広告 ハウスクリーニング 洗濯機・家電の掃除

冷蔵庫の掃除|電源を入れたまま進める順番と、パッキン・製氷機・においの対処

※当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しており、記事内に広告(PR)を含む場合があります。

野菜室の底にたまった土くず、ドアポケットで固まった調味料のたれ跡、開けた瞬間にふわっと来るにおい。冷蔵庫は毎日開け閉めするのに、いちばん掃除が後回しになりやすい家電です。

後回しになる理由ははっきりしています。中身をどこに置けばいいのか分からない、電源を切っていいのか分からない、そして「何で拭けばいいのか」が調べるほど食い違うからです。重曹をすすめる記事もあれば、アルコールをすすめる記事もあります。

結論から言うと、家庭の日常的な掃除であれば電源は入れたまま、上の段から1段ずつ進めるのがいちばん食品を傷めません。そして使ってよい洗剤は、メーカーによって書いてあることが本当に違います。

この記事は、当メディア編集部がパナソニック・日立・シャープ・三菱電機の各公式サポートページと、消費者庁・厚生労働省・独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の公開情報を調査してまとめたものです(2026年8月時点)。庫内・ドアポケット・パッキン・製氷機・背面まで、順番と注意点を整理しました。

読者
冷蔵庫の中を掃除したいのですが、電源は切ったほうがいいのでしょうか。中身を全部出すと置き場所がなくて、いつも途中でやめてしまいます。
編集部
日常の掃除なら電源は入れたままで大丈夫です。全部出そうとするから止まってしまうので、1段だけ出す、拭く、戻す、を繰り返してください。今日は冷蔵室だけ、というやり方でも十分です。

【一言でいうと】冷蔵庫の掃除は電源を入れたまま「1段ずつ」進める|部位別の早見表

冷蔵庫の掃除は電源を入れたまま1段ずつ|部位別の頻度の目安の図解
当メディア編集部作成

冷蔵庫の掃除は、電源を入れたまま、上の段から1段ずつ「出す・拭く・戻す」を繰り返すのが基本です。全部出してから一気に洗おうとすると、食品が常温に置かれる時間が長くなり、途中で力尽きたときに戻す場所も分からなくなります。

拭くものも複雑ではありません。各社の公式ページで共通して案内されているのは、やわらかい布とぬるま湯、落ちにくい汚れには薄めた台所用の中性洗剤、という組み合わせです。ここから先の「重曹は」「アルコールは」という部分でメーカーの案内が分かれます。

掃除する場所 基本の道具 頻度の目安(公式の記載) つまずきやすい点
庫内の壁・底 やわらかい布+水またはぬるま湯 汚れたら早めに(パナソニック・日立) 食用油や果汁を放置すると変色・腐食の原因になると案内されている
棚・ケース(野菜室など) 取り外してぬるま湯 3ヵ月に1回(日立) 外せるかどうかは機種で違う。取扱説明書の確認が先
ドアポケット 取り外してぬるま湯 棚・ケースと同じタイミングで 調味料の液だれが底で固まり、ぬるま湯だけでは動かないことがある
ドアパッキン ぬるま湯で湿らせた布+から拭き 1ヵ月に1回(日立) パナソニックは、汚れで傷むと冷気漏れの原因になると案内している
製氷機の給水タンク・フィルター 水洗い(やわらかいスポンジ) 週1回(パナソニック・三菱電機) 熱湯・食器洗い乾燥機で変形する部品がある
外側・ドア表面・取っ手 ぬるま湯、落ちなければ薄めた中性洗剤 気づいたときに 洗剤が残らないよう水拭き・乾拭きで仕上げる
背面・側面・床・電源プラグ 電源プラグを抜いてから乾いた道具で 1年に1、2回(日立) 本体を無理に引き出さない。背面カバーは外さない

※頻度の目安は日立(棚・ケース/ドアパッキング/背面・電源プラグ)、パナソニックと三菱電機(給水タンク)の各公式お手入れページの記載を当メディア編集部が2026年8月時点で整理したものです。機種によって異なるため、お使いの冷蔵庫の取扱説明書を優先してください。

