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「実家をまるごと片付けたら、いったいいくらかかるんだろう」——親の家の実家じまいや空き家の整理、住み替えを前に一軒家の片付けを考え始めると、まず気になるのが総額ではないでしょうか。ワンルームの片付けと違い、一軒家は部屋数も収納も多く、金額のイメージがつかみにくいものです。
先に目安をお伝えすると、一軒家の片付けを業者に依頼した場合の費用は2DKで9万〜25万円、3LDKで17万〜50万円、4LDK以上で22万〜60万円ほどの幅とされています(複数社の公開情報より・2026年7月執筆時点)。同じ間取りでも、住みながらの片付けか、家財が残ったままの空き家かで総額は大きく変わります。
この記事では、当メディア編集部が片付け・遺品整理業者の公開料金表と公的機関の資料を調査し、一軒家まるごと片付けの間取り別相場、居住中・空き家・ゴミ屋敷という状況別の費用の違い、料金の内訳、安く抑える方法、業者の選び方までを整理しました。見積もりを取る前の相場観づくりにお役立てください。


一軒家まるごと片付けの費用相場|間取り別の早見表
一軒家をまるごと業者に片付けてもらう場合の費用は、2DK〜3LDKで9万〜50万円、4LDK以上で22万〜60万円程度の幅が目安とされています。まずは一軒家に多い間取りに絞った早見表で、金額・作業人数・作業時間の目安を確認しましょう。

| 間取り | 費用の目安 | 作業人数 | 作業時間 |
|---|---|---|---|
| 2DK | 9万〜25万円 | 2〜5名 | 2〜6時間 |
| 2LDK | 12万〜30万円 | 3〜6名 | 3〜8時間 |
| 3DK | 15万〜40万円 | 3〜7名 | 4〜10時間 |
| 3LDK | 17万〜50万円 | 4〜8名 | 5〜12時間 |
| 4LDK以上 | 22万〜60万円 | 4〜10名 | 6〜15時間 |
※みんなの遺品整理「一軒家(戸建て)の片付け費用はいくら?」(株式会社LIFULL senior運営)が掲載800社以上の業者ホームページと3万人以上の利用実績をもとに示す相場より編集部作成(2026年7月執筆時点)。ゴミ屋敷片付け七福神「家のまるごと片付け費用相場はいくら?」(株式会社クオーレ運営)でも4DK〜は22万〜65万円超と、ほぼ同水準の幅が公開されています。
幅がここまで大きいのは、料金が間取りの数字ではなく「実際に運び出す荷物の量×作業人数×作業時間」で決まるからです。同じ4LDKでも、生活に使う物だけの家と、押し入れ・納戸・物置まで詰まった家では、必要なトラックの台数から変わってきます。
実額の手触りとしては、前述のみんなの遺品整理の解説ページに、掲載業者が兵庫県の4LDK戸建てを5人・6時間で片付け、作業費220,000円から買取額35,000円を差し引いた事例が紹介されています。4LDKでも相場の下限寄り(20万円前後)に収まるケースは実際にあるということです。
居住中・空き家・ゴミ屋敷で変わる一軒家の片付け費用

同じ一軒家でも、「住みながら」「空き家」「ゴミ屋敷状態」のどれに当たるかで総額のレンジが一段ずつ変わります。自分の家がどのケースかを踏まえて相場表を読むと、見積もり額の妥当性を判断しやすくなります。
住みながらの片付け|範囲を絞れるぶん調整しやすい
今も生活している家の片付けは、家財を全部出すわけではないので「物置部屋と2階だけ」「大型家具だけ」のように範囲を絞った依頼ができます。残す物・手放す物をその場で自分が判断できるため、物量をコントロールしやすく、間取り相場の下限側に近づけやすいのがこのケースです。
空き家・実家じまい|残置物をまるごと処分する前提の金額
誰も住まなくなった家は、家具・家電・衣類・食器といった残置物を一式処分する前提になるため、物量は間取り相応にフルで発生します。業者紹介サイト「みんなの遺品整理」の空き家片付けページでは、掲載業者の料金の目安として3LDKで171,466円〜、4LDKで214,583円〜という水準が示されています(処分する家財量や部屋の状況で変動する旨の注記あり)。また前述の七福神のコラムには、愛知県の3LDK空き家の残置物をまるごと片付けて約45万円だった事例が紹介されており、空き家の一軒家は「20万円前後〜50万円規模」を想定しておくと現実に近い感覚です。
家財の片付けが済んだあと、家そのものを売る・解体するといった出口まで考えている場合は、処分方法の比較から先に押さえておくと二度手間になりません。
亡くなったご家族の家を片付ける場合は「遺品整理」としての依頼になり、貴重品の捜索や供養など作業の中身が変わります。その場合の費用相場は次の記事が詳しいです。
ゴミ屋敷状態|分別からやり直すため相場の上限を超えることも
床が見えないほど物が堆積した家は、仕分け・分別の工程が通常の何倍にもなるため、上の相場表がそのまま当てはまりません。七福神のコラムでも、5LDKの一軒家で家財撤去に庭木の伐採まで行い総額約75万円だった事例が紹介されています。一軒家のゴミ屋敷の詳しい費用相場と抑え方は、専用の記事で解説しています。
一軒家の片付け費用の内訳|何にお金がかかるのか

