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マダニはどこにいる?家・庭・公園と東京や北海道の生息場所を公的情報で確認

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犬の散歩から帰ったあと、庭の草を抜いたあと、あるいはキャンプや墓参りのあと。ニュースでマダニの話題を見かけてから、そうした何気ない行動が急に気になりだした——そんな方に向けて、この記事は書いています。

気になるのは「結局どこにいるのか」という一点のはずです。山にしかいないなら日常には関係ありませんし、裏庭や近所の公園にもいるなら、支度のしかたを変えるだけで防げることが増えます。逆に、家の中の寝具でかゆくなる原因まで同じ虫のせいだと考えてしまうと、対処の方向がずれてしまいます。

ここでは、国立健康危機管理研究機構の感染症情報提供サイト、厚生労働省、林野庁、東京都健康安全研究センター、東京都保健医療局、山口県感染症情報センター、札幌市が公開している資料をもとに、生息場所・地域差・入るときの支度・戻ったときの確認までを順に整理しました。虫の姿は載せず、場所の線画図解だけで進みます。

読者
週末に子どもと近所の原っぱで遊ぶんですが、そういう場所にもマダニっているんでしょうか。家の布団がかゆいのも同じダニですか。
編集部
別の話として切り分けましょう。マダニは屋外の草のある場所にいる仲間で、寝具で問題になるダニとは種類が違います。まずは「どこにいるか」から、公的機関の記載を追っていきます。

【一言でいうと】マダニがいるのは屋外|野生動物が出没する環境と、民家の裏山・裏庭・畑・あぜ道

集合住宅の外観
写真はイメージです

国立健康危機管理研究機構の感染症情報提供サイトに掲載されているマダニ対策、今できること(2025年8月7日最終更新)は、生息場所についてシカやイノシシ、野ウサギなどの野生動物が出没する環境に多く生息するとし、あわせて民家の裏山や裏庭、畑、あぜ道などにも生息していると記しています。

東京都健康安全研究センターのマダニにご注意! ~マダニQ&A~も、日本全国に分布していると答えたうえで、市街地の周辺であっても自然が豊かであれば畑やあぜ道などに生息していることがあると説明しています。つまり「山だけ」ではなく、生活圏の中の草のある屋外が対象になります。

場所 いる可能性 具体的な場面 そこでの備え
山林・やぶ・草むら 高い 登山道の脇、山菜採り、キノコ狩り 肌を出さない服装+裾を入れる
民家の裏山・裏庭 あり 手入れの届かない草地、物置の裏 草丈を低く保つ・作業時は長袖
畑・あぜ道 あり 家庭菜園、農作業、草刈り ズボンの裾を長靴の中へ
公園・住宅地の庭 場合により 剪定・草取り、子どもの外遊び 服装で備え、戻ったら確認
野生動物の通り道 高い シカ・イノシシ・野ネズミが通る草地 近づかない・エサになる物を置かない
犬や猫の体 あり 散歩から戻ったペット クシで確認・薬は獣医師に相談
家の中(室内) 低い 寝具やカーペットのダニは別の種類 上着を室内に持ち込まない

※国立健康危機管理研究機構、厚生労働省、林野庁、東京都健康安全研究センター、山口県感染症情報センターが公開する執筆時点(2026年7月)の内容を当メディア編集部が整理しました。可能性の高低は目安であり、地域や環境によって差があります。

マダニがいる場所を具体的に|「地上1m位の葉陰」で待ち伏せしている

場所を覚えるより、行動を覚えるほうが応用が利きます。前掲の東京都健康安全研究センターは、マダニが吸血のために地上1メートル位の植物の葉陰で野生動物や人を待ち伏せし、その体に付着すると説明しています。地面に落ちているのを踏むのではなく、腰から下の高さの葉先で待っている、という理解が出発点です。

図解
当メディア編集部作成

山林・やぶ・草むらはもっとも代表的な生息場所

東京都保健医療局のマダニの解説は、山林や草むら、ヤブなどに生息し、その場所に近づいた動物や人に寄生して吸血すると記載しています。山口県感染症情報センターも、主に野外のやぶや草むらなどに生息すると説明しています。

登山やハイキングだけでなく、山菜採りやキノコ狩り、下草刈りのように背の低い草木に体を近づける作業は、待ち伏せの高さと体の位置が重なりやすい場面です。

民家の裏山・裏庭・畑・あぜ道は「生活圏の中の屋外」

前掲の国立健康危機管理研究機構の資料が民家の裏山や裏庭、畑、あぜ道を挙げているとおり、遠出をしなくても生息場所に足を踏み入れることはあります。物置へ向かう通り道や勝手口のまわりに草が伸びていれば、そこは屋外の草地と同じ条件です。

