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寝ようとした部屋で「ポコポコ」、冷房を入れた直後に「カタカタ」、誰も触っていないのに夜中だけ「パキッ」。エアコンの音は、聞こえた瞬間に故障なのか、放っておいてよいのかが分からないところがいちばん困ります。検索すると「異音は故障のサイン」と書かれた記事が並び、不安だけが増えていきます。
ところが各メーカーが公開している説明を並べてみると、事情は少し違いました。同じ「ポコポコ」でも、あるページはドレンホースから入ってきた外の空気の音と説明し、別のページは内部を冷媒が流れる音と説明しています。つまり、聞こえた擬音だけでは原因は決まりません。決め手になるのは、どんな運転をしているときに、どんな条件で鳴るかです。
当メディア編集部は、ダイキン工業・パナソニック・三菱電機・日立・ゼネラルの各サポートページを、パンくず(製品カテゴリ)と対象機種の表記まで開いて確認し、そこに書かれている内容だけを整理しました。この記事が扱うのは部屋の中にある室内機の音だけです。室外機の音や室外機が止まる症状は別の記事にまとめています。


- 01【一言でいうと】エアコンの室内機の音は「擬音」ではなく「鳴るタイミング」で切り分ける
- 02音の正体を探す前に|自分でやってよい範囲と、電源の切り方
- 03賃貸・分譲マンションの場合|連絡は管理会社・貸主が先
- 04ポコポコ・ポンポン・ボコボコ|ドレンホースと部屋の気圧で説明されている音
- 05ピシッ・パキ・キシキシ|温度変化で樹脂部品が伸び縮みする音
- 06カタカタ・ガタガタと、風の音が大きいとき|フィルター・前面パネルまわりの説明
- 07シャー・シュルシュル・プシュー|冷媒が流れる音と、同じ擬音が別の原因になる話
- 08ポタポタ・ピチャピチャ|結露水(ドレン水)の音と、水漏れとの境目
- 09ピーピー・キュルキュル|メーカーが「故障の可能性」と書いている音
- 10それでも気になるとき|点検を頼むときに伝えると早いこと
- 11エアコンから音がするときのよくある質問(FAQ)
- 12まとめ
【一言でいうと】エアコンの室内機の音は「擬音」ではなく「鳴るタイミング」で切り分ける

結論から言うと、確認する順番は①賃貸かどうか→②冷房・暖房・除湿のどれで鳴るか→③運転中か停止後か→④換気扇を回しているか→⑤以前と比べて変わったかです。ここまでを言葉にできれば、メーカーのページのどの項目を読めばよいかが決まります。
逆に、音の出どころを探してカバーを開ける、吹出口の奥に手や棒を入れる、といった行為はけがや故障の拡大につながります。下の早見表は、いま聞こえている音から今日やることを引くためのものです。
| 聞こえている音 | メーカーのページに書かれている説明 | 今日やること | やらないこと |
|---|---|---|---|
| ポコポコ・ポンポン・ボコボコ | ドレンホースから外の空気が入るときの音として案内されている(冷媒の音として書いているページもある) | 換気扇を止める・窓や換気口を開けて変わるか見る | ドレンホースの先を布などでふさぐ |
| ピシッ・パキ・キシキシ | 温度変化で樹脂部品などがわずかに伸び縮みするときの音 | 運転開始・停止の前後だけかを確かめる | 音のする場所を探して外装を外す |
| カタカタ・ガタガタ・カチカチ | フィルターや前面パネルが正しく取り付けられていない可能性を各社が挙げている | 自分の機種のメーカーのページと取扱説明書を開く | 手順を確かめずに内部の部品を外す |
| シャー・シュルシュル・プシュー | 内部を冷媒が流れる音、流れが切り替わるときの音 | 運転や霜取りのタイミングと重なるか見る | 冷媒の量を疑って自分で何かする |
| ポタポタ・ピチャピチャ | 熱交換器で冷やされてできた結露水がドレンパンに落ちる音 | 水が漏れていないかだけを目で確かめる | 吹出口の中をのぞき込んで拭く |
| ピーピー・キュルキュル・キーキー | ダイキン工業が「故障の可能性のある音」として挙げている | 待たずに販売店・メーカー窓口へ相談する | 鳴ったまま長期間使い続ける |