見積もり額が高いのか安いのかを判断するには、料金が「人件費」「車両・運搬費」「処分費」の3要素の積み上げでできていることを知っておくのが近道です。前述の七福神のコラムでも、部屋が広くなるほど運び出す物が増えて人件費や運搬費が高くなること、荷物が多いと作業人数やトラックの台数が増えて処分費用もかさむことが説明されています。
人件費|作業人数×作業時間で決まる
相場表の作業人数を見ると、2DKの2〜5名に対して4LDK以上は4〜10名。一軒家の片付けは1日がかりの人手仕事で、費用の中心はこの人件費です。事前に自分で物を減らしておくと、必要な人数・時間ごと圧縮できます。
車両・運搬費|トラックの大きさと台数
一軒家のまるごと片付けでは2トン・4トントラックを使うのが一般的とされ、物量が多いと台数が増えます。トラックを家の近くに停められない立地では、運ぶ距離が延びるぶん作業時間(=人件費)にも跳ね返ります。
処分費・オプション|品目によって別料金がある
回収した家財の処分費用は物量に比例するほか、品目によっては別枠の料金がかかります。参考として、みんなの遺品整理の費用解説ページには遺品整理業者のオプション料金の例として、エアコン取り外し無料〜6,000円、畳1枚3,000円〜、ハウスクリーニング1R全体15,000円〜、消臭除菌10,000円〜といった実額が掲載されています(執筆時点)。見積書を受け取ったら、この「基本作業+オプション」の内訳が書き分けられているかを確認しましょう。
一軒家の片付け費用が高くなる条件

一軒家ならではの構造・立地の条件で、見積もりが相場の上限側に寄ることがあります。当てはまる項目は見積もり依頼の時点で自分から伝えておくと、作業当日の増額を避けやすくなります。
- 2階・3階からの搬出が多い(階段作業が増える。ベッド・タンスなど2階の大型家具)
- 前面道路が狭い・駐車スペースがなく、トラックを離れた場所に停めて運ぶ必要がある
- エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機など家電リサイクル法対象品やピアノ・金庫などの重量物がある
- 物置・納屋・庭・ベランダにも荷物があり、屋内の間取り以上に物量が多い
- 庭木の伐採やハウスクリーニング、消臭作業などをあわせて頼む
なお、みんなの遺品整理が遺品整理の利用者に行った調査では、約半数(47.2%)が見積もり提示額から何らかの追加請求をされた経験があるという結果が紹介されています。一軒家は総額が大きいぶん追加も高額になりがちです。「どの条件のとき・いくら追加になるか」を見積書の書面で確認しておくことが、最も効果的な自衛策になります。
一軒家の片付け費用を安く抑える5つの方法

一軒家の片付け費用は物量で決まるからこそ、依頼前の準備しだいで数万円単位の差が生まれます。無理のない範囲で、次の5つを組み合わせてみてください。
1自分で処分できる物を先に減らしておく
衣類・書類・食器など判断しやすい物から、自治体の可燃ごみ・資源回収で少しずつ手放しておきます。運び出す物量が減れば、作業人数・トラック台数・処分費のすべてが下がる方向に働きます。
2急がない大型品は自治体の粗大ごみに出す
時間に余裕があるなら、家具などの大型品は自治体の粗大ごみ収集へ。1点数百円〜数千円程度で処分できる自治体が多く、業者にすべて任せるより総額を抑えられます(手数料・出し方のルールはお住まいの自治体で異なります)。
3売れる物は買取・フリマで手放す
状態の良い家具・家電・貴金属・骨董などは、古物商許可を持つ業者の買取やフリマアプリで現金化し、作業費用と相殺できる場合があります。前述の4LDK事例のように買取額が引かれた実例もありますが、買取価格は品物の状態や時期で変わるため、当てにしすぎないのが賢明です。
4依頼する範囲を絞る
「2階と物置だけ」「大型家具の搬出だけ」のように範囲を絞れば、作業人数と時間が減ってそのまま費用に反映されます。住みながらの片付けなら特に取り入れやすい方法です。
53社以上の訪問見積もりを比較する
同じ家でも見積もり額は業者ごとに差が出ます。みんなの遺品整理・七福神の解説とも複数社の相見積もりをすすめており、3社を目安に、金額だけでなく内訳・追加条件・対応まで比べると失敗しにくくなります。
一軒家の片付け業者の選び方|許可・見積書・保険を確認