家庭菜園や畑の作業では、畝のあいだを歩くときに足元の葉が体に触れます。ズボンの裾を長靴の中に入れておくだけでも、服の内側へ入り込む経路をひとつ減らせます。

公園や住宅地の庭も対象から外れない

山口県感染症情報センターのダニ媒介感染症と予防については、ダニは山林・草地・荒地に生息するほか、犬や猫などの動物に付いて移動することもあるため、公園や住宅地の庭でも注意が必要だと案内しています。剪定や草取りの際にも注意するよう呼びかけられています。

都市部だから無関係、とは言い切れないということです。ただし、どこにでも必ずいるという意味でもありません。草が茂っている・野生動物や外を歩く動物が入ってくる、という条件が重なる場所ほど可能性が上がると考えてください。

野生動物の通り道とペットの体は「運ばれる経路」になる

国立健康危機管理研究機構の資料は、マダニがヒト以外に野ネズミ、野ウサギ、シカ、イノシシなどの野生動物や、ネコ、散歩中のイヌからも吸血するとし、愛玩動物のマダニ対策も重要だと記しています。動物が日常的に通る草地は、それだけ密度が高くなりやすい場所です。

林野庁の森林内等の作業におけるダニ刺咬予防対策では、野生動物等に直接触れないよう求められています。弱っているように見えても、近づいて触るという選択は避けてください。

活動が活発なのは春から秋|冬に活動する種もいる

同じ国立健康危機管理研究機構の資料によれば、マダニの多くは春から秋(3〜11月)にかけて活動が活発になり、冬季に活動する種類もいるとされています。東京都健康安全研究センターも、春から秋にかけて活動が活発になるが温暖な地域では冬でも活動していると説明しています。

「寒くなったから終わり」と切り替えず、草の茂った場所に入るときは季節を問わず同じ支度をしておくほうが安全側です。

マダニは家の中にいる?室内のダニとの違い

掃除機をかける様子
写真はイメージです

「布団に入るとかゆい」「畳の上でチクッとした」。こうした室内の困りごとを、屋外のマダニと結びつけて考える必要は基本的にありません。ここは種類と大きさの2点で切り分けられます。

そもそも種類が違う

山口県感染症情報センターは、感染症の病原体を媒介するマダニ類やツツガムシ類について、食品等に発生するコナダニや衣類や寝具に発生するヒョウヒダニなど、家屋内に生息するダニとは種類が異なると明記しています。屋内で増えるダニと、屋外で動物を待つダニは、同じ「ダニ」でも別のグループです。

同センターは、ダニが節足動物の中のクモ綱ダニ目に属する生物であることも説明しています。昆虫ではないという点も、他の害虫と対策が違ってくる理由のひとつです。

大きさが違うので、見えるかどうかで判断できる

東京都健康安全研究センターは、マダニの成虫は体長が3〜8ミリで、アレルギーの原因となるチリダニ(0.3〜0.4ミリ)や、夏場に室内で刺されて痒くなるツメダニ(0.3ミリ)などとは違い、肉眼で見ることができると説明しています。吸血して飽血(満腹状態)になると10〜20ミリ程度の大きさになるとも記されています。

つまり、目を凝らしても何も見えないのに寝具でかゆみが続く、という状況であれば、屋外のマダニ以外の原因を先に考えることになります。

持ち込まれることはある

とはいえ、屋外で衣類やペットに付いたものが室内へ運ばれる可能性はあります。国立健康危機管理研究機構は、野外活動後は上着や作業着を家の中に持ち込まないようにすることを挙げています。室内で繁殖するわけではなくても、入口をふさぐ意味はあるということです。

寝具まわりのダニをどう確かめるかは、別の記事で手順ごとにまとめています。

地域で違いはある?日本全国・東京・北海道

集合住宅の外観
写真はイメージです

「自分の住んでいる地域にもいるのか」は、多くの方が最初に確かめたい点です。全国・都市部・寒冷地の順に、公的機関の記載を見ていきます。

日本|全国に分布し、国内では52種以上が記録されている

林野庁は、マダニが全国に分布していると記載しています。国立健康危機管理研究機構の資料では、マダニは世界中に800以上の種が知られ、日本からは52種以上が記録されているとされ、そのうち病原体を媒介することで知られるマダニ科は5属48種以上が知られていると説明されています。

