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ようやく重い腰を上げて窓を拭いたのに、乾いたら白い筋が残っていた。サッシの溝は砂と泥が固まって歯ブラシでも取れない。網戸に至っては、外していいのかどうかも分からない——窓掃除がおっくうになる理由は、たいてい「手順の問題」ではなく「どこから、何を使って手をつけるか」が決まっていないことにあります。
窓まわりは、透明なガラス、アルミや樹脂のサッシ、樹脂の網、ゴムのパッキンという、性質のまったく違う素材が数十センチの範囲に同居している場所です。ガラスに向いた落とし方をそのままサッシに使うと腐食や塗膜のはがれにつながることもあり、同じ「窓掃除」でひとくくりにはできません。
この記事では、機能ガラス普及推進協議会と一般社団法人 板硝子協会が公開する「ガラスのトリセツ(出典:板硝子協会「ガラスのトリセツ」)」、株式会社LIXILとYKK AP株式会社のお手入れ案内、そして脚立の事故に関する公的資料を、当メディア編集部が読み合わせて整理しました。ガラス・サッシ・網戸を傷めずに、拭き跡を残さず終わらせる順番と、外側の窓で無理をしないための線引きまでをまとめます。


【一言でいうと】窓掃除は「網戸→サッシ→ガラス」の順|場所別の早見表
窓掃除でつまずくのは、たいてい順番です。先にガラスを磨いてしまうと、あとから網戸やレールの砂ぼこりが舞い上がって、きれいにしたガラスにもう一度付着します。上から下へ、汚れの重いところから軽いところへ進めるのが基本形です。
洗剤も場所ごとに変わります。ガラスは水と中性洗剤が基本、アルミサッシは中性洗剤以外を「絶対に使用しないでください」とメーカーが明記しています。まずは下の表で、自分がどこを触ろうとしているのかを確かめてください。
| 場所 | 主な汚れ | 基本の落とし方 | 使わないほうがよいもの |
|---|---|---|---|
| ガラス(外側) | 砂ぼこり・雨だれ・排気ガス・花粉 | 水で濡らす→固く絞った布かスキージー→乾いた布で乾拭き | 金属たわし・カッター・スクレーパー |
| ガラス(内側) | 手アカ・油・タバコのヤニ | 薄めた中性洗剤の水溶液で拭く→水気を取る→乾拭き | ガラスを溶かす成分の入った洗浄剤 |
| アルミサッシ・レール | 砂・土ぼこり・塩分 | 乾いたゴミを先に除く→中性洗剤を薄めた液→水洗い→固く絞った布 | 酸性・アルカリ性・塩素系の薬品、ワイヤーブラシ |
| 樹脂枠・内窓・錠やハンドル | ホコリ・手アカ | 中性洗剤か市販のメラミンフォーム材で拭く | エタノール以外の有機溶剤、ドライヤーやアイロンの熱 |
| 網戸 | 砂ぼこり・花粉・油煙 | 外して室内側の面を下にして置き、布やブラシで水洗い | 立てたまま洗う、強く押しつけてこする |
| ゴムパッキン | 結露由来の黒ずみ | 中性洗剤で拭き、水気を残さない | 塩素系と酸性タイプの併用 |
※機能ガラス普及推進協議会/一般社団法人 板硝子協会「ガラスのトリセツ」、株式会社LIXILおよびYKK AP株式会社が公開するお手入れ案内をもとに、当メディア編集部が2026年8月時点の内容を整理しました。ご自宅の窓の取扱説明書に別の指示がある場合は、そちらが優先されます。

窓が汚れる原因と洗剤の選び方|サッシに中性洗剤以外を使わない

窓の汚れは、外側と内側で成り立ちがまったく違います。同じ布で往復していると、どちらも中途半端に終わりがちです。
外側は砂ぼこり・雨だれ・排気ガス・花粉が積み重なる
外側に付くのは、風で運ばれた砂と土ぼこり、そこに雨が当たって流れた跡、車の排気ガス、季節によっては花粉や黄砂です。株式会社LIXILはアルミ製品のお手入れページで、アルミ製品のお手入れ・お掃除方法として「アルミは比較的腐食しにくい材質ですが、それでも砂、ほこり、塩分などがついたまま長いあいだ放置しておくと、空気中の湿気や雨水の影響を受けて、腐食が発生する原因になります」と説明しています。
同ページは「特に海岸地帯や交通量の多い道路沿いは、塩分や排気ガスによる汚損が進みやすいので、こまめにお手入れしてください」とも案内しています。汚れを落とすことは見た目の問題だけでなく、サッシを長持ちさせる作業でもあるという位置づけです。