※当メディア編集部が各メーカーの公開しているよくあるご質問をもとに整理(2026年8月時点)。表の内容は後述する各ページの記載であり、機種・設置環境によって案内は異なります。
なお、ベランダに置かれた室外機のほうから音が出ている場合や、室外機が止まっている場合は、この記事ではなく室外機側の記事が近道です。
音の正体を探す前に|自分でやってよい範囲と、電源の切り方

室内機は、高速で回るファンと、冷媒の通る配管と、電気の通っている基板が、一枚のパネルの内側に収まっています。音の出どころを目で確かめたくなるのは自然ですが、内部を開ける作業は点検・修理の側の仕事として設計されています。
この記事で扱わないこと
本記事では、本体のカバーや前面パネルを開ける、吹出口の奥やファンに手や道具を入れる、冷媒に関わる作業は一切扱いません。フィルターや前面パネルの取り外し・取り付けの手順も書きません。機種によって形も外し方も違い、誤った扱いは部品の破損につながるためです。手順が必要になった場面では、そのつど「自分の機種のメーカーのページと取扱説明書を見る」と書いています。
送風ファンの汚れが気になっていて、どこまで自分でやってよいのか迷っている場合は、線引きを別記事で整理しています。
電源を切るときにやること
自分でできるのは、運転を止めることと、電源を落とすことまでです。ダイキン工業は、警報のような音が鳴り続けるときの対処として本体のリセットを案内し、その手順を「エアコンの運転を停止する」ことから始め、電源プラグを抜くかエアコン専用のブレーカーをOFFにして1分ほど待ち、戻してからもう一度運転する、という流れで示しています。専用ブレーカーは分電盤の中にあり、場所が分からないときは設置業者や管理会社に聞くという案内も同じページにあります。家全体の電源が落ちるメインブレーカーと取り違えないよう気をつけてください。
出典:ダイキン工業株式会社 よくあるご質問「室内機から変わった音がする(ルームエアコン)」(同社サイトの「ルームエアコン>故障かな?>音」に置かれているページ。個別の機種名の記載はありません/2026年8月時点)
賃貸・分譲マンションの場合|連絡は管理会社・貸主が先

借りている住まいなら、修理の手配を自分で進める前に管理会社または貸主へ連絡してください。順番を逆にすると、後から費用の扱いでもめる原因になります。
連絡の前に、そのエアコンが賃貸借契約上の「設備」なのか、前の入居者が置いていったものを使わせてもらっている扱いなのかを、契約書や重要事項説明書で見ておくと話が早く進みます。扱いによって、誰が手配して誰が費用を持つかが変わります。分譲マンションでも、共用部分にかかる作業は管理規約に沿った手続きが必要になることがあります。
賃貸のエアコンをめぐる連絡の流れは、別記事で詳しく整理しています。
ポコポコ・ポンポン・ボコボコ|ドレンホースと部屋の気圧で説明されている音

相談がいちばん多いのがこの音です。冷房や除湿の最中、あるいは運転を止めているときに、木魚をたたくような音が続きます。各社とも、原因として最初に挙げているのは室内機から外へ結露水を捨てるドレンホース(排水ホース)から、外の空気が入ってくることです。
なぜ気圧で音が出るのか
しくみをいちばん細かく公開しているのはパナソニックです。同社は「ポコポコ」音が出るしくみとして、気密性の高い室内で換気設備を使用しているときや屋外が強風のときには「(室外の気圧)>(室内の気圧)の状態になる」とし、続けて「室内の気圧が低いと、外気が室内に入り込もうとするため、ドレンホースからも外気が流入する」「その外気が、エアコン本体のドレンパン(結露水の受け皿)を通過する際、内部の結露水に当たることで、ポコポコ音が発生する場合がある」と説明しています。音を出しているのはエアコンではなく、家の換気と外の風だという整理です。
出典:パナソニック よくあるご質問「エアコン本体から「ポコポコ」や「ポンポン」という音がするときは」(同社サポート内「空調家電・季節家電 一覧>エアコン 一覧」のページ。しくみの説明部分に機種の限定はありません/2026年8月時点)
各社のページに書かれていること
同じ音でも、書かれている条件や言葉づかいは会社ごとに違います。ご自身の機種のメーカーの行を見てください。