冷蔵庫の掃除を始める前に決める3つのこと|食品の置き場・外せる部品・電源

ゴム手袋をはめてスプレー洗剤を持つ様子
写真はイメージです

道具をそろえる前に決めておくと、途中で止まらなくなることが3つあります。順番に見ていきます。

① 出した食品をどこに置くか

1段ずつ進めるとはいえ、その1段分は庫外に出ます。保冷バッグやクーラーボックスを用意しておくと、迷わず置けます。特に暑い時期は、まず冷凍室ではなく冷蔵室から始めると気が楽です。

厚生労働省の「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」は、家庭での保存について「冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下に維持することがめやすです」「冷蔵庫や冷凍庫の詰めすぎに注意しましょう。めやすは、冷蔵庫や冷凍庫の7割程度です」と案内しています。掃除のあいだも庫内の温度を保ちたいので、電源を切らずに進めるほうが理にかなっています。

② 外していい部品はどれか

棚、ケース、ドアポケット、製氷皿。どれを外して洗えるかは機種によって違います。ここは推測でやると割れたり戻せなくなったりするので、取扱説明書のお手入れの項を先に開いてください。

外した部品を洗うときの注意も、メーカーが具体的に書いています。シャープは冷蔵庫のお手入れで使ってはいけないものに熱湯(60度以上)を挙げています。三菱電機は自動製氷のタンクについて「タンクの耐熱温度は60℃です。食器乾燥機、煮沸などで60℃以上になると変形します」と説明しています。熱いお湯や食器洗い乾燥機は、汚れが落ちる前に部品のほうが変わってしまいます。

③ 電源プラグを抜くのはどの作業のときか

庫内の拭き掃除では電源を切りません。プラグを抜くのは、背面・側面・床・プラグそのものを掃除するときだけです。日立は背面まわりの手入れについて、電源プラグを抜いてから行うよう案内しています。

そして、ここが最も大事な線引きです。背面のカバーを外す、冷却器やコンプレッサーの周りに手を入れる、といった作業は自分でやらないでください。感電や部品の破損につながるうえ、メーカー保証の対象外になり得ます。冷えない・水がもれるといった症状があるなら、掃除ではなくメーカーの修理相談窓口の出番です。

冷蔵庫の掃除の順番|上の段から1段ずつ出して拭き、戻してから次へ

スプレー洗剤と布でキッチンを拭き掃除する様子
写真はイメージです

手順そのものは単純です。上から下へ、庫内から外側へ。この向きで進めると、落ちた汚れをもう一度拭き直す手間がなくなります。

1冷蔵室の最上段だけを出して、置き場所を作る

最初に空けるのは1段だけです。出したものは保冷バッグにまとめ、賞味期限が切れているものはこのタイミングで分けておきます。段を空けると、次に何をすればいいかが目で分かるようになります。

2庫内の壁と底を、水またはぬるま湯で湿らせた布で拭く

まず水拭きから試します。パナソニックは庫内について「庫内の汚れは、冷気で固まる前に、なるべく早く柔らかい布で水拭きしてください」と案内しています。落ちない汚れだけ、次の段階で薄めた台所用の中性洗剤に進みます。洗剤を使ったら水拭きで残さないでください。

3外せる棚・ケースは取り外し、ぬるま湯で洗って水気を拭いてから戻す

日立は棚やケースについて3ヵ月に1回、取り外してやわらかい布にぬるま湯を含ませて汚れを拭き取るよう案内しています。洗ったあとに水気が残ったまま戻さないことが大切です。シャープは庫内のお手入れで「水分が庫内のすき間に入ると、電気部品の故障の原因」と説明しています。

4ドアポケットは中身を出し、底の固まった液だれをふやかしてから拭く

しょうゆやソースのたれ跡は乾いて固まっているので、こすっても動きません。ぬるま湯を含ませた布をしばらく当てて、ふやけてから拭き取ると布1枚で済みます。角の細い部分は、綿棒や割りばしに布を巻いたもので届きます。

