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市外への引っ越しでは、新しい住所の役所へ転入届を出すときに「転出証明書」という書類を求められます。名前は聞いたことがあっても、いつ・どこで・どうやってもらうのか、なくしたらどうなるのかまで説明できる人は多くありません。
結論を先にいうと、転出証明書は旧住所の市区町村に転出届を出すと交付される書類で、窓口のほか郵送でも受け取れます。さらにマイナンバーカードを持っている人がマイナポータルから転出届を提出した場合は、紙の転出証明書を受け取る必要そのものがなくなります。
この記事では、当メディア編集部が総務省と世田谷区・大阪市・横浜市・千葉市・三鷹市の公式ページを調査し、転出証明書のもらい方、マイナンバーカードで不要になる場合、紛失したときの再発行までを一つずつ整理しました。


【一言でいうと】転出証明書とは?何に使う書類か

転出証明書とは、他の市区町村へ引っ越すときに、旧住所の役所へ転出届を出すと交付される書類です。総務省の住所の異動届の案内では、引越し前の市区町村で転出証明書の交付を受け、引越し先の市区町村へ転入した日から14日以内に、転出証明書を添えて転入届を提出する流れが示されています。
つまり「旧住所の役所でもらい、新住所の役所に出す」ための橋渡し役の書類で、使い道は原則として転入届だけです。まず全体像を早見表で押さえましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| どこでもらう | 旧住所の市区町村(窓口・郵送) |
| いつからもらえる | 実例:三鷹市は転出予定日の14日前から手続き可 |
| 何に使う | 新住所の市区町村への転入届(転入した日から14日以内) |
| 不要になる場合 | マイナンバーカードでマイナポータルから転出届を出したとき(特例転出) |
| なくしたとき | 旧住所の市区町村で再交付 |
※総務省および各自治体の公式ページ(2026年7月の執筆時点)をもとに当メディア編集部が作成。受付期間や窓口などの細部は市区町村によって取り扱いが異なります。
転出証明書のもらい方|窓口・郵送での取り方
紙の転出証明書を受け取るルートは「窓口」と「郵送」の2つです。マイナンバーカードを使うオンラインの転出届では、次の章で説明するとおり転出証明書そのものが発行されません。図解で全体像をつかんでから、それぞれの手順を確認してください。

1窓口:旧住所の役所に転出届を出す
受付期間は自治体ごとに決まっており、世田谷区の転出届の案内は国内への引っ越しなら引越しの前後14日以内、三鷹市の案内は転出予定日の14日前から手続きできるとしています。マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類を持参しましょう。
2郵送:引っ越し後や遠方なら郵送で請求する
世田谷区の郵送申請の案内では、郵送請求用の転出届・本人確認書類の写し・切手を貼った返信用封筒の3点を送る方式で、処理は約10日が目安とされています。三鷹市も郵送の場合は約1週間かかる場合があると案内しています。なお世田谷区は、転出証明書の返送先を旧住所または新住所以外にはできないとしています。
3代理:本人・同一世帯員以外が届け出るなら委任状
世田谷区の案内では、本人や同一世帯の家族以外が転出届を出す場合には委任状が必要とされています。委任状の様式を公式サイトで配布している自治体もあるため、頼む前にダウンロードしておくとスムーズです。
郵送は往復の日数がかかるため、引っ越し日まで余裕がない人は窓口かマイナポータルを選ぶほうが確実です。転入届の期限(転入した日から14日以内)から逆算して動きましょう。
マイナンバーカードがあれば転出証明書は不要|マイナポータルの特例転出

マイナンバーカードを持っている人は、マイナポータルからオンラインで転出届を提出できます。この方法では、三鷹市が案内しているとおり転出証明書は発行されず、マイナンバーカード自体を使って転入手続きを進めることになります。世田谷区の転入届の案内でも、特例転出届またはマイナポータルによる転出届をした人は転出証明書が不要とされています。
世田谷区のマイナポータル転出の案内によると、申請は引越しの14日程度前から可能で、概ね2営業日で転出手続きが完了します。カードに有効な電子証明書が入っていることが前提で、利用者証明用(数字4桁)・券面事項入力補助用(数字4桁)・署名用(英数字6〜16桁)の暗証番号を使います。暗証番号を思い出せない人は、この方法にこだわらず窓口・郵送を選んだほうが早いこともあります。
特例転出には期限がある|過ぎると紙の転出証明書が必要に
オンラインで転出届を済ませた場合も、転入届は新住所の窓口で行います。大阪市の転入届のページは、マイナポータルで転出届を提出した人は転出証明書の提出が原則不要としつつ、転出予定日から30日を経過した場合や、転入した日から14日を経過した場合には転出証明書が必要になるとしています。
世田谷区も、マイナンバーカードを持つ人が転出(予定)日から30日以内かつ転入日から14日以内に手続きしないと、カードが失効すると案内しています。オンラインで出した安心感から転入届を先延ばしにしないことが、この特例を使ううえでの最大の注意点です。
転出証明書をなくした・もらってないとき|再発行(再交付)のやり方