| メーカー(ページのカテゴリ・機種表記) | 掲載されているページ | ポコポコ音について書かれている内容 |
|---|---|---|
| ダイキン工業(ルームエアコン>故障かな?>音/機種名の記載なし) | 室内機からポコポコと音がする(ルームエアコン) | 「気密性の高いお部屋では空気の通る場所が少なく、エアコンのドレンホースが空気の通り道になることがあります。」「このようなお部屋で換気扇を使用すると、ドレンホースから屋外の空気が入り、室内機で発生した結露水がスムーズに流れず、ポコポコと音がすることがあります。」「また、強い風がドレンホースの先から逆流し音が発生することがあります。」 |
| パナソニック(エアコン/しくみの説明に機種の限定なし) | エアコン本体から「ポコポコ」や「ポンポン」という音がするときは | 「冷房・除湿運転中または停止中にエアコン本体から聞こえる「ポコポコ」や「ポンポン」という音は、ドレンホース※1から外気が流入することで発生する音で、故障ではありません。」「特に、気密性の高い室内で換気設備を回しているときや、屋外で強風が吹いているときに発生しやすい傾向にあります。」 |
| 三菱電機(空調機器>ルームエアコン>故障かな?/機種名の記載なし) | エアコンの室内機から、”ポコポコ”という音がするのですが | 換気扇を使っているときにドレンホースから室外の空気を吸い込むことがあるとし、「このとき、室外の空気がドレンホース内の水を通過して出てくることで発生する音です。」「故障ではありません。」と記載 |
| 日立(お客さまサポート エアコン/機種名の記載なし) | エアコンの室内機から「ポコポコ」という音が出ます。 | 「気密性の高い集合住宅などで冷房や除湿運転をすると、排水ホースにある結露水がスムーズに流れなくなることで「ポコポコ」や「ボコボコ」、「ポンポン」と音がすることがあります。」「エアコンを運転していないときでも、排水ホースの経路に逆勾配があり、ホース内に結露水が残っていると、音が出やすくなります。」 |
| ゼネラル(よくあるご質問:エアコン AS-0101/機種名の記載なし) | 室内機からポコポコという音がする | 「高層住宅、高気密住宅などで強い風を受けた時や、換気扇(レンジフードなど)を使用した時に、ドレンホース内に空気が流れ、異音(ポコポコ音など)が発生する場合があります。」と記載(同ページでポコポコとして挙げられているのはドレンホース内の空気の流れのみ) |
※音の表し方は各社で違うため、擬音ごとにどのページの記載かを対応させています(2026年8月時点)。ゼネラルは2026年1月1日に富士通ゼネラルから商号を変更しています(同社ニュースリリース)。
まず試せること
手を動かす範囲は、どの会社も似ています。ダイキン工業は改善されることがある対処として「お部屋の換気口を開ける」「少し窓を開ける」「換気扇を止める」「ドレンホースの先端の向きを変える」を挙げ、三菱電機も「お部屋の給気口を開けることで改善されることがあります。」としたうえで、風が強いときは「ドレンホースの先端を風があたらない方向へ向けてください。」と案内しています。ゼネラルは「吸気口(窓)を開けると改善されることがあります。」と記載しています。
ここで大事なのは、ホースの先を袋や布でふさがないことです。ゼネラルのページは、ドレンホースの状態が図のようになっていると「屋内に浸水したり、ポコポコという異常音が発生する場合があります。」として、先端の置かれ方を確かめるよう促しています。空気を止めようとして水の出口をふさぐと、行き先を失った水が室内側に回る形になります。
出典:ダイキン工業「室内機からポコポコと音がする(ルームエアコン)」/三菱電機「エアコンの室内機から、”ポコポコ”という音がするのですが」/株式会社ゼネラル「室内機から異音がする」(AS-0088)(いずれも2026年8月時点)
ホースの先にごみや泥がたまっているように見える場合の掃除については、扱い方を別記事にまとめています。この記事では、外から見て状況を確かめるところまでにとどめます。
対策部品は「名前」も「頼む先」もメーカーで違う