一軒家まるごとの片付けはトラック数台分の家財を一度に引き渡す、金額の大きい取引です。だからこそ、価格の前に「その業者が家庭の不用品を合法的に運べるか」の確認から始めましょう。
1一般廃棄物収集運搬業の許可(または市区町村の委託・提携)を確認する
家庭から出る家財・不用品は法律上「一般廃棄物」にあたり、その収集・運搬を業として行えるのは、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)に基づく市区町村の許可を受けた業者か、市区町村から委託を受けた業者だけです。家の所在地の自治体サイトにある許可業者の一覧と照合するか、見積もり時に許可の種類と番号を尋ねましょう。
2買取もお願いするなら古物商許可を確認する
家財の買取には都道府県公安委員会の古物商許可が別に必要です。環境省の案内では、産業廃棄物処理業の許可や古物商許可では家庭のごみは回収できないと明示されています。「買取できるから回収もできる」とはならない点に注意してください。
3見積書の内訳と追加料金の条件を書面でもらう
「一式◯◯円」だけの見積書は増額トラブルのもとです。人件費・車両費・処分費・オプションが書き分けられ、階段作業や物量超過など追加が発生する条件と金額が明記された見積書を出す業者を選びましょう。
4損害保険の加入とキャンセル規定を確認する
一軒家の搬出は壁・床・建具を傷つけるリスクと隣り合わせです。損害賠償保険に加入しているか、日程変更・キャンセル時の費用がどうなるかも契約前に確認しておくと安心です。
気をつけたいのは、一軒家の片付けが「物量が大きい=広告の安値と最終請求の差も大きくなりやすい」依頼だという点です。独立行政法人国民生活センター(出典:国民生活センター公式サイト)が2022年11月に公表した不用品回収サービスのトラブルに関する注意喚起では、「トラック積み放題7,000円」といった広告を見て頼んだのに実際の請求額が大きく異なった、といった相談事例が紹介され、市区町村の許可を受けた業者かを確認し、複数社から見積もりを取り、その場で契約しないよう呼びかけられています。許可のない業者に渡した家財が不法投棄されれば、環境省(出典:環境省公式サイト)が注意喚起するとおり適正な処理が保証されず、排出した側が対応を迫られるおそれさえあります。一軒家1軒分という物量だからこそ、派手な安値広告ではなく許可と見積書で業者を選んでください。悪質な回収業者の見分け方は、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
空き家になった家の片付け業者選び(遺品整理業者との違い・許可の確認手順)は、こちらの記事が詳しいです。
どこに声をかけるか迷ったら、審査を通過した回収・片付け業者から最大5社の見積もりを無料でまとめて取れる一括見積もりサービスを入口にして、金額と内訳を並べて比べる方法もあります。
一軒家の片付け費用のよくある質問(FAQ)
※本記事に記載した費用・事例の金額は、執筆時点(2026年7月)に各社公式サイト・公的機関の公開資料で確認した目安です。実際の金額は荷物の量・間取り・搬出条件・地域・依頼先によって変わるため、正確には複数社の訪問見積もりでご確認ください。
まとめ
一軒家まるごと片付けの費用は、2DKで9万〜25万円、3LDKで17万〜50万円、4LDK以上で22万〜60万円ほどの幅が目安です。総額を左右するのは間取りの数字ではなく運び出す物量で、住みながらか・空き家か・ゴミ屋敷状態かで同じ家でもレンジが変わります。
依頼の際は、一般廃棄物収集運搬業の許可(または市区町村の委託)と古物商許可の確認を土台に、内訳と追加条件の書かれた見積書を3社目安で比較しましょう。空き家の業者選びの詳しい手順や、片付け後の家自体の処分方法は、関連記事もあわせて参考にしてください。