内側は手アカ・油・ヤニ・結露が主役
内側の汚れは、触れた手の脂、調理の油煙、タバコのヤニ、そして結露です。「ガラスのトリセツ」は、タバコのヤニや油の付着について、中性洗剤の水溶液を浸した布で拭くか、市販のガラスクリーナーやアルカリ電解水を使うと大部分の汚れを落とすことができるとしています。
日常の清掃としては、表面を水スプレーなどで濡らしたあと、水けをしぼった布かスキージーで拭き、最後に乾いた布で乾拭きする手順が示されています。汚れが目立つときだけ、そこに中性洗剤の水溶液を足すという段取りです。
アルミサッシに酸性・アルカリ性・塩素系を使わない
ここが窓掃除でいちばん見落とされる点です。株式会社LIXILは前掲のページで、洗浄剤や薬品は中性のものを使うようにと案内したうえで、「酸性薬品、アルカリ性薬品、塩素系薬品、及びエタノール以外の有機溶剤はアルミサッシやステンレスなどの金属部分を腐食させたり、塗膜はがれを引き起こしますので、絶対に使用しないでください」と明記しています。ワイヤーブラシやサンドペーパーを使わないことも、あわせて示されています。
つまり、水まわりで活躍するクエン酸やお酢(酸性)、重曹やセスキ(アルカリ性)、カビ取り剤(塩素系)は、いずれもアルミサッシ向けの選択肢ではありません。樹脂製品のお手入れ・お掃除方法でも、同じ薬品が樹脂部材を溶かしたり表面と塗装のはがれを引き起こすとして、使用しないよう案内されています。
そのうえで、洗剤の併用にも注意が必要です。塩素系(次亜塩素酸ナトリウム)の製品と、酸性タイプ(酸性洗剤・クエン酸・お酢)を混ぜたり、洗い流さないまま続けて使ったりすると、有毒なガスが発生します。窓まわりでは、ゴムパッキンの黒ずみに塩素系を使ったあと、同じ日に水垢対策でクエン酸を使う——という流れが起こりがちです。どちらか一方に絞る、使う日を分ける、必ず水で洗い流してから次に移る、窓を開けて換気し手袋を着ける。この4点を先に決めてから始めてください。薬剤は、いずれの場合も製品に表示された用法・用量と使用場所の指定に従います。
窓掃除で用意するもの
特別な道具はほとんど要りません。株式会社LIXILがお手入れページで挙げているのは、中性洗剤、スポンジ、布、歯ブラシ、バケツです。ここにスキージー(水切りワイパー)と、乾拭き用のクロスを足せば足ります。
100円ショップのサッシブラシやスキージーでも役割は果たせますが、選ぶときは「ガラスや枠に当たる面が硬すぎないか」だけ確かめてください。金属製のヘラやたわしは、次の章で触れるとおり、ガラスにもサッシにも向きません。
窓掃除のやり方【5ステップ】拭き跡が残らない順番

ここからは実際の手順です。所要時間は掃き出し窓1枚あたり15〜30分ほどが目安ですが、汚れの量で変わります。作業前に窓を開けて換気し、手袋を用意しておくと、砂やガラスの縁で手を切る心配が減ります。
1乾いた砂ぼこりを先に取り除く
いきなり水をかけると、砂と泥が混ざって重い汚れに変わります。まずレールと網戸、窓枠の乾いたゴミを、掃除機のすき間ノズルや乾いた刷毛でかき出してください。株式会社LIXILの手順も「表面についた砂やほこりをていねいに取除きます。隅の清掃は歯ブラシを利用すると便利です」から始まります。
2網戸を外して洗う(外せる場所・高さのものだけ)
網戸は室内側の面を下にして床や地面に置き、柔らかい布かスポンジ、ブラシで水洗いします。油汚れがひどい場合だけ、水で薄めた中性洗剤をつけて軽く拭きます。ベランダや庭に置けない場合は、外さずに、片面ずつ湿らせた布ではさむようにして拭く方法に切り替えてください。
3サッシとレールを中性洗剤で洗う
水でぬらした柔らかい布かスポンジで全体の汚れを拭き取り、汚れがひどい部分だけ中性洗剤を薄めた液を使って、そのあと水洗いします。仕上げは固く絞った布での拭き取りです。電動シャッターや電動窓の周辺は、電装部品に水がかからないようにしてください。
4ガラスを水と中性洗剤で洗う
ガラス面は水スプレーなどで濡らしたあと、水けをしぼった布かスキージーで拭きます。汚れが目立つときは中性洗剤の水溶液を浸した布で拭いてから、同じように水気を取ります。スキージーは端から少しずつ重ねて引き、1回引くごとにゴムの水を拭き取ると筋が残りにくくなります。