換気の工夫で収まらないときに登場するのが、水は下に流し空気の逆流は止める部品です。この部品は、メーカーによって呼び名も入手のしかたも違います。ネット上では「逆止弁を付ければ解決」とだけ書かれがちですが、実際には次のように案内が分かれています。
| メーカー | ページに書かれている部品の呼び名 | 入手・取り付けの案内 |
|---|---|---|
| ダイキン工業 | 別売品「ドレンホース用逆止弁」 | 「取り付けは、お買い上げの販売店にご相談ください。」 |
| パナソニック | 小型エアカットバルブ(別売品) | 「お買い上げの販売店または、お近くの電気店へ相談してください。」 |
| 三菱電機 | 対策部品「ドレンエア逆流防止部品」(別売部品:形名 MAC-852GB) | 取付けは「お買上げの販売店」へ相談するよう記載 |
| 日立 | 「逆止弁は他社製品となり」として、因幡電機産業(株)製 音止ちゃん(おとめちゃん) DHB-1416 を推奨 | 購入・取り付け方法・工事は販売店や施工業者に相談するよう記載 |
| ゼネラル | 部品名の記載はなく「対応部品」と表記 | 「弊社にて対応部品の取付工事(有償)も可能です。」として修理受付へ案内 |
※出典は上の表と同じ各ページ、および日立「エアコンの室内機から「ポコポコ」という音が出ます。」(2026年8月時点)。取り付けは配管まわりの作業になるため、いずれの会社も自分で取り付ける前提では案内していません。効果の程度は住まいの条件によって変わります。
ポコポコでも別の原因のことがある
ここが見落とされがちなところです。パナソニックは、窓や換気口を開けても改善しない場合として、加湿・美肌・除湿・換気の運転中ではないかを確かめるよう促し、「給気ホースから外気を取り込むときに「ポコポコ」という音がする場合があります。」と説明しています。ただし同ページは、これが加湿・換気機能搭載機種(LXシリーズ)のみの話だと明記しています。さらに「暖房運転時に聞こえる場合は、違う原因の可能性があります。」として、販売店または修理窓口への相談を案内しています。
なおゼネラルは、自動霜取り運転中の音としては「ブシュー」を挙げ、ポコポコとは別の項目で説明しています。同じ擬音でも、どのページのどの項目を読むかで示される原因が変わるということです。
ピシッ・パキ・キシキシ|温度変化で樹脂部品が伸び縮みする音

「夜、静かになってから急にパキッと鳴る」「運転を止めたあとに時々ミシッと鳴る」という相談です。この音については、4社の説明がほぼそろっています。
| メーカー(ページのカテゴリ・機種表記) | 取り上げている音 | 書かれている説明 |
|---|---|---|
| ダイキン工業(ルームエアコン>故障かな?>音/機種名の記載なし) | 「ピシッ」「パキ」( きしむような音 ) | 「運転開始や停止時などの温度変化でエアコンの樹脂部品が、わずかに伸び縮みしたときの音です。」<エアコンの動作上する音 (故障ではない音)>に分類 |
| 三菱電機(空調機器>ルームエアコン>故障かな?/機種名の記載なし) | ”ピシッ”、”ガチッ” | 「温度変化で前面パネルなどが膨張・収縮によりこすれて、音が出ることがあります。」「暖房運転の使い始め、運転停止後、冷房運転停止後の内部乾燥運転中など、室内機の温度変化が大きいときに音が出やすくなります。」「故障ではありません。」 |
| 日立(お客さまサポート エアコン/動画はXシリーズのみ) | キシキシ・パキパキ・カッ・バキッ・ミシッ | 「温度変化で室内機が膨張・収縮する音や、熱交換器のフィンが凍結・解凍するときの音です。」別ページでは「エアコンは、多くの部品を組み合わせて作られており、各々の部品は温度変化により伸び縮みの割合が異なっています。」と説明 |
| パナソニック(エアコン/機種の限定なし) | 「ピシッ」「パキッ」 | 「温度変化でエアコン本体の樹脂部分が伸び縮みする音です。」 |
出典:ダイキン工業「室内機から変わった音がする(ルームエアコン)」/三菱電機「エアコンの室内機から、”ピシッ”、”ガチッ”という音がするのですが」/日立「室内機の音の原因を知りたいです。」・同「エアコン(室内機)から「キシキシ」というきしみ音がします。」/パナソニック「エアコン本体や室外機から変わった音・異音がするときは」(いずれも2026年8月時点)
