広告 空き家・実家の整理 遺品整理・生前整理

空き家の処分方法6つ|売却・解体・空き家バンクの費用と税金

※当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しており、記事内に広告(PR)を含む場合があります。

親から相続した実家や、長く使う予定のない家を「そろそろ処分したい」と考えたとき、最初に迷うのが「売るのか、壊すのか、それ以外の道があるのか」という選択ではないでしょうか。空き家の処分には、仲介や買取での売却、解体して土地として売る方法、空き家バンクへの登録、さらに相続した土地を国に引き渡す相続土地国庫帰属制度まで、複数の選択肢があります。

この記事では、空き家を建物・土地ごと手放す6つの方法を比較し、解体費の目安や税金の一般的な仕組み、売れない空き家の相談先までを整理しました。国土交通省・法務省・国税庁などの一次資料を当メディア編集部が調査し、一般的な情報としてまとめています。

本記事は不動産・税務・法務の個別のアドバイスではありません。実際の判断は、記事内で紹介する公的窓口や専門家に相談しながら進めてください。

読者
相続した実家が3年ほど空き家のままなんです。売るか壊すか決められなくて…。何から手を付ければいいですか?
編集部
処分の選択肢は大きく6つあります。どれが向くかは立地と建物の状態で変わるので、まずは不動産会社の査定と自治体の空き家相談窓口で「いくらで売れそうか・使える制度はあるか」を確かめるのが出発点です。

【一言でいうと】空き家の処分方法は6つ|まず何から始める?

空き家の処分方法は、①仲介で売る ②買取で売る ③解体して土地を売る ④空き家バンクに登録する ⑤貸して活用する ⑥相続土地国庫帰属制度で国に引き渡す(土地のみ)の6つに整理できます。迷ったら、不動産会社の査定と自治体の空き家相談窓口への相談から始めるのが基本です。

図解
当メディア編集部作成
方法 費用・お金の目安 向いているケース
①仲介で売る 仲介手数料など(売却代金が入る) 立地や状態が良く、時間をかけられる
②買取で売る 手数料なしの場合も(価格は仲介より低め傾向) 早く現金化したい・仲介で売れにくい
③解体して土地を売る 解体費(木造31,000円/坪〜など) 建物の傷みが激しい・土地に需要がある
④空き家バンク 登録は原則無料(自治体による) 田舎・地方で買い手や借り手を広く探したい
⑤貸して活用する 修繕・管理の費用(賃料収入が入る) 手放したくない・立地に賃貸需要がある
⑥相続土地国庫帰属制度 審査手数料+負担金(建物は解体が前提) 相続した土地に買い手がつかない

国も、空き家を放置しないよう早めの決断を促しています。政府広報オンラインの空き家対策の解説記事では、将来使用する予定のない空き家の所有者に向けて、早めに「売る」「貸す」「解体する」などの方針を決めるよう呼びかけています(出典:政府広報オンライン「空き家の増加を防げ!」)。放置している間も固定資産税や管理の手間はかかり続けるため、「決めないでいること」自体がコストになるのが空き家の難しさです。

空き家の処分方法6つ|売却・解体・空き家バンクの選択肢

空き家・使われていない住まいの様子
写真はイメージです

6つの方法を順番に見ていきます。ひとつに絞り込む必要はなく、「仲介で売り出しつつ、期限を決めて買取や解体に切り替える」といった組み合わせ方もできます。

1仲介でそのまま売る(古家付き土地)

不動産会社に売却活動を依頼し、買主を探してもらう方法です。建物が古くても「古家付き土地」として売り出せる場合があり、リフォームやDIYを前提に購入したい層に届くこともあります。市場価格に近い金額を狙いやすい一方、買主が見つかるまで時間がかかる可能性があります。まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、売れそうな価格帯を把握するところからです。

2買取業者に売る(スピード重視)

不動産会社が直接買主になる方法です。買主を探す期間がないぶん現金化が早く、仲介で売れにくい物件でも引き取ってもらえる場合があります。そのかわり、価格は仲介での売却より低くなる傾向があるとされます。「期限までに確実に手放したい」事情があるときの選択肢です。