5ドアパッキンの溝、最後に外側と取っ手を拭いて仕上げる

パッキンは溝に沿って、ぬるま湯で湿らせた布で拭いてから、から拭きで水分を取ります。最後にドア表面と取っ手です。人がよく触るところなので、庫内より先に拭くと汚れを庫内へ運んでしまいます。

冷凍室は、霜がついている場合は無理にはがさないでください。金属のへらなどでこすると庫内を傷つけます。霜が厚くなっているなら、それは掃除ではなく使い方や扉の閉まり具合を見直すサインです。

キッチン全体をまとめて片づけたい日は、シンクやコンロと合わせた回り方があります。冷蔵庫だけを単独でやるより効率が上がります。

冷蔵庫の掃除に使える洗剤はメーカーで違う|4社の公式ページの記載を並べる

掃除道具と洗剤
写真はイメージです

ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。「冷蔵庫の掃除に使える洗剤」は全メーカー共通ではありません。同じ質問への回答が、社によってはっきり違います。

下の表は、当メディア編集部が4社の公式お手入れページに実際に書かれている内容だけを、1社1ページで並べたものです(2026年8月時点)。ご自分のメーカーの行を読んでから、手を動かしてください。

メーカー 基本の拭き方として書かれていること 落ちにくい汚れへの案内 「使わないでください」と書かれているもの
パナソニック 庫内の汚れは冷気で固まる前になるべく早く柔らかい布で水拭き。ドアパッキンはぬるま湯で湿らせた柔らかい布で拭いてから、から拭き 台所用洗剤(中性) 食器洗い乾燥機/先端のとがったもの
日立 表面などに汚れがついていたら普段からふき取る。棚・ケースは3ヵ月に1回、ドアパッキングは1ヵ月に1回、ぬるま湯を含ませたやわらかい布で 台所用中性洗剤をぬるま湯で薄め、布に含ませてふき取り、水滴を乾いた布で取る アルカリ性・弱アルカリ性の台所用洗剤/ガラス用洗剤/塩素系漂白剤/みがき粉・クレンザー・研磨剤/粉石けん/ベンジン・シンナー・アルコール/重曹/クエン酸・お酢/熱湯/たわし・研磨スポンジ/化学ぞうきん
シャープ 中性洗剤(食器用洗剤)とやわらかい布を用意。ドア表面・パッキンは軽い汚れならぬるま湯で拭く うすめた中性洗剤にひたし、かたく絞ってから拭き、水拭きで洗剤を取り、乾拭きで仕上げる シンナー・ベンジン・アルコール/粉石けん/みがき粉/アルカリ性・弱アルカリ性/たわし・ナイロンたわし/熱湯(60度以上)
三菱電機 水洗い・水拭きをおすすめ 油汚れは布などにうすめた食器用中性洗剤を含ませて拭き、洗剤残りがないようによくふき取る 食器用中性洗剤以外のアルコール・ベンジン・アルカリ性洗剤など

※出典は各社公式のお手入れページ(2026年8月時点で当メディア編集部が確認):パナソニック「冷蔵庫のお手入れ」/日立「冷蔵庫のお手入れをしたいです。」/シャープ「ドア表面、ドアパッキン、庫内のお手入れ」/三菱電機「冷蔵庫のお手入れに洗剤を使ってもいいの?」。記載は改定されることがあるため、実際の作業前にお使いの機種の取扱説明書をご確認ください。

重曹・クエン酸・アルコールが検索でよく出てくる理由と、その落とし穴

ネット上で紹介されている冷蔵庫の掃除方法には、重曹スプレーやクエン酸水、アルコールの除菌シートがよく登場します。ただし表のとおり、日立は使えないものとして重曹・クエン酸・お酢・アルコールを挙げており、シャープと三菱電機もアルコールを挙げています。