三菱電機が挙げている「暖房運転の使い始め」「運転停止後」「冷房運転停止後の内部乾燥運転中」は、そのまま自己チェックの材料になります。鳴るのが運転の切り替わり前後だけなら、説明されている範囲の音と考えて差し支えありません。
一方で、放っておく基準も公開されています。日立はきしみ音のページで、音が大きくて気になる場合、運転中に絶えず音がする場合などは販売店または修理相談窓口へ点検を相談するよう案内しています。「たまに鳴る」から「ずっと鳴っている」に変わったときが、相談に切り替える目安です。
カタカタ・ガタガタと、風の音が大きいとき|フィルター・前面パネルまわりの説明

「カタカタ」で各社が最初に挙げているもの
物が当たっているような音については、複数の会社が同じところを指しています。パナソニックは「エアコン本体から「カタカタ」「ガタガタ」「カチカチ」音がするときは、エアーフィルターが浮いているなど正しく取りつけられていない可能性があります。」とし、三菱電機は「フィルター、ダストボックス、前面パネルが正しくセットされていないとカタカタと音がすることがあります。」と書いています。日立も、問題が発生している可能性がある音の側にカタカタ・ガガガ・ガタン・ジーを置き、「フロントパネルやエアフィルターなどが正しく取り付けられていない可能性があります。」としています。
ただし本記事では、取り外し・取り付けの手順は書きません。パネルの外し方は機種ごとに違い、パナソニックのページも高い位置での作業になるため足場と周囲の安全を確保するよう注意を添えています。作業に進む場合は、必ずご自身の機種のメーカーのページと取扱説明書の手順に従ってください。
もうひとつ、各社が別々に挙げている条件もあります。三菱電機は、フィルター自動おそうじメカ搭載のエアコンでも、ほこりに油分や水分、タバコのヤニが含まれていると駆動部にほこりが残っていることがあるとしています。日立は、電源を入れた直後のカタカタについて、冷媒を流したり止めたりする電磁弁が開閉する音の可能性があり「構造上必要な音であり、故障ではありません。」と説明し、実際の音を確認できる動画をRAS-X40R2のページとして案内しています。
出典:パナソニック「エアコン本体から「カタカタ」音がするときは」/三菱電機「運転中に、室内機からカタカタと音がします」/日立「エアコン(室内機)からカタカタと音がします。」(いずれも2026年8月時点)
風の音が大きい・以前よりうるさい
「異音というより、単純に音が大きくなった」という場合は、読む項目が変わります。ダイキン工業は「ゴー」「ゴーゴー」「ボー」「ボーボー」という音について「エアフィルターの汚れや目詰まりで風の通りが悪くなると、吹出口から出る風の音が大きくなることがあります。」とし、「サー」「ザー」「バサバサ」「ヒューヒュー」という波打つような風の音も同じ理由で起きうるとしています。三菱電機は、以前より音が大きくなったと感じるときの確認項目としてフィルターの目詰まりと、風の強さの設定を挙げています。
日立は吹き出し口から聞こえるピー・ピュー・ヒュー・ザーについて「風速が強いと音が大きくなります。音が気になる場合は、風速を自動にすることをおすすめします。」と書いています。リモコンの風量設定を変えるだけで印象が変わることもあるので、掃除や修理を考える前に一度試す価値があります。
出典:ダイキン工業「室内機から変わった音がする(ルームエアコン)」/三菱電機「以前より、室内機の音が大きくなった(うるさくなった)気がします」/日立「室内機の音の原因を知りたいです。」(いずれも2026年8月時点)
フィルターの手入れの間隔ややり方そのものは、別記事にまとめています。
シャー・シュルシュル・プシュー|冷媒が流れる音と、同じ擬音が別の原因になる話

水が流れているような音は、多くの場合、水ではなく冷媒の音です。ダイキン工業は「シャー」「シュルシュル」( 水の流れるような音 )を「エアコン内部に空気を暖めたり冷やしたりする冷媒が流れている音です。」とし、「プシュー」を「霜取運転時や運転停止時にエアコン内部の冷媒の流れが切り替わるときの音です。」と説明しています。日立も、シュルシュル・シャー・ボコボコ・プシュー・チュンチュンをまとめて「パイプの中を冷媒が流れるときや、冷媒の流れを切り換える弁が動いているときに出る音です。」としています。