種類が多いぶん、活動時期や好む環境にも幅があります。地域ごとの詳しい状況は、お住まいの自治体や保健所が出している案内を確認するのが確実です。

東京|平成28年6月から都内で生息状況の調査が続いている

東京都健康安全研究センターは、マダニの生息状況実態調査のページで、平成28年6月より研究の一環として都内でマダニの生息状況実態調査を行っていると説明し、調査結果を継続的に公表しています。都内でも調査が続けられているという事実そのものが、ひとつの答えになります。

同センターのQ&Aが述べているとおり、市街地の周辺でも自然が豊かであれば畑やあぜ道などに生息していることがあります。23区内であっても、緑地や河川敷、農地に隣接した区域では屋外の草地として扱っておくのが無難です。

北海道|道内で確認されている感染症と、2025年の報告

北海道保健福祉部健康安全局感染症対策課のダニ媒介感染症については、道内で確認されているものとしてライム病、回帰熱(新興回帰熱、ボレリア・ミヤモトイ感染症)、ダニ媒介脳炎、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を挙げています。

札幌市のダニ媒介感染症のページでは、令和7年8月に道内1例目のSFTS患者が発生したことが知らされています。山口県感染症情報センターも、2013年に国内で初めて山口県で症例報告があった後は西日本を中心に報告されてきたが、2025年8月に初めて北海道(道央圏)でも発生の報告があり、広い地域での感染の可能性があるとして注意喚起されていると記しています。

マダニがいる場所へ入るときの支度【手順①〜⑤】

衣類をたたんで整理する様子
写真はイメージです

ここからは実際の支度です。難しいことはなく、露出を減らし、服の内側へ入り込む隙間をなくし、見つけやすい色を選ぶ——この3つに集約されます。

1長袖・長ズボン・足を覆う靴で肌の露出を減らす

厚生労働省のダニ媒介感染症のページは、草むらや藪などに入る場合には長袖・長ズボン、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大事だと案内しています。半ズボンやサンダル履きは適当ではないとされています。

2袖口と裾は「中に入れる」を徹底する

国立健康危機管理研究機構は、首にはタオルを巻くかハイネックのシャツを着ること、シャツの袖口は軍手や手袋の中に入れること、シャツの裾はズボンの中に入れることを挙げています。ハイキングなどで山林に入る場合はズボンの裾に靴下を被せ、農作業や草刈などではズボンの裾を長靴の中に入れる、と場面ごとの書き分けもされています。札幌市は登山用スパッツの着用がより効果的だとしています。

3服は明るい色・化学繊維素材を選ぶ

東京都保健医療局は、服について明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)や化学繊維素材のもの(マダニがつきにくい)が薦められていると記載しています。暗い色の服は付着に気づきにくいという理由なので、おしゃれより見つけやすさを優先する場面だと考えてください。

4忌避剤は表示どおりに使い、過信しない

国立健康危機管理研究機構によると、マダニに対する忌避剤は2013年から新たに認可され、現在はディート、イカリジンの2種類の有効成分を含む製品が市販されています。ただし忌避剤の使用で付着数は減少するが、付着を完全に防ぐわけではないと明記されており、過信せず様々な防護手段と組み合わせるよう求められています。ディートは5〜30%、イカリジンは5〜15%の製品が販売され、ディートには30%の製品は12歳未満に使用しないなどの年齢制限があるとも説明されています。忌避剤は医薬品・医薬部外品にあたるため、必ず製品に表示された用法・用量と注意事項に従ってお使いください。

5休憩と作業の合間にも一手間かける

林野庁は、休憩や休息の時間には自分の衣服をたたいてダニを落とすこと、敷物等の工夫をして地面に直接腰を下ろさないよう心掛けることを挙げています。終業時にはお互いの服装を点検するようにも書かれており、頭部、耳の中と後部、首の周りが点検箇所として示されています。

忌避剤の成分ごとの違いや濃度の考え方は、こちらの記事で詳しく扱っています。

帰宅後にやること|上着を家に入れない・体を確認する

洗濯機まわりの家事の様子
写真はイメージです

支度と同じくらい大事なのが、戻ってからの数分です。ここを飛ばすと、せっかくの服装対策が生きません。

  • 上着や作業着を着たまま室内に入り、そのままソファや寝室へ向かう
  • 脱いだ服を玄関や廊下に置いたままにして、洗濯を翌日に回す
  • ペットを庭から入れるとき、体を確かめずに部屋へ上げる
  • 「短時間の草取りだから」と、支度も帰宅後の確認も省く
  • 体に付いているものを、その場で無理につまんで取ろうとする

衣類は室内に持ち込まず、そのまま洗濯へ

国立健康危機管理研究機構は、野外活動後は上着や作業着を家の中に持ち込まないようにすることに加え、ガムテープや粘着カーペットクリーナーを使って服に付いたダニを取り除く方法も効果的だとしています。東京都健康安全研究センターも、着用していた衣類はすぐに洗濯するなど家の中で長時間放置しないようにと案内しています。