3解体して更地にしてから土地を売る

建物の傷みが激しい場合は、解体して土地として売る方法があります。買主が建物の解体を負担しなくて済むため、土地に需要のあるエリアでは買い手の幅が広がることもあります。ただし解体費の負担が発生するほか、建物を除却すると固定資産税の住宅用地特例の対象から外れ、土地の税負担が変わる場合があります(詳しくは後述)。解体してから売るか、古家付きで売るかは、査定の際に不動産会社へ相談してみましょう。

4空き家バンクに登録して買い手・借り手を探す

空き家バンクは、自治体が空き家の情報を集めて、利用希望者に紹介する仕組みです。国土交通省の空き家・空き地バンク総合情報ページによると、各自治体が把握・提供している空き家等の情報を自治体横断で検索できる「全国版空き家・空き地バンク」が株式会社LIFULLとアットホーム株式会社の2社により運営されています(出典:国土交通省 空き家・空き地バンク総合情報ページ)。民間の流通に乗りにくい田舎・地方の物件でも、移住希望者などに情報を届けられるのが特長です。登録の条件や手続きは自治体ごとに異なります。

5貸して活用する(手放さない選択肢)

立地に賃貸の需要があるなら、貸して家賃収入を得る方法もあります。住まいとしての賃貸のほか、自治体や地域によっては店舗・地域活動の場として活用される例もあります。ただし、貸せる状態にするための修繕費や、貸した後の管理の手間・責任が発生します。「いずれ自分や家族が使うかもしれない」場合の中間的な選択肢といえます。

6相続土地国庫帰属制度で土地を国に引き渡す

相続した土地について、法務大臣の承認を受けて所有権を国庫に帰属させる(国に引き渡す)制度です。対象は土地のみで、建物がある土地は申請できないなど要件があります。売却先が見つからない土地の「最後の受け皿」に近い制度なので、詳しくは次の章で解説します。

売れない空き家はどうする?相続土地国庫帰属制度という選択肢

住宅の外観・住まいの様子
写真はイメージです

「田舎で買い手がつかない」「査定してもらったが値段がつかなかった」という空き家でも、打てる手はあります。順番としては、①空き家バンクへの登録 ②隣地の所有者への打診 ③自治体の空き家相談窓口への相談 ④相続土地国庫帰属制度の検討が考えやすい流れです。隣地の所有者にとっては敷地が広がるメリットがあるため、市場では売れにくい土地でも話がまとまる場合があります。

相続土地国庫帰属制度とは

相続土地国庫帰属制度は、相続または相続人への遺贈によって土地を取得した人が、法務大臣に承認を申請し、土地の所有権を国庫に帰属させることができる制度です。法務省の制度概要ページによると、承認申請には次のような枠組みがあります(出典:法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」・執筆時点)。

項目 内容(法務省の案内より)
申請できる人 相続や相続人への遺贈で土地を取得した人(共有地は共有者全員で申請)
申請できない土地の例 建物がある土地/担保権等が設定されている土地/境界が明らかでない土地 など(却下事由)
承認されない土地の例 管理に過分な費用・労力がかかる崖がある土地 など(不承認事由)
審査手数料 土地一筆当たり14,000円(却下・不承認でも返還されない)
負担金 承認後、土地の種目ごとに管理に要する10年分の標準的な費用の額を考慮して算定した額を納付
相談先 全国の法務局・地方法務局

ここで重要なのが、「建物がある土地」は申請できない却下事由とされている点です。つまり空き家をこの制度で手放すには、先に建物を解体して更地にしておく必要があります。負担金の具体的な算定方法(種目・区域ごとの区分や算定式)は法務省「相続土地国庫帰属制度の負担金」のページで公開されています。制度を使えるかどうかは土地の状況によって異なるため、検討する場合は土地の所在地を管轄する法務局の相談窓口を利用してください。

なお、「そもそも相続したくない」という段階であれば、相続放棄という制度もあります。ただし相続放棄は空き家だけを選んで手放せる仕組みではなく、期限や放棄後の扱いなど注意点が多いため、詳しくはこちらの記事で解説しています。

空き家の処分にかかる費用|解体費の相場と税金・補助金

書類の整理・保管の様子
写真はイメージです

解体費用の目安

解体を選ぶ場合に気になるのが費用です。解体工事の一括見積もりサービスを運営する株式会社クラッソーネが公開している坪単価の目安は、木造31,000円/坪〜44,000円/坪、鉄骨造34,000円/坪〜47,000円/坪、RC造35,000円/坪〜80,000円/坪です(出典:クラッソーネ「家の解体費用相場」・執筆時点の2026年7月)。仮に30坪の木造住宅なら、単純計算で93万円〜132万円程度がひとつの目安になります。