一般論としてどれが正しいという話ではなく、「自分の冷蔵庫のメーカーがどう書いているか」で決まる、という話です。樹脂の部品はひび割れることがあり、塗装面は変色することがあります。庫内は食品を入れる場所でもあるので、洗剤が残らないよう仕上げの水拭きまでを1セットにしてください。

迷ったときの落としどころ

  • まず水またはぬるま湯で拭く(4社とも共通してここから)
  • 落ちなければ「薄めた台所用の中性洗剤」まで進める
  • 洗剤を使ったら水拭き→乾拭きで残さない
  • それ以上のもの(重曹・クエン酸・アルコール・漂白剤・研磨剤)は、自分のメーカーの記載と取扱説明書で可否を確認してから

「まぜるな危険」と書かれた洗剤を冷蔵庫に持ち込まない

ゴム手袋をはめて布で拭き掃除をする様子
写真はイメージです

冷蔵庫の掃除では、パッキンの黒ずみにカビ取り剤(塩素系)を、白いくもりにクエン酸を、という発想が同じ日に出てきやすくなります。この2つを同時に、あるいは続けて使うのが最も危険な組み合わせです。

塩素系の製品と酸性タイプの製品が混ざると有毒な塩素ガスが発生するため、容器には特別注意事項の表示が義務づけられています。消費者庁の「住宅用又は家具用の洗浄剤」の品質表示は、「まぜるな」の文字を黄色に黒の縁取りで28ポイント以上、「危険」の文字を赤色で42ポイント以上と定め、さらに「酸性タイプ」は赤系色、「塩素系」は黄系色で表示することを求めています。

つまり、容器のラベルの色と大きな文字が、そのまま「単独で使う製品ですよ」という合図になっています。買い置きの洗剤を並べて、この表示があるものを冷蔵庫まわりの候補から先に外してしまうのが確実です。

冷蔵庫だから特に気をつけたい3点

ひとつ目は換気です。庫内は狭くて奥まっており、扉を開けていても空気が動きにくい場所です。ガスが出た場合に逃がしにくい構造だと考えてください。

ふたつ目は「別の日に」でも安心とは限らないことです。前に使った洗剤が排水口や布に残っていれば、そこで出会います。使ったら十分に洗い流し、布も分けてください。

三つ目は移し替えです。スプレーボトルに詰め替えると、注意表示ごと消えてしまい、家族が中身を判断できなくなります。洗浄剤は元の容器のまま、表示された使用方法に従って使ってください。前の章のとおり、日立は塩素系漂白剤を、シャープはアルカリ性・弱アルカリ性を、それぞれ冷蔵庫に使えないものとして挙げています。

ドアパッキンの黒ずみやカビが気になるときにできること

クロスで拭き掃除をする手元
写真はイメージです

ドアパッキンは、扉を閉めたときに冷気を閉じ込めるゴムの部分です。結露しやすく、こぼれた汁も入り込むため、黒ずみが目につきやすい場所でもあります。

基本の手入れはシンプルです。パナソニックはドアパッキンについて「ぬるま湯で湿らせた柔らかい布で拭いてから、から拭きをして水分を取ってください」と案内し、あわせて「ドアパッキングが汚れで傷むと、冷気漏れの原因となります」と説明しています。日立は1ヵ月に1回、やわらかい布にぬるま湯を含ませて拭き取ることをすすめています。水分を残さないところまでが手入れの一部だと考えてください。

カビ取り剤に手を伸ばす前に

黒ずみが落ちないと、浴室用のカビ取り剤を使いたくなります。ただし前掲のとおり日立は塩素系漂白剤を使えないものに挙げており、シャープもアルカリ性の洗剤を挙げています。お使いのメーカーが認めていない薬剤でゴムを傷めると、冷気漏れという別の問題を呼び込みます。

まずはぬるま湯を含ませた布を溝に当てて汚れをふやかし、綿棒や柔らかい歯ブラシで溝に沿ってなでる程度から試してください。それでも落ちない色素沈着については、取扱説明書に記載がある方法だけを行い、記載がなければメーカーのお客様相談窓口に問い合わせるのが安全です。