5乾いた布で乾拭きして水気を残さない
最後に乾いた布で乾拭きします。「ガラスのトリセツ」は、ガラス周りのシーリングやガラスビード(ガラスとサッシの間に入っている樹脂製のパッキン)、サッシに付着した水もきれいに拭き取るよう案内しています。拭き跡の正体は多くの場合、乾ききらずに残った水と洗剤の成分です。ここを省かないことが、仕上がりを分けます。
サッシ・レールの掃除方法|水を流す前に乾いた砂ぼこりを取る

サッシの溝は、窓掃除でいちばん時間がかかる場所です。ここで水の扱いを間違えると、汚れが固まったり、思わぬところへ水が回ったりします。
レールにゴミが残ったまま水を流すとあふれる
引違い窓の下枠は、雨水をいったん受けてから外へ逃がす構造になっています。YKK AP株式会社は強風雨時などに、サッシのレール(下枠)に水が溜まります。というFAQで、「降雨時に下枠に水が溜まることは、一般的な窓の構造上、水密性能を保持するために必要なことであり、サッシの不具合ではありません」「下枠に溜まった雨水は、雨が止めば自然に外部に排水され引いていきます」と説明しています。
そのうえで同社は、「下枠レールにゴミがついていると、水があふれてしまう恐れがあります」とも記しています。掃除の順番として乾いたゴミを先に取るのは、単に楽だからではなく、排水の通り道を確保する意味があるということです。
集合住宅では大量の水を流さない
マンションやアパートで、ホースやバケツの水をレールに直接流すのはおすすめできません。ゴミが詰まっていれば下枠からあふれて室内側へ回りますし、外へ流れた水はバルコニーの排水口や隣戸との境、階下へ向かいます。
バルコニーは共用部分として扱われることが多く、使い方が管理規約で定められている建物もあります。屋外側を洗いたいときは、事前に規約と、バルコニーで水を使ってよいかどうかを確認してください。水を流せない場所の進め方は、ベランダ掃除の記事で詳しく扱っています。
樹脂サッシ・内窓の枠は素材が違う
断熱性能を高めるために、枠や障子が樹脂でできた窓や、後付けの内窓が入っている住まいも増えました。株式会社LIXILの樹脂製品のお手入れ案内は、レール部分にたまった砂やゴミをそのままにして使い続けると傷の原因になるとして、こまめな手入れをすすめています。
拭くときは、柔らかい布やスポンジのほか、市販のメラミンフォーム材も使えると案内されています。窓の錠やハンドルなどの樹脂部品も同様です。ただしアルミ面に硬い研磨材を当てるのは避け、ストーブやドライヤー、アイロンを近づけないよう注意が示されています。
網戸掃除のやり方|立てたまま洗うと網が緩む

網戸は、洗い方そのものよりも「どの向きで洗うか」で結果が変わります。ここだけは自己流にしないほうが安全です。
室内側の面を下にして置くのが正しい向き
株式会社LIXILの網戸のお手入れ・お掃除方法は、網戸をはずし、室内側の面を下にして床に置き、柔らかい布かスポンジ、ブラシなどで水洗いするよう案内しています。油汚れがひどい場合には、水で薄めた中性洗剤をつけた柔らかい布またはスポンジで軽く拭く、という手順です。
注意書きも明確です。「室内側の面を上にしたり、網戸をたてたまま洗うと、網が押されて緩んだり、破れたりするおそれがあります」とされています。立てかけたままブラシでこするやり方は、網を押す方向に力がかかるため避けてください。
外さないで洗うときの進め方
集合住宅で網戸を置く場所がない、外し方が分からない、上げ下げ窓で構造が違う——そうした場合は、外さずに済ませる方法に切り替えます。湿らせた布を2枚使い、網を内外からはさんで同時に動かすと、網に一方向の力がかかりにくくなります。
網戸の外し方は製品ごとに違い、外れ止めの位置や解除方法も一律ではありません。取扱説明書を確認し、力を入れないと外れない構造なら無理に外さないでください。賃貸にお住まいの場合、破損させると原状回復の負担につながる可能性があります。網が破れている・たるんでいるときは、掃除ではなく張り替えの領域です。
窓の外側と2階以上の窓は無理をしない|脚立・身の乗り出しの危険

ここからは、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。窓掃除は、家事のなかで転落事故が現実に起きている作業のひとつです。