実際の金額は、重機やトラックが入りにくい立地か、庭木・物置・ブロック塀などの付帯物があるか、アスベスト含有建材の調査・除去が必要かなどで変わります。金額の幅が大きい工事なので、複数の解体業者から相見積もりを取り、内訳を比べて判断しましょう。また、自治体によっては老朽化した空き家の解体費用の一部を補助する制度を設けているところがあります。対象や金額の条件は自治体ごとに異なるため、着工前に空き家の所在地の自治体窓口で確認してみてください。

売却したときの税金(空き家の3,000万円特別控除)

空き家を売却して利益(譲渡所得)が出ると、所得税・住民税の課税対象になります。ここで知っておきたいのが、国税庁のタックスアンサーNo.3306で案内されている「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」です。相続した空き家を一定の要件を満たして売却した場合、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除できるとされています(令和6年1月1日以後の譲渡で、相続人が3人以上の場合は最高2,000万円)。

主な要件として、昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること(区分所有建物登記がされている建物を除く)、相続開始の直前に被相続人以外に居住していた人がいなかったこと、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までかつ令和9年12月31日までに売ること、売却代金が1億円以下であること、譲渡時に一定の耐震基準を満たすか建物を取り壊すことなどが挙げられています(出典:国税庁タックスアンサーNo.3306・執筆時点)。要件は細かく、当てはまるかどうかの判断はケースごとに異なるため、適用の可否は税務署や税理士に確認してください。

空き家を放置すると税金が上がる?特定空家・管理不全空家

空き家・使われていない住まいの様子
写真はイメージです

「処分は決めかねるから、当面このままで」と考える前に、放置した場合に何が起きるかも押さえておきましょう。鍵になるのが、固定資産税の「住宅用地特例」と「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空家等対策特別措置法)です。

住宅の敷地には課税標準を引き下げる特例があり、政府広報オンラインの解説によると、固定資産税では200平方メートル以下の部分(小規模住宅用地)で課税標準が6分の1に減額されます。ところが、同法に基づく勧告を受けた特定空家の敷地などは、この軽減が適用されなくなると説明されています。「家が建っていれば土地の税金が安いまま」とは限らない、ということです。

特定空家とは、そのまま放置すれば倒壊等の危険が高いなど、周囲に著しい悪影響を及ぼす状態の空き家です。市区町村は所有者に助言・指導を行い、改善されなければ勧告や命令へと進みます。命令に従わない場合は50万円以下の過料に処される場合があるほか、行政が強制撤去等(代執行)を行うこともあります。さらに令和5年(2023年)の法改正では、特定空家になる前の段階の空き家を「管理不全空家」として指導・勧告の対象にする仕組みが新設されました(出典:前掲の政府広報オンライン解説記事)。

特定空家等・管理不全空家等の判断のもとになる国のガイドラインは、国土交通省の空家等対策特別措置法関連情報ページで公表されています。ここまでの内容はあくまで制度の一般的な仕組みで、個々の空き家がどう判断されるか、税額が実際にどうなるかはケースによって異なります。心配な場合は、空き家の所在地の自治体(空き家担当課・固定資産税担当課)に早めに相談しておくと安心です。

空き家の処分はどこに相談する?相談先の一覧

年配のご夫婦の暮らしの様子
写真はイメージです

空き家の処分は、売却・登記・税金・解体と論点が分野をまたぐため、「誰に何を聞くか」を整理しておくと迷いません。当メディアでは個別のご事情への助言はできませんので、下の一覧を入り口として、それぞれの専門窓口に相談してください。

相談したいこと 主な相談先
いくらで売れるか・売り方 不動産会社(複数社に査定を依頼して比較)
補助金・空き家バンク・放置の指導 自治体の空き家相談窓口・空き家担当課
相続登記・名義の整理 司法書士・法務局
相続土地国庫帰属制度 土地の所在地を管轄する法務局・地方法務局
譲渡所得・固定資産税 税務署・税理士・自治体の固定資産税担当課
解体の見積もり 解体業者(相見積もり)・自治体の補助制度窓口

