の集積所へ自分で運び出しておきます。部屋の中までは取りに来てもらえないため、運び出しは自分で行う必要があります。
ここで知っておきたいのが、自治体ごとの手数料の決まり方です。名古屋市の例では、書棚・食器棚・たんすは「高さ120cm未満かつ幅90cm未満なら1,000円、それ以上なら1,500円」と、サイズで料金が分かれます。ベッド(マットレス除く)は1,500円が目安です。
また、費用を抑えるうえで見落としがちな2つのポイントがあります。1つ目は、名古屋市などでは「解体しても手数料は変わらない」という点です。バラバラにしても料金は同じなので、粗大ごみとして出すなら無理に解体する必要はありません。2つ目は、多くの自治体で「自分で処理施設へ持ち込むと、収集より手数料が安くなる(世田谷区や名古屋市などは半額程度)」という点です。運べる車があるなら、持ち込みでさらに費用を抑えられます。持ち込みには事前予約が必要なことが多いので、公式サイトで確認しましょう。
手数料・区分・持ち込みの可否は自治体によって異なります。必ずお住まいの自治体の公式サイトで確認してください。
方法②解体して普通ごみに出す

木製のタンスや棚、机など、解体できる家具であれば、小さく分解して普通ごみ(可燃ごみ・不燃ごみ)として出すことで、費用をほぼゼロに抑えられます。ただし、けがのリスクや自治体ルールの確認が必要です。手順は次のとおりです。
1引き出し・扉・金具を外す
軍手や厚手の手袋を着用し、まず引き出しや扉、取っ手・蝶番などの金具を外します。金属部品とガラス(食器棚の扉など)は分けておきます。
2のこぎりや工具で分解する
本体をのこぎりやドライバーで分解し、指定のごみ袋に入る大きさまで小さくします。木材は可燃ごみ、金属・ガラスは不燃ごみと、素材ごとに分別します。
3自治体のルールに沿って複数回に分けて出す
一度に大量に出せない自治体も多いため、可燃・不燃の収集日に合わせて数回に分けて出します。分別区分や1回に出せる量、木くずの長さの上限(世田谷区は30cm以下など)は必ず自治体の公式サイトで確認してください。
注意していただきたいのが安全面です。のこぎりや電動工具でのけがに十分注意し、必ず手袋や保護メガネを着用してください。作業はほこりが舞いやすいので、換気とマスクの着用も心がけましょう。また、スプリング入りのソファーや、モーターを内蔵した電動リクライニング家具・ベッドは、解体が非常に危険なため自力での分解はおすすめしません。こうした家具は方法①の粗大ごみか、方法④の不用品回収業者を選びましょう。解体作業は自己責任となる点にもご留意ください。
方法③売る・譲る/店舗の引き取りを使う

まだきれいで使える家具なら、捨てるのではなく売る・譲る、あるいは購入店の引き取りサービスを使うことで、処分費用をかけずに(場合によっては収入を得て)手放せます。
まず、買取に出せる家具には一定の条件があります。一般的に、製造から5年以内程度で状態がよく、需要のあるブランド家具は買取されやすい傾向です。逆に、量産の安価な家具や年式の古いもの、傷・汚れ・においが強いものは、状態が良くても買取不可になりやすい点は理解しておきましょう。
| 買取されやすい家具 | 買取されにくい家具 |
|---|---|
| 人気ブランド・デザイナーズ家具 | 大量生産の安価な家具 |
| 製造から5年以内・使用感が少ない | 製造から年数が経っている |
| 傷・汚れ・においが少なく動作も問題ない | 破損・大きなシミ・引き出しや扉の不具合あり |
売る手段としては、リサイクルショップ(出張買取なら運び出しも任せられる)、フリマアプリやネットオークション(自分で価格を決められるが大型は送料・梱包が負担)、ジモティーなどの地域掲示板(近所の人に無料〜格安で譲れる)があります。
また、家具を買い替えるなら、購入店の引き取りサービスも選択肢です。多くは「同時購入」や「同種・同数」が条件で、処分だけの依頼はできない点に注意しましょう。代表的な3社の条件を公式情報で確認しました(いずれも執筆時点)。
| 店舗 | 料金 | 主な条件 |
|---|---|---|
| ニトリ | 1回につき4,400円(税込) | ニトリで購入・配送設置時に、同等品を同等数以下引き取り。回収のみの利用は不可 |
| IKEA | ソファ・マットレス引取りは無料など | 買取サービス(状態の良い対象品)と、ソファ3万円以上・マットレス1.5万円以上購入+配送利用での引取りがある |
| 無印良品 | 無料 | 新しい家具の購入・配送時に、同種・同数の不要家具を引き取り。他社製品も対象 |
ニトリは、購入・配送設置を利用する場合に、購入品と同じ使いみちの「同等品」を「同等数以下」引き取ってもらえ、料金は1配送につき4,400円(税込)です。無印良品は、新商品の購入・配送時に、ベッド・ソファ・テーブルなどの同種家具を、他社製品を含めて無料で引き取ってもらえます。IKEAは、状態の良い家具の買取サービスと、ソファ・マットレスを一定金額以上購入して配送を利用する場合の引取りサービスがあります。いずれも買い替えとセットで使うサービスのため、処分だけしたい場合は方法①②④が現実的です。条件は変更されることがあるため、利用前に各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。
方法④不用品回収業者にまとめて頼む(運べない・急ぎ・大量なら)
「一人では運べない」「引越しまで時間がない」「タンスもベッドも食器棚も、まとめて一度に片付けたい」——そんなときに頼りになるのが不用品回収業者です。電話1本で最短即日、部屋の中からの運び出しまで任せられるのが最大のメリットです。複数の大型家具や家電も1回の依頼でまとめて処分できるため、引越しや実家の片付けでは特に効率的です。
費用の目安は、家具1点なら数千円〜、軽トラックの積み放題プランで数万円程度が目安ですが、点数・階数・地域・搬出のしやすさによって変わります。正確な料金は見積もりで確認しましょう。
業者選びで最も大切なのは許可の確認です。家庭から出た不用品を回収するには「一般廃棄物収集運搬業許可」(または市区町村の委託・提携)が必要です。許可の有無が確認できない業者や、「無料回収」をうたって街を巡回するトラック・チラシ業者は、不法投棄や高額請求のトラブルにつながるおそれがあるため避けましょう。複数社から見積もりを取り、料金と対応内容を比較したうえで、許可情報を明示している業者を選ぶのが安心です。
どの業者に頼めばよいか分からない場合は、条件を入力するだけで対応可能な業者から一括で見積もりを取れるサービスを使うと、比較の手間が省けます。
\ 無料見積もり・詳細は公式サイトから /
最新の料金・対応エリアは公式サイトでご確認ください。依頼の際は、各業者が一般廃棄物収集運搬業の許可(または市区町村の委託・提携)を受けているかを必ずご確認ください
業者選びの基準や料金相場、悪質業者の見分け方は、不用品回収業者の選び方をまとめた記事も参考にしてください。
大型家具を安く処分するコツ