パッキンを外して洗いたいときと、掃除では戻らないとき

「パッキンを外して洗いたい」という声もありますが、取り外せる構造かどうかは機種によります。無理に引っ張ると伸びたり変形したりして、元どおりにはまらなくなります。

もし、閉めても浮いている、紙を挟むと簡単に抜ける、ドアの周囲だけ結露が続くといった状態なら、汚れではなく劣化や変形が疑われます。これは掃除で戻る種類の症状ではないため、メーカーの修理相談・部品の取り寄せを検討する場面です。

製氷機と給水タンクの手入れ|週1回の水洗いと、漂白剤・熱湯の可否

食器を洗い整理する様子
写真はイメージです

自動製氷は、庫内でいちばん手入れの頻度が高い部分です。しかも「氷が水っぽい」「においがする」という形で結果が口に入るため、後回しにしにくい場所でもあります。

パナソニックは給水タンクと浄水フィルターについてお手入れ頻度を週1回とし、「浄水やミネラル水(硬度100mg/L以下)をお使いの場合は、ぬめりやカビが発生しやすいため週に2回程度お手入れが必要です」と案内しています。同社は、洗うときにやわらかいスポンジを使うことも求めています。

三菱電機は「給水タンク本体とフィルターは週に1度、給水ポンプやパイプなどは月に1度水洗いしてください」と、部品ごとに頻度を分けて説明しています。タンクだけ洗って終わりにしないのがポイントです。

漂白剤と熱湯の扱いは、はっきり書かれている

製氷まわりで迷いやすいのが漂白剤です。三菱電機は自動製氷の手入れについて「水洗いをおすすめしています。漂白剤をお使いの際は漂白剤の使用方法にしたがってください。金属部、フィルターは腐食や臭いのこりが発生しますので、使わないでください」と説明しています。使ってよい範囲と使わない部位が分けて書かれている、分かりやすい例です。

熱湯も同様です。前述のとおり三菱電機はタンクの耐熱温度を60℃とし、食器乾燥機や煮沸で60℃以上になると変形すると案内しています。煮沸消毒でまとめて解決したくなりますが、そこは踏み込まないほうが結果的に早く済みます。

氷のにおいが気になるときの順番

  • 貯氷ケースに残っている古い氷を取り出す(においは氷側に移っていることがある)
  • 給水タンク・フィルター・タンク受けを水洗いし、しっかり乾かしてから戻す
  • タンクの水は入れ替え、水道水を使う(浄水やミネラル水は手入れの頻度が上がるとメーカーが案内している)
  • 製氷皿・貯氷ケースの取り外し可否は取扱説明書で確認する

なお、長期間家を空けるなど自動製氷を使わないときの扱いについても、三菱電機は給水タンクの水と貯氷コーナや製氷皿の氷を除去し、給水タンクと中の部品やフィルターは洗ってからよく乾燥させるよう案内しています。

冷蔵庫の裏と下のホコリ|動かさずにできる範囲と、電源プラグの掃除

家電を運び整理する様子
写真はイメージです

「引っ越して以来、冷蔵庫の裏を見たことがない」という方は珍しくありません。ここは見た目の問題ではなく、火災の話につながる場所です。

日立は背面について「背面は空気の対流により、細かいホコリが付着して汚れやすいところです」と説明し、1年に1、2回、電源プラグを抜いて背面や側面などを掃除するよう案内しています。そのうえで「電源プラグにホコリが溜まったまま放置すると、火災や感電の原因になり大変危険です」と注意しています。

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)も電源プラグの事故として、「電源プラグにホコリや水分がたまっていると、プラグ間でトラッキングと呼ばれる短絡現象が発生する場合があります」と注意喚起しています。冷蔵庫のプラグは年単位で挿しっぱなしになるため、乾いた布でホコリを取る意味が大きいのはこのためです。