札幌市は、上着や作業着を脱ぐ場合に体へ付着しないよう注意して脱ぐことにも触れています。玄関の外で脱ぎ、そのまま洗濯機へ運ぶ流れを作っておくと迷いません。

入浴のときに確認する部位が決まっている

東京都保健医療局は、屋外で活動した後は入浴し、吸血されていないか確認することをすすめ、特にわきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)などがポイントだと挙げています。林野庁の資料では、これに加えて耳の中と耳の後部、首の周り、そけい部、大腿内側、膝の後部が挙げられています。

いずれも皮膚がやわらかく、自分では見えにくい場所です。国立健康危機管理研究機構は、付着しているときは「できもの」のように見えることがあるとも説明しています。

ペットの体も同じ流れで確かめる

山口県感染症情報センターは、やぶ等で犬や猫などの動物にダニが付くことがあるとし、目の細かいクシをかけると除去効果があると案内しています。あわせて、ダニ駆除薬もあるので獣医師に相談するようすすめています。人用の薬剤を自己判断でペットに使うことはせず、動物病院で相談してください。

散歩から帰ったら、玄関先でブラッシングをしてから室内へ。この順番を家族で共有しておくと、持ち込みの経路がひとつ減ります。

咬まれているのに気づいたら|自分で引き抜かず医療機関へ

スマホ・パソコンを操作する様子
写真はイメージです

ここは対処法を工夫する場面ではありません。公的機関の案内は一致しており、答えはひとつです。

行政の案内は「無理に引き抜かない」で共通している

東京都健康安全研究センターは、咬まれていることに気づいたら最寄りの皮膚科や外科を受診して除去してもらうよう案内し、自分で除去しようとすると虫体の一部が残ってしまう場合があると説明しています。国立健康危機管理研究機構も、無理に取り除こうとすると口器が皮膚の中に残り化膿することがあるとして、皮膚科等の医療機関で適切な処置を受けるよう求めています。林野庁と札幌市も同じ趣旨の案内をしています。

同センターは、セメント物質を分泌して固着するため除去しづらくなり、皮膚科での処置が必要となる場合があるとも書いています。「取れそうに見えるかどうか」で判断せず、医療機関に任せてください。

そのあとの経過は、行政の案内どおりに医療機関へ相談を

国立健康危機管理研究機構は、刺されたあと数週間程度は体調の変化に注意し、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けるよう案内しています。厚生労働省と林野庁のページにも同じ内容が記載されています。受診の際は、いつ・どこで咬まれたかを伝えるよう東京都健康安全研究センターが呼びかけています。

なお同センターは、マダニが媒介する感染症として日本紅斑熱、ライム病、ダニ媒介性脳炎、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を挙げる一方で、全てのマダニが病原体を持つわけではないため、必ず感染症になるわけではないとも明記しています。過度に不安を抱える必要はありませんが、判断は医療機関に委ねるという線引きは守ってください。当メディアでは症状の見立てや治療についてお答えできません。

庭や家のまわりでできること|「全部は駆除できない」を前提に

物が溜まったガレージ・物置
写真はイメージです

最後に、自分の敷地の話です。ここは期待値の設定を間違えないことが何より大切になります。

「所有地にいるようだ」への公的な回答

東京都健康安全研究センターのQ&Aには、所有する土地にマダニがいるようだがどうしたらよいか、という問いが立てられています。回答は自然界にいるマダニを全て駆除することはできませんというもので、そのうえで咬まれないための対策を参考にするよう案内されています。

薬剤で庭ごと片づける、という発想には無理があるということです。目標は根絶ではなく、草地に体を近づける機会と、動物を呼び込む条件を減らすことに置くほうが現実的です。

草丈・落ち葉・置きっぱなしの物を減らす

待ち伏せの高さが地上1メートル位である以上、草丈を低く保つこと自体が備えになります。あわせて、庭の隅に積んだ落ち葉や、使わなくなった資材・家具を屋外に置いたままにしていると、動物にとって身を隠しやすい環境になります。

不要になった物を屋外にため込まない片づけは、それ自体が家まわりの環境整備です。大きなものを処分するときは、自治体の粗大ごみ受付や回収業者の利用も選択肢に入れて、敷地に置いたままにしない状態を作りましょう。

通行者への注意喚起という発想もある

同センターは、所有者以外も通る場所であれば通行者に向けてもマダニの注意喚起を行うよう案内しており、掲示に使える注意喚起の例をPDFとWordで公開しています。私道や共有の通路に草地が面しているなら、掲示という手段があることを覚えておくと役に立ちます。

薬剤を使う場面では、その製品がどの虫を対象に、どこで使うものとして作られているのかを、まず容器の表示で確かめてください。書かれていない用途へ転用したり、別の薬剤と一緒に使ったりすることは避けましょう。家のまわりの不快な虫との付き合い方は、こちらの記事でも整理しています。

マダニはどこにいるのかについてよくある質問(FAQ)

Q布団に入るとかゆいのですが、マダニでしょうか?