ひとつ注意したいのが相続登記です。法務省の「相続登記の申請義務化に関するQ&A」によると、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の相続登記が法律上の義務となっており、正当な理由がないのに登記をしない場合は10万円以下の過料が科される可能性があるとされています(出典:法務省 相続登記の申請義務化に関するQ&A)。名義が被相続人のままでは売却の手続きも進めにくいため、処分を考え始めた段階で登記の状態を確認し、必要なら司法書士や法務局に相談しておきましょう。

処分の前に家財の片付けを|残置物があると査定・解体が進まない

実家・和室の様子
写真はイメージです

どの処分方法を選ぶにしても、実務の最初の一歩は家の中に残った家財(残置物)の片付けになることがほとんどです。家財が残ったままでは内見や査定の印象が悪くなりやすく、解体でも残置物の撤去費が別途上乗せされるのが一般的です。買主に「残置物付き」で引き渡せるケースは限られます。

片付けの進め方は、権利証や通帳などの貴重品・書類を確保してから仕分け・処分へ進む順番が基本です。具体的な手順と期間の目安は、空き家の片付けの記事にまとめています。

また、一軒家まるごとの家財処分を業者に頼んだ場合にどのくらいかかるのかは、間取り・作業量別に費用相場の記事で整理しています。処分全体の予算を組む際の参考にしてください。なお、家財の処分を業者に依頼する場合は、家庭の廃棄物を運べる許可(市区町村の一般廃棄物処理業の許可や委託)があるかを確認したうえで頼むのが、トラブルを避ける基本です。

空き家の処分のよくある質問(FAQ)

Q解体して更地にすると、固定資産税はどうなりますか?

A住宅の敷地に適用されていた住宅用地特例(固定資産税で200平方メートル以下の部分の課税標準を6分の1に減額)は、住宅を除却すると対象から外れるため、土地の税負担が上がる場合があります。一方で建物分の固定資産税はなくなるため、総額がどう変わるかは物件によって異なります。具体的な影響は、自治体の固定資産税担当課や税理士に確認してください。

Q空き家の処分に補助金はありますか?

A自治体によって、老朽化した空き家の解体費用の一部補助や、空き家バンク関連の支援などを設けている場合があります。制度の有無・対象・金額は自治体ごとに大きく異なり、申請の時期が決まっていることもあるため、空き家の所在地の自治体サイトや空き家相談窓口で最新の情報を確かめてから動くのがおすすめです。

Q相続登記が済んでいない空き家でも売れますか?

A亡くなった方の名義のままでは、一般に売却の手続きを進めることが難しく、相続登記を済ませてから売却するのが通常の流れです。相続登記は不動産の取得を知った日から3年以内の申請が義務とされており、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の可能性もあります。登記の手続きは法務局や司法書士に相談してください。

Q田舎の空き家で、査定しても値段がつきませんでした。もう手放せないのでしょうか?

A市場で売れない場合でも、空き家バンクへの登録、隣地所有者への打診、自治体の空き家相談窓口への相談といった手があります。相続した土地であれば、建物を解体したうえで相続土地国庫帰属制度を検討できる場合もあります(要件・費用は法務省の案内を参照し、法務局に相談)。「売れない=手詰まり」ではないので、選択肢を並べて比較してみてください。

※本記事は制度・費用の一般的な情報の提供であり、不動産・税務・法務の個別のアドバイスではありません。制度の内容・料金は執筆時点(2026年7月)の各公式サイト・公的資料に基づきます。最新の情報は各公的機関・自治体・公式サイトでご確認ください。

まとめ

空き家の処分方法は、①仲介で売る ②買取で売る ③解体して土地を売る ④空き家バンク ⑤貸して活用する ⑥相続土地国庫帰属制度(土地のみ)の6つです。どれが向くかは立地・建物の状態・相続の状況で変わるため、不動産会社の査定と自治体の空き家相談窓口への相談から始めて、期限を決めて比較検討していきましょう。

放置すれば管理不全空家・特定空家として税負担が増える可能性もあります。まずは家財の片付けと相続登記の確認という「動かせるところ」から、処分への一歩を踏み出してみてください。

-空き家・実家の整理, 遺品整理・生前整理
-,