本体を動かすかどうかは、無理をしない基準で

冷蔵庫は重く、床材を傷つけたり、給水パイプやアース線を引っ張ったりする危険があります。ひとりで斜めにこじって動かすのは避けてください。動かさなくても、すき間ノズルの掃除機や柄の長いハンディモップで届く範囲があります。

大掃除や模様替えのタイミングで動かすなら、家族の手を借りて、床に保護シートを敷き、前方向にまっすぐ引き出します。戻したあとは扉がきちんと閉まるか、水平が保てているかを確かめてください。

ここから先は自分でやらない

背面のカバーを外す、内部の冷却器やコンプレッサーの周りを洗う、蒸発皿を分解する。こうした作業は、感電・水もれ・部品の破損につながるだけでなく、メーカー保証の対象外になり得ます。冷えが弱い、異音がする、水がもれるといった症状なら掃除の範囲を超えているので、メーカーの修理相談窓口へ。手が届かない範囲まで含めた清掃を頼みたい場合は、ハウスクリーニングで対応可能な作業内容を事前に書面で確認するのが確実です。

掃除しても冷蔵庫のにおいが取れないときに確認すること

スプレー洗剤とクロスでキッチンを掃除する様子
写真はイメージです

拭いたのににおいが残る場合、においの元がまだ庫内にあるか、掃除では届かない場所にあるかのどちらかです。順に切り分けます。

疑うところ 確認の仕方 次にやること
見えない溝に残った汁 棚を支えるレール、ケースの下、ドアポケットの底を指でなぞる ぬるま湯でふやかして拭き、水分を残さない
ドアパッキンの裏側 溝を開いて中を見る ぬるま湯の布でなでる。薬剤は取扱説明書の範囲で
においの強い食品 開封済みの発酵食品・薬味・作り置きを確認 密閉容器に入れ替える。詰め込みすぎを解消する
製氷まわり 氷のにおいをかいでみる 古い氷を捨て、給水タンクとフィルターを洗って乾かす
本体側の不具合 水がもれる・においと同時に冷えが弱い 掃除の範囲外。メーカーの修理相談窓口へ

脱臭剤・重曹を置く方法をどう考えるか

市販の冷蔵庫用脱臭剤や、容器に入れた重曹を庫内に置く方法は、ネット上の掃除記事によく登場します。ただし当メディア編集部が調べた範囲では、家庭の冷蔵庫でどの程度においが減るのかを数値で示した公的機関の資料は見当たりませんでした。効果を保証するものとして扱わず、原因を取り除いたうえでの補助と考えるのが妥当です。

また、庫内を「重曹で拭く」ことと「重曹を置く」ことは別の話ですが、日立のように重曹を使えないものに挙げているメーカーもあります。容器から粉がこぼれると拭き取りが必要になるため、置き方も含めて取扱説明書の記載を確認してください。

食品側の管理も効きます。厚生労働省が示す目安のとおり庫内の詰めすぎを避けると、冷気が回りやすくなり、においのこもり方も変わります。なお、においや変色から食品が食べられるかどうかを判断する話は健康に関わるため、迷ったら口にしないという原則でお願いします。

電子レンジも庫内ににおいがこもりやすい家電で、対処の考え方は冷蔵庫と少し違います。

冷蔵庫の掃除の頻度の目安と、汚れをためない使い方

キッチンのシンクを掃除する様子
写真はイメージです

頻度は「年に1回、全部まとめて」より「短く何回か」のほうが続きます。メーカーが示している目安も、部位ごとにばらばらです。給水タンクは週1回、パッキンは1ヵ月に1回、棚やケースは3ヵ月に1回、背面は1年に1、2回。同じ日にやる必要はありません。

ためない使い方としては、買い出しの前日に1段だけ空にするのがいちばん現実的です。在庫が減っているので出す量が少なく、賞味期限の確認も同時に済みます。液だれはその場で拭く、開封した調味料は受け皿やトレーに載せておく、といった小さな習慣も効きます。

掃除の途中で「そもそも冷えが弱い」「扉の閉まりが悪い」と感じたら、それは買い替えを検討する材料にもなります。処分の方法や費用の考え方は別の記事にまとめています。

また、引っ越しで冷蔵庫を運ぶ場合は、日常の掃除とは別に電源を切るタイミングと水抜き・霜取りの準備が必要になります。運び方や単体での輸送についても、それぞれ手順が違います。

冷蔵庫の掃除のよくある質問(FAQ)

Q冷蔵庫の掃除は電源を入れたままでいいですか?