A屋外のマダニとは別に考えるのが基本です。山口県感染症情報センターは、衣類や寝具に発生するヒョウヒダニなど家屋内に生息するダニは、マダニ類とは種類が異なると説明しています。大きさも違い、東京都健康安全研究センターによればマダニの成虫は3〜8ミリで肉眼で見えるのに対し、チリダニは0.3〜0.4ミリ、ツメダニは0.3ミリとされています。寝具の状況を確かめる手順は、室内のダニを扱った記事のほうが役に立ちます。

Q近所の公園や芝生でも咬まれることはありますか?

A可能性はあります。山口県感染症情報センターは、ダニが犬や猫などの動物に付いて移動することもあるため公園や住宅地の庭でも注意が必要だとし、剪定や草取り等の際にも注意するよう案内しています。ただし、公園ならどこでも必ずいるという意味ではありません。草が伸びている場所に入るときだけ服装を切り替える、という運用で十分です。

Q東京の住宅地に住んでいますが、気にする必要はありますか?

A東京都健康安全研究センターは平成28年6月から都内で生息状況実態調査を続けており、調査結果を公表しています。同センターは市街地の周辺でも自然が豊かであれば畑やあぜ道などに生息していることがあるとも説明しています。緑地や河川敷、農地に接した場所へ入るかどうかで判断するとよいでしょう。

Q犬が家にマダニを連れて帰ることはありますか?

A国立健康危機管理研究機構は、マダニがネコや散歩中のイヌからも吸血するとし、愛玩動物のマダニ対策も重要だとしています。山口県感染症情報センターは、目の細かいクシをかけると除去効果があるとしたうえで、ダニ駆除薬について獣医師に相談するよう案内しています。散歩から戻ったら玄関先で体を確かめる習慣にしておくと安心です。

Q咬まれたら必ず感染症になるのでしょうか?

A東京都健康安全研究センターは、全てのマダニが病原体を持つわけではないため必ず感染症になるわけではない、と明記しています。一方で、咬まれていることに気づいたら自分で取らずに皮膚科や外科を受診すること、その後は体調の変化に注意し発熱等があれば医療機関で診察を受けることが、複数の機関から共通して案内されています。判断は医療機関にお任せください。

※本記事の内容は、2026年7月の時点で下記の機関が公表していた資料を当編集部が確認し、要点をまとめたものです。参照したのは国立健康危機管理研究機構(感染症情報提供サイト)、厚生労働省、林野庁、東京都健康安全研究センター、東京都保健医療局、山口県感染症情報センター(山口県環境保健センター)、札幌市、北海道保健福祉部健康安全局感染症対策課のページです。咬まれた跡や体調に関する判断を当編集部が行うことはできません。気がかりな点があれば医療機関へご相談ください。忌避剤や殺虫剤は医薬品・医薬部外品にあたるため、容器や添付文書に記された使い方・使用量・年齢の条件を確かめたうえでご使用ください。

まとめ

マダニがいるのは屋外です。国立健康危機管理研究機構はシカやイノシシなどの野生動物が出没する環境に多く生息するとし、民家の裏山や裏庭、畑、あぜ道も挙げています。東京都健康安全研究センターは日本全国に分布するとし、市街地の周辺でも自然が豊かであれば畑やあぜ道などにいることがあると説明しています。

覚えておく行動はひとつ、地上1メートル位の植物の葉陰で待ち伏せするという点です。ここから、草の茂った場所に入るときは長袖・長ズボン、袖口と裾を中に入れる、明るい色の服を選ぶ、という支度が導けます。忌避剤は付着を完全に防ぐものではないため、表示どおりに使いながら、あくまで組み合わせの一つとして扱ってください。

戻ったら上着を室内に持ち込まず、入浴のときにわきの下や膝の裏など見えにくい部位を確かめる。ペットは玄関先でクシを通す。もし体に付いているのを見つけたら、自分で引き抜かず皮膚科や外科へ。庭については、全部を駆除することはできないという前提のもとで、草丈と置きっぱなしの物を減らすところから始めれば十分です。

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