ゼネラルは、運転開始直後に2〜3分間運転音が大きくなる場合について「エアコン内部の液(冷媒)が流れる音です。」と書き、暖房・再熱除湿・ランドリー(乾燥)運転中の「ブシュー」は自動霜取り運転が働いた際に発生する音だとしています。
ここで、この記事の芯にあたる話です。擬音だけで原因を決められない理由が、メーカーの記載そのものに表れています。パナソニックは、先に紹介したポコポコのページではドレンホースからの外気流入と説明する一方、音の一覧のページでは「シャー」「ボコボコ」「ポコポコ」について「水の流れるような音は、冷媒ガスがエアコン内部に流れている音です。冷暖房などの運転中や暖房運転停止後の霜取り運転時に、聞こえる場合があります。」と書いています。日立の一覧でも「ボコボコ」は、ドレンホース由来の行と冷媒由来の行の両方に出てきます。
矛盾しているわけではありません。同じように聞こえる音が、別の場所から出ているだけです。だからこそ、換気扇を回しているか、冷房か暖房か、運転中か停止後かという条件を先に押さえる必要があります。日立は、除湿系の運転中は冷媒の流れの切り換えが頻繁になるため音が聞こえやすくなるとしたうえで、音が出続けたり以前より明らかに大きくなっている場合は点検を相談するよう案内しています。
出典:ダイキン工業「室内機から変わった音がする(ルームエアコン)」/日立「エアコン(室内機)から「シュルシュル」「サー」「ボコボコ」「プシュー」という音が出ます。」/パナソニック「エアコン本体や室外機から変わった音・異音がするときは」/株式会社ゼネラル「室内機から異音がする」(AS-0088)(いずれも2026年8月時点)
ポタポタ・ピチャピチャ|結露水(ドレン水)の音と、水漏れとの境目

水が落ちるような音は、冷房や除湿でできた水そのものの音です。ダイキン工業は「ポタポタ」「ピチャピチャ」(水が落ちるような音)について「熱交換器で冷やされてできた結露水(ドレン水)がドレンパンに落ちる音です。」とし、「冷房運転やドライ(除湿)運転の停止後も、しばらく音が出ることがあります。」と書いています。日立も、ポタポタは湿度が高い場合は結露水の可能性があるとし、「水が漏れていなければ故障ではありません。」としています。
つまり判断の分かれ目は、音そのものではなく「水が出ているかどうか」です。ダイキン工業は同じ項目に注意として、念のため排水ホースの状態も確認するよう促し、「ホースの先端にゴミが詰まったり、たるみがあると、水漏れの原因となる場合があります。」と添えています。ここで見るのは、屋外に出ているホースの先の様子と、室内機の下がぬれていないかまでです。本体をのぞき込む必要はありません。
出典:ダイキン工業「室内機から変わった音がする(ルームエアコン)」/日立「室内機の音の原因を知りたいです。」(いずれも2026年8月時点)
実際に水がしたたっている場合は、音の話ではなく水漏れの話になります。原因の切り分けは別記事にまとめています。
ピーピー・キュルキュル|メーカーが「故障の可能性」と書いている音

ここまでの音は、その多くをメーカーが「動作上する音」に分類していました。反対に、メーカー自身が故障の可能性がある側に置いている音もあります。ダイキン工業は「ピーピー」(警報のような音)と「キュルキュル」「キーキー」(こすれるような音)の2つを<故障の可能性のある音>として分類しています。
「ピーピー」については「ピーピーという音が鳴り続ける場合は、エラー状態です。」としたうえで、本体のリセットを試すよう案内しています。ここで大切なのはその後の見方で、音が止まれば一時的な症状として問題なしとされ、再び「ピーピー」と鳴る場合は故障の可能性があるとして販売店または同社への点検依頼を促しています。リセットは直す作業ではなく、切り分けのための一手だという位置づけです。