「窓拭きをしているとき、脚立から転落した」という記録
東京都生活文化局消費生活部が運営する東京くらしWEBの脚立からの転落に注意!には、実際に起きた事故として「窓拭きをしているとき、脚立から転落した。」という事例が挙げられています。ほかにも、天板の上に乗って作業していてバランスを崩した例、砂利の敷地に設置した脚立の天板にまたがっていて右肩を骨折した例、自宅の庭で1.8メートル転落して顔面等を受傷した例が並んでいます。
同ページが示す事故防止のポイントは5つです。脚立の天板(最上段)に乗らない・またがらない、段差や凸凹のない平坦で安定した場所に設置する、止め具がしっかり止まっていない状態で使用しない、脚立から身体を横方向に乗り出して作業しない、年齢や個々の体力を勘案し無理な作業は控える。窓掃除は、このうち「横方向に乗り出す」がいちばん起きやすい作業です。
事故の約4割が60歳代以上という統計
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は令和4年9月16日の公表資料で、はしご・脚立の事故について、2017年度から2021年度の5年間で162件の事故が報告されており、被害者の約4割が60歳代以上であること、事故原因の半数近くが使用者の不適切な取り扱いや不注意によるものであることを示しています。誤使用の例として、はしごの上で作業しない、脚立の天板には乗らない・座らない・またがらないことが挙げられています。
実家の窓掃除を頼まれたときや、親が自分でやろうとしているときは、この数字を共有してみてください。「危ないから」よりも、根拠のある話のほうが伝わることがあります。
ガラスに寄りかかると、窓枠から抜け落ちることがある
もうひとつ、ガラス側の危険もあります。「ガラスのトリセツ」は、高層の住宅やビルなどでガラスの位置が地上から高い場合について、破損したガラスの落下防止措置を取ろうとした場合に、強くガラスに触れたりガラスに寄りかかったりすると、窓枠からガラスが抜け落ちて人が落下する可能性もあると記しています。
掃除中にひび割れや欠けを見つけたら、そこで手を止めてください。同資料は、小さなひび割れや小口の小さな欠けであっても放置すると全面破損につながる場合があるとして、最寄りのガラス店や、家を建てた工務店・住宅会社、マンション管理会社に連絡し、交換が必要かどうか判断してもらうよう案内しています。
やらないと決めておくこと
- 2階以上の窓の外側を、室内から身を乗り出して拭く
- ベランダや共用廊下の手すりに乗る・またぐ・体重を預ける
- 脚立の天板に立つ、またがる、そこから横に手を伸ばす
- 片手にバケツやホースを持ったまま脚立の上で姿勢を変える
- 足場が濡れている、風が強い、体調がすぐれない日に高い場所の作業を続ける
手が届かない窓は、伸縮ポール付きのワイパーで届く範囲までにとどめ、それ以上は業者に任せる。この線引きを先に決めておくと、当日の判断で迷わずに済みます。
拭き跡・白いくもりが落ちないときの原因と次の手

手順どおりにやっても落ちない汚れはあります。原因を切り分けてから次の一手を選んでください。
白い“うろこ”状のくもりは水垢が層になったもの
「ガラスのトリセツ」は、水分の付着と乾燥が繰り返される場合、ガラス表面に白っぽい“うろこ”状のくもりが生じてとれなくなる場合があると説明しています。雨が当たっては乾くことを繰り返す外側の窓や、浴室の窓で起きやすい現象です。
同資料は、定期的な清掃で除去できない場合には、特殊研磨剤を含んだクリーナー(自動車ガラス用油膜取りクリーナーなど)や、台所用クリームクレンザーなどを用いて除去できることがあるとしています。ただし熱線反射ガラスなどの、表面がコーティング処理されたガラス面へは使用できないと明記されているため、自宅の窓の仕様が分からないうちは手を出さないでください。使用した場合は、水で洗い流してから最後に乾いた布で乾拭きします。
削って落とそうとしない
同資料は、金属ブラシ、スチールウール(金属たわし)、カッターやスクレーパーは表面にキズをつけることがあるので使用しないよう案内しています。強化ガラスや耐熱強化ガラス、倍強度ガラスは熱処理加工の影響でキズがつきやすくなっているため、特に注意が必要とされています。強固に付着して取れにくい汚れには、竹や木または樹脂製のへらを使ってこすり取ったあと、布で拭く方法が示されています。