大型家具の処分費用は、ちょっとした工夫でぐっと抑えられます。ここまでの内容をふまえた、安く処分するための実践的なコツをまとめました。
- 基本は自治体の粗大ごみを使う:1点あたり数百円〜2,000円台と、業者依頼よりも大きく安く済みます。まずは自治体処分で出せるかを検討しましょう。
- 運べるなら処理施設へ「持ち込み」する:世田谷区や名古屋市など、多くの自治体で持ち込みは収集より安く(半額程度に)なります。事前予約が必要な場合が多いので公式サイトで確認を。
- まだ使える家具は売る・譲る:ブランド家具や新しめのものは買取・フリマで収入になることも。ジモティーなら近所の人に無料で譲れます。
- 買い替えなら店舗の引き取りを活用:無印良品は同種家具を無料引き取り。ニトリ・IKEAも条件を満たせば使えます。
- 大量・運べないなら業者で「1回にまとめる」:複数の家具を1回の積み放題プランでまとめて出すと、1点ずつより割安になることがあります。
一方で、「無料回収」をうたう業者には注意が必要です。あとから高額な料金を請求されたり、回収した家具を不法投棄されたりするおそれがあります。「安く」を追い求めるあまり無許可業者に頼むと、かえって高くつくこともあるため、許可の確認できる業者を選びましょう。
家具を処分するときの注意点

大型家具は重く、運搬時にけがや住宅の破損が起こりやすいものです。安全に、トラブルなく手放すために次の点を確認しておきましょう。
| 注意点 | ポイント |
|---|---|
| 運び出しでのけが・住宅の傷 | 無理に一人で運ばず、毛布などで養生し二人以上で。腰や指のけがに注意 |
| 中身を空にしてから出す | タンスや食器棚は引き出し・棚の中身を必ず空にする。ガラス扉は破損・けがに注意 |
| スプリング・電動家具は解体しない | ソファーのスプリングや電動ベッドのモーターは危険。粗大ごみか業者へ |
| 「無料回収」トラックに注意 | 後から高額請求・不法投棄のおそれ。許可の確認できない業者は利用しない |
特に階段しかない住宅や、大型のタンス・ベッドを一人で動かすのは危険です。少しでも不安があれば、無理をせず不用品回収業者など運び出しを任せられる方法を選ぶのが安全です。
よくある質問(FAQ)
※料金・手数料・区分・引き取り条件等は執筆時点の各自治体・各社の公開情報です。金額はサイズや時期により異なります。最新の情報は各自治体・各社の公式サイトでご確認ください。
まとめ
大型家具の処分は、①自治体の粗大ごみ(いちばん安い・運び出しは自分で)②解体して普通ごみ(ほぼ無料だが手間とけがのリスク)③売る・譲る/店舗引き取り(状態が良ければ収入も)④不用品回収業者(運べない・急ぎ・まとめて処分に最適)の4つから選ぶのが基本です。タンス・ベッド・食器棚などの費用の目安は、品目別の早見表を参考に、まずは自治体処分で出せるかを検討してみてください。
「大きくて運べない」「引越しまでに複数の家具をまとめて片付けたい」という場合は、許可のある不用品回収業者に任せるのが安全で確実です。業者を選ぶ際は、一般廃棄物収集運搬業の許可(または自治体の委託・提携)を必ず確認し、複数社の見積もりを比較して納得のいく1社を選んでください。業者選びの詳しいポイントは関連記事も参考にしてみてください。