「キュルキュル」「キーキー」については「ファンなどの動作部品がハウジングにあたるなど、こすれて音が出ている可能性があります。」とされ、以前よりも音が大きくなったり、ガリガリと削りあうような音が出た場合は点検を依頼するよう求めています。日立も、コトコト・カサカサ・カッカッ・チッチッチッといった物が当たっているような音について「ファンが周辺の部品に接触していたり、内部に異物が入っていたりする可能性があります。」とし、点検の相談を促しています。
この段階で、自分でファンを止めたり異物を取り出そうとしたりしないでください。通電したまま羽根が動く可能性があり、指や道具を巻き込むおそれがあります。音の種類がここに当てはまるなら、様子を見るより先に連絡したほうが結果的に早く収まります。
出典:ダイキン工業「室内機から変わった音がする(ルームエアコン)」/日立「室内機の音の原因を知りたいです。」(いずれも2026年8月時点)
それでも気になるとき|点検を頼むときに伝えると早いこと

ダイキン工業は音のページの最後に、当てはまる項目がない場合や対処しても改善しない場合に加えて、以前よりも音が大きくなったり、以前しなかった音が突然するようになったりして音が気になる場合も、販売店または同社への点検依頼を案内しています。「うるさい=故障」ではなく、「前と違う=相談」と覚えておくと迷いません。
1賃貸なら、まず管理会社・貸主に連絡する
借りている住まいなら、業者を自分で手配する前に連絡します。設備としてのエアコンか、残置物かによって手配や費用の扱いが変わるためです。
2型番(品番)を控える
室内機の前面や側面の表示、または取扱説明書・保証書で確認できます。型番が分かると、案内されるページも対処も変わります。
3音を言葉にして書き出す
擬音(ポコポコ・カタカタ・キュルキュルなど)に加えて、いつから、どの運転で、運転中か停止後か、どのくらいの長さ鳴るかを書き出します。この記事の順番でそのまま埋められます。
4条件を変えたときの変化を控える
換気扇を止めたら、窓を開けたら、風量を変えたらどうだったか。変化の有無は、原因の絞り込みにそのまま使われます。
5スマートフォンで音を録っておく
訪問時に鳴っていないことはよくあります。短い動画でも、伝わり方が大きく変わります。
依頼先は、賃貸なら管理会社・貸主、持ち家ならお使いの機種のメーカーの修理窓口か、購入した販売店が入口になります。ここで気をつけたいのが、エアコンクリーニングと修理は別のサービスだという点です。クリーニングは汚れを落とす作業で、部品の不具合を直すものではありません。異音の相談で最初にクリーニングを提案された場合は、症状を伝えたうえでどちらが必要かを確認してください。
点検の結果、修理か買い替えかを選ぶ場面になったときの考え方は、別記事で整理しています。
エアコンから音がするときのよくある質問(FAQ)
※この記事は、ダイキン工業・パナソニック・三菱電機・日立・株式会社ゼネラルが公開しているよくあるご質問の記載にもとづく2026年8月時点の内容です。掲載内容は機種・シリーズ・設置環境によって異なり、更新されることがあります。実際の対応にあたっては、お使いの機種の取扱説明書と、各メーカーの最新のページをご確認ください。音が続く場合や不安がある場合は、自分で内部を開けずに販売店・メーカーの窓口へご相談ください。
まとめ
エアコンの室内機から音がしたときは、擬音で検索する前に、鳴る条件を言葉にするのが近道です。冷房中か暖房中か、運転中か停止後か、換気扇を回しているか、以前と比べて変わったか。この4つが決まれば、読むべきページの項目はほとんど絞られます。
そのうえで、ポコポコはドレンホースと部屋の気圧、ピシッ・パキは温度変化による伸び縮み、カタカタはフィルターや前面パネルの取り付け、シャー・プシューは冷媒の流れ、ポタポタは結露水、というのが各社の説明でした。対策部品の呼び名も頼む先もメーカーで違うので、必ず自分の機種のメーカーのページを開いてください。ピーピーやキュルキュルのように、メーカー自身が故障の可能性と書いている音は、様子を見ずに相談する側です。
触ってよいのは電源プラグと専用ブレーカー、そして屋外に出ているホースの先を外から見るところまで。それ以上は、型番と音のメモを持って点検を依頼するのがいちばん安全で確実です。なお、室外機のまわりに物が置かれていて振動や反響が気になる場合など、室外機側の手入れは別記事にまとめています。