また、フッ化水素など、ガラスを溶かす成分の入った洗浄剤は使用しないこととされています。「頑固な水垢に効く」とうたわれた製品でも、成分表示と使用可能な素材の記載を必ず確認してください。
網入りガラス・すりガラス・コーティングガラスは扱いが違う
ガラスの種類によって、注意すべき点が変わります。「ガラスのトリセツ」は、ガラスに温度差が生じたり、ガラス面付近に熱がこもって高温になると割れる「熱割れ」という現象があるとして、特に網入ガラスや複層ガラスには熱割れが起きやすいと注意を促しています。日の当たるガラス面にポスターや紙を貼る、段ボール箱を近づけて置く、遮光カーテンでガラス面を覆うといった状況を作らないよう挙げられています。掃除のあと、目隠しに新聞紙を貼ったままにするのは避けたほうがよいということです。
型板ガラスやすりガラス、エッチング加工をしたガラスについては、水で濡れると透けて見える場合があると記されています。凹凸のある面は水が残りやすいので、乾拭きを丁寧に行ってください。フィルムを貼りたい場合は、専門業者に相談のうえ、熱割れやガラスの耐久性に影響が出ないよう注意することとされています。
窓を汚れにくくする習慣と掃除の頻度の目安

年に一度まとめて格闘するより、短い手入れを回すほうが結果的に楽です。メーカーが示している目安を出発点にしてください。
ガラスは数ヶ月に1回以上、アルミサッシは年1〜2回
株式会社LIXILのガラスのお手入れ・お掃除方法は、外観を美しく保つために、数ヶ月に1回以上お手入れを行うよう案内しています。アルミ製品のページでは、清掃の目安は少なくとも年に1〜2回程度とされ、海岸地帯や交通量の多い道路沿いはこまめに、と補足されています。
「ガラスのトリセツ」も、大気中のちりやほこりでも長期間放置すると汚れが固まって取れにくくなるとして、定期的な清掃を心がけるようすすめています。落ちにくくなってから落とすより、固まる前に流すほうが手間も道具も少なくて済むという考え方です。
結露を残さないことがいちばんの予防
ガラス面に付いた水を放置すると、水垢のもとになり、パッキンやサッシまわりの黒ずみにもつながります。「ガラスのトリセツ」は、複層ガラスにしても結露が発生する場合があるとして、室内湿度が高い部屋や過剰な加湿、湯気の出る調理、洗濯物の室内干し、観葉植物への水やり、換気の行われない閉め切った部屋などを挙げています。
結露が出た日は、乾いた布かスキージーで水を取り、そのまま窓枠とパッキンも拭いておく。この習慣だけで、次の大掃除の負担がかなり変わります。窓まわりの結露が壁や壁紙に及んでいるときの対処は、別の記事にまとめています。
家全体を一度に片づけるなら、窓は途中に置いたほうが効率的です。部屋ごとの進め方と時期の考え方は、大掃除の記事を参照してください。
自分でやる限界と業者に頼む目安|窓・サッシ・網戸クリーニングの料金の幅

外側に手が届かない、枚数が多い、うろこが取れない。この3つのどれかに当てはまるなら、依頼を検討する段階です。
料金は「1枚あたり」か「一式」かで見え方が変わる
窓の清掃料金は、業者によって数え方が違います。当メディア編集部が2026年8月時点で公開料金表を確認したところ、次のように分かれていました。金額はいずれも公式サイトの表記どおりです。
| 公開料金表の例 | 数え方 | 金額(税表記は表記どおり) | 作業範囲・条件 |
|---|---|---|---|
| ダスキン「窓ガラス・サッシ・網戸クリーニング」Sエリア(東京・神奈川) | 窓1枚あたりの面積で区分 | 小窓0.5m²未満 1,496円〜(税抜1,360円〜)/腰高窓0.5〜1m²未満 2,244円〜(税抜2,040円〜)/掃き出し窓1〜2m²未満 2,992円〜(税抜2,720円〜) | 網戸クリーニングは別料金(小窓748円〜/税抜680円〜)。高所ガラス(地上から2m以上)は見積り。Bエリアは小窓1,320円〜(税抜1,200円〜)と地域区分で異なる |