転入届の直前に転出証明書が見つからなくても、立て直す方法はあります。転出証明書は、交付を受けた旧住所の市区町村で再交付を申請できます。横浜市の再交付の案内では、紛失したときのほか、マイナンバーカードを利用した転入届を期限内に提出できなかったときや、転出届のあとにカードをなくしたときも、転出証明書(転出証明書に準ずる証明書)の交付対象としています。
横浜市の場合、申請先はいままで住んでいた区の区役所戸籍課で、窓口と郵送のどちらでも受け付けています。必要なものは申請書と本人確認書類、代理人が申請するときは委任状(同一世帯の家族は不要)、郵送のときは切手を貼った返信用封筒です。
千葉市もFAQページで再交付の流れを示しており、郵送請求は区政事務センターへ申請書・110円切手を貼った返信用封筒・本人確認書類のコピーを送る方式です。あわせて、他の市区町村から転出した場合は旧住所の市区町村役場で手続きするよう案内されています。「再交付の窓口は新住所ではなく旧住所側」という点だけは間違えないようにしましょう。
「もらってない」ときはオンライン転出でないかを先に思い出す
手元に転出証明書がない人がまず確かめたいのは、マイナポータルから転出届を出していなかったか、という点です。オンラインの転出届では最初から紙の転出証明書が発行されない仕組みのため、この場合は再交付を頼む必要がなく、マイナンバーカードを持って転入届に行けば足ります。窓口や郵送で届け出たのに受け取った記憶がないという場合は、旧住所の市区町村に事情を伝えて再交付を申請しましょう。
転入届のとき転出証明書とあわせて必要なもの

受け取った転出証明書は、新住所に住み始めた日から14日以内の転入届で提出します。世田谷区の転入届の案内では、転出証明書のほかに、官公署発行の写真入りの本人確認書類、持っている人全員分のマイナンバーカード(住所変更の手続きで暗証番号を使用)などが挙げられています。外国人住民の場合は在留カードまたは特別永住者証明書も全員分必要です。
大阪市は、転入届について引越し前の届出は受け付けておらず、郵送による届出もできないと明記しています。転入届そのものは窓口に出向く手続きになるため、転出証明書・本人確認書類・カード類を1つのファイルにまとめておくと当日に慌てません。届出が遅れたまま放置すると5万円以下の過料に処される場合があることも、総務省のページに記されています。
転入届の日には、国民健康保険や児童手当など住民票に連動する手続きもまとめて片付けるのが効率的です。役所で行う手続きの全体像と回り方は、こちらの記事で整理しています。
転出証明書の出番が終わったあとに残るのが、銀行やクレジットカードなど民間サービスの住所変更です。放置するとどうなるのか、期限と手続きの進め方はこちらで解説しています。
転出証明書のよくある質問(FAQ)
※本記事の内容は2026年7月の執筆時点における総務省・世田谷区・大阪市・横浜市・千葉市・三鷹市の公式サイトの記載にもとづきます。転出証明書の受付期間・必要書類・再交付の方法は市区町村ごとに定めが異なるうえ、オンライン手続きの仕様は今後変わる可能性があります。実際の手続きの前に、旧住所(転入関係は新住所)の市区町村の公式サイトでご確認ください。
まとめ
転出証明書は「旧住所の役所で転出届を出す→交付される→新住所の役所で転入届に添える」という流れで使う、引っ越しの橋渡し役の書類です。窓口だけでなく郵送でも受け取れるため、すでに引っ越してしまった後や遠方からでも請求できます。
マイナンバーカードがある人は、マイナポータルの特例転出を使えば紙の転出証明書は不要になります。ただし転出予定日から30日・転入日から14日という期限を過ぎると紙の証明書が求められ、カードの失効にもつながるため、転入届だけは早めに済ませましょう。なくしたときも、旧住所の市区町村での再交付で立て直せます。