A庫内の拭き掃除であれば、電源を入れたまま1段ずつ進めるやり方が現実的です。厚生労働省は家庭での保存の目安として冷蔵庫は10℃以下と案内しており、庫内の温度を保ったまま作業できるほうが食品にとって安全です。電源プラグを抜くのは、背面・側面・床・プラグ本体を掃除するときに限りましょう。

Q冷蔵庫の掃除にアルコールや除菌シートは使えますか?

Aメーカーによって案内が違うため、一律には言えません。日立とシャープは冷蔵庫のお手入れで使ってはいけないものにアルコールを挙げており、三菱電機も食器用中性洗剤以外のアルコールなどは使わないよう案内しています。まずはお使いの機種の取扱説明書とメーカーの公式ページを確認してください。

Q重曹やクエン酸で冷蔵庫を掃除してもいいですか?

Aこれもメーカー次第です。日立は使えないものとして重曹、クエン酸・お酢を明記しています。各社に共通して案内されているのは、水やぬるま湯での拭き掃除と、落ちない汚れへの薄めた台所用中性洗剤までです。迷ったらこの範囲にとどめるのが安全です。

Q冷蔵庫の裏は動かして掃除したほうがいいですか?

A日立は1年に1、2回、電源プラグを抜いて背面や側面を掃除するよう案内しています。ただし本体は重く、無理に動かすと床や配線を傷めます。ひとりで動かさず、すき間ノズルや柄の長いモップで届く範囲から始めてください。背面カバーを外す作業は行わないでください。

Q冷蔵庫の掃除を業者に頼めますか?

Aハウスクリーニングのメニューとして冷蔵庫の清掃を扱う事業者はあります。ただし作業範囲は事業者や機種によって差があり、内部の分解を伴う作業は受けていない場合もあります。依頼する前に、どこまで作業するのか、賠償保険に加入しているのかを書面で確認してください。冷えない・水がもれるといった不具合は清掃ではなく修理の領域なので、メーカーの修理相談窓口が先です。

※本記事の各メーカーの記載内容は2026年8月時点で当メディア編集部が公式サポートページを確認したものです。案内は改定されることがあり、機種によっても異なります。実際の作業前には必ずお使いの冷蔵庫の取扱説明書と最新の公式情報をご確認ください。洗浄剤は製品の表示・使用方法に従ってお使いください。

まとめ

冷蔵庫の掃除は、電源を入れたまま上の段から1段ずつ「出す・拭く・戻す」を繰り返すのが基本です。全部出さないと決めるだけで、途中で止まる理由がなくなります。

使ってよい洗剤は、パナソニック・日立・シャープ・三菱電機で書かれていることが違いました。共通しているのは水やぬるま湯で拭くこと、落ちない汚れに薄めた台所用中性洗剤を使うこと、そして洗剤を残さないことです。重曹・クエン酸・アルコール・漂白剤は、自分のメーカーの記載を見てから判断してください。

「まぜるな危険」と表示された洗浄剤は単独で使い、換気しにくい庫内には持ち込まないこと。パッキンは水分を残さず拭き、変形しているなら修理相談へ。給水タンクは週1回の水洗いで、熱湯と食器乾燥機は避ける。背面はプラグのホコリを取る意味が大きく、カバーを外す作業には踏み込まない。この5つを押さえておけば、冷蔵庫の掃除で大きく失敗することはありません。

-ハウスクリーニング, 洗濯機・家電の掃除
-, ,