| おそうじ本舗「ガラス・サッシクリーニング」 | 一式(面積上限つき) | 11,000円(税込)/式 | ガラス面/サッシ枠の内側・外側(10㎡以下一律)。網戸1枚550円(税込)、雨戸1枚1,100円(税込)は別。高所作業は別途費用が発生する場合あり。水アカ除去は含まない |
| おそうじ革命「窓ガラス・サッシクリーニング」 | 1か所ごと | 窓ガラス・サッシ 3,850円(税込) | ガラス両面・ガラス枠・サッシ上下左右。二重窓は1か所につき1,650円(税込)加算で、内枠・外枠の2枠計算。網戸洗浄1,100円(税込)は別 |
※2026年8月時点で各社が公開している料金表を当メディア編集部が確認し、表記どおりに引用しました。出典はダスキン 窓ガラス・サッシ・網戸クリーニング、おそうじ本舗 ガラス・サッシクリーニング、おそうじ革命 料金一覧です。ダスキンは加盟店ごとに取り扱いが異なる場合があり、土日・祝日・夜間の作業で追加費用が発生する場合や、足場の設置が必要な場合は別途費用がかかると案内されています。
数え方が違うため、単価だけを横並びにしても比較になりません。「窓が何枚あるか」「網戸を含めるか」「二重窓か」を数えてから、同じ条件で見積もりを取るのが実務的です。掃き出し窓が5枚ある家なら、1枚単価の合計と一式料金では順位が入れ替わることもあります。
高所の窓は、はじめから依頼の対象と考える
高い場所のガラスは、料金表でも別扱いになっています。ダスキンは公開ページで、地上から2メートル以上の手が届かない高い場所のガラスも仕上げるとしたうえで、料金表では高所ガラス(地上から2m以上)を「お見積りにてご案内」としています。おそうじ本舗も、注文時の確認事項として高所作業の場合は別途費用が発生する場合があると案内しています。
裏を返せば、専門の業者でも高所は別作業として扱うほどの条件だということです。脚立と雑巾で代替できる作業ではないと考えてください。
見積もりのときに確認したい5点
- 料金の単位(1枚あたりか、一式か、1か所か)と、その1単位に何が含まれるか
- 網戸・雨戸・シャッター・二重窓が別料金かどうか
- 高所や足場が必要な窓の扱いと、追加費用が発生する条件
- 作業に必要な電気・水道を借りるかどうか、駐車場代や出張費の有無
- うろこ状の水垢やシール跡など、落ちない場合の扱い(除去は含まれるのか)
依頼のついでに玄関まわりも頼みたい、という相談もよくあります。玄関タイルは水を流せる場所かどうかで手順が変わるため、こちらは別の記事で扱っています。
窓掃除のよくある質問(FAQ)
※この記事は2026年8月時点で各機関・各社が公開している内容を、当メディア編集部が読み取って整理したものです。参照先は機能ガラス普及推進協議会/一般社団法人 板硝子協会「ガラスのトリセツ」、株式会社LIXIL(アルミ製品/樹脂製品/網戸/ガラスのお手入れ・お掃除方法)、YKK AP株式会社(よくあるご質問)、東京都生活文化局消費生活部「東京くらしWEB」、独立行政法人製品評価技術基盤機構、ならびにダスキン・おそうじ本舗・おそうじ革命の公開料金表です。料金・サービス内容は変更される場合があります。洗剤や機器は、各製品に表示された用法・用量と使用場所の指定を守ってお使いください。ご自宅の窓の仕様や状態によって適切な方法は異なり、記載の方法で汚れが必ず落ちることをお約束するものではありません。
まとめ
窓掃除は、順番を「乾いたゴミ→網戸→サッシ→ガラス→乾拭き」で固定するだけで、やり直しが減ります。拭き跡の正体は多くの場合、乾ききらずに残った水と洗剤なので、最後の乾拭きを省かないことが仕上がりを分けます。
洗剤は場所ごとに切り替えてください。ガラスは水と中性洗剤、アルミサッシは中性洗剤のみで、酸性・アルカリ性・塩素系は使わない。網戸は外して室内側の面を下にして置く。塩素系と酸性タイプは混ぜず、同じ日に続けて使わない。この4つを守れば、素材を傷める失敗はほとんど避けられます。
そして、外側と高所は無理をしないでください。公的な注意喚起には「窓拭きをしているとき、脚立から転落した」という事例が実在し、専門の業者でも地上2メートル以上は別扱いの作業としています。手が届く範囲は自分で、それより上は依頼する。落ちない水垢やひび割れを見つけたときも、削る前に業者やガラス店へ相談するところから始めれば十分です。