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お盆の仏壇飾りとは?お供えの配置・精霊棚の飾り方と宗派の違い

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お盆が近づくと、「仏壇はどう飾ればいいのか」「お供えはどこに何を置くのか」と、毎年のように迷ってしまう方は少なくありません。実家では祖父母がしていた記憶があっても、いざ自分で用意するとなると、精霊棚(盆棚)の飾り方やお供えの配置、迎え火・送り火のやり方まで、分からないことが次々に出てくるものです。

この記事では、お盆の仏壇飾りの基本を、精霊棚(盆棚)の飾り方とお供えの配置・五供の考え方・精霊馬やそうめんの意味・迎え火と送り火・お盆の時期まで、一般的な例としてやさしく整理します。あわせて、初盆(新盆)で異なる点や、浄土真宗のようにお盆の飾りの考え方が異なる宗派についても触れます。飾り方や作法は宗派・地域・寺院によって大きく異なるため、本記事はあくまで基本の型としてご覧いただき、迷う場合は菩提寺やご家族に確認するのが確実です。

読者
今年はじめて自分でお盆の仏壇飾りを用意することになりました。精霊棚というものを作るらしいのですが、何をどこに置けばいいのか、お供えも含めてまったく分からなくて…。
編集部
はじめてだと迷いますよね。お盆の飾りは、精霊棚(盆棚)にご先祖様をお迎えする「しつらえ」を整えるのが基本とされています。ただし細かい作法は宗派や地域で違うので、まずは一般的な飾り方とお供えの意味から、順番に見ていきましょう。

【一言でいうと】お盆の仏壇飾りとは?基本と全体像

散らかった部屋を片付ける様子
写真はイメージです

お盆の仏壇飾りとは、お盆にご先祖様の霊を家にお迎えするため、仏壇の前などに「精霊棚(しょうりょうだな)」を設け、お位牌・お供え・盆提灯などを整えるしつらえのことをいいます。精霊棚は「盆棚(ぼんだな)」とも呼ばれ、同じものを指します。

ご先祖様が迷わず家に帰り、気持ちよく過ごしていただくための「おもてなしの場」と考えると、飾りの一つひとつの意味が分かりやすくなります。まずは全体像を早見表で確認してみましょう。

項目 内容の目安(一般的な例)
飾る場所 仏壇の前に小机を置いて精霊棚を作るのが一般的。地域により縁側・床の間・仏間などの場合も
飾るもの まこも・お位牌・盆提灯・精霊馬(きゅうり/なす)・お供え物・ほおずき・みそはぎ・水の子など
お供えの基本 五供(ごくう)=香・花・灯明・浄水・飲食。そうめん・季節の野菜や果物・故人の好物など
時期 8月13〜16日が一般的(月遅れ盆)。東京など一部は7月13〜16日
迎え火・送り火 13日夕に迎え火でお迎えし、16日夕に送り火でお送りするのが一般的
宗派差 浄土真宗は精霊棚や迎え火などを行わないなど、考え方に違いがある

※飾り方やお供えの内容、行う時期には地域・宗派・寺院ごとに幅があります。下記は基本の型を示した執筆時点のまとめとしてご覧ください。

お盆はいつ?7月盆・8月盆と迎え火・送り火

図解
当メディア編集部作成

お盆の飾りを用意するうえで、まず押さえておきたいのが「いつ飾るか」です。お盆の期間は地域によって異なり、8月13日〜16日の「月遅れ盆(8月盆)」が全国的にもっとも一般的とされています。一方で、東京の一部や関東の都市部などでは、7月13日〜16日の「7月盆」で行う地域もあります。

2026年の場合、8月盆はおおむね8月13日(木)〜16日(日)、7月盆は7月13日(月)〜16日(木)が目安です。飾り付けは13日の午前中までに整え、迎え火に間に合わせるのが一般的とされています。同じ「お盆」でも地域で時期が違うため、初めての土地では周囲やご親族に確認しておくと安心です。

迎え火のやり方(13日)

迎え火は、ご先祖様が迷わず家に帰れるよう目印とする火です。13日の夕方、玄関先や庭で焙烙(ほうろく)というお皿の上にオガラ(麻の茎)を折って積み、火をつけて焚くのが一般的とされています。明確な時間の決まりはありませんが、暗くなる前の夕方に行う家庭が多いようです。マンションなどで火が使えない場合は、盆提灯の灯りで代える方法もあるとされています。

送り火のやり方(16日)

送り火は、お盆を過ごしたご先祖様をあの世へお送りするための火で、16日の夕方に迎え火と同じ場所でオガラを焚くのが一般的です。京都の「五山送り火」や各地の灯籠流しも、送り火の一種として知られています。迎え火・送り火のやり方や日程にも地域差があるため、地元の風習に合わせるとよいでしょう。

お盆の仏壇飾り|精霊棚(盆棚)の飾り方と配置

図解
当メディア編集部作成

精霊棚(盆棚)は、仏壇の前に小机を置き、その上にご先祖様をお迎えするしつらえを整えたものです。まず机の上にまこも(真菰)で編んだゴザを敷き、中央の奥にお位牌を安置するのが基本とされています。仏壇の扉は開けたままにし、精霊棚と仏壇を一続きの空間として整えます。

精霊棚に飾るものと配置

配置に厳密な決まりはありませんが、一般的には次のように整えることが多いとされています。地域や宗派、仏壇の大きさによって省略したり、コンパクトにまとめたりする家庭も増えています。

  • 中央・奥:お位牌(ご先祖様の依り代)。仏壇のご本尊が見えるよう扉は開けておく
  • 両脇:盆提灯。ご先祖様を導く灯りとして飾る(絵柄入りは毎年使える)
  • 中段:霊供膳(りょうぐぜん)・そうめん・季節の野菜や果物・昆布など
  • 手前:精霊馬(きゅうりの馬・なすの牛)・水の子・みそはぎの花・ほおずき

ほおずきは、その形や赤い色から、ご先祖様を導く提灯に見立てて飾るとされています。水の子は、なすやきゅうりを細かく刻み、洗った米などと合わせて蓮の葉や器に盛ったお供えで、すべての精霊に施しをする意味が込められているといわれます。近年は住宅事情から大きな精霊棚を組まず、仏壇の中や小さな飾り棚で簡素に整える家庭も多く、無理のない範囲で用意すれば十分とされています。

お盆飾りの片付け・処分方法

お盆が終わったら、飾りは16日の送り火以降に片付けます。盆提灯(絵柄入り)は毎年繰り返し使えるため、汚れを払って保管するのが一般的です。一方、精霊馬やまこも、水の子などの生ものは処分することになります。処分の方法にはいくつかあり、送り火で他の飾りと一緒に燃やす、庭など自宅の敷地に埋める、白い紙に包んで塩で清めてから自治体のルールに従って処分する、菩提寺や神社にお焚き上げをお願いする、といった方法が知られています。

ただし、近年はお焚き上げを受け付けない寺社も増えているため、依頼する場合は事前の確認が必要です。真夏に数日間供えた野菜は傷んでいるため、精霊馬などを食べるのは避けましょう。処分に迷うものが多い場合や、仏壇そのものの整理を考えている場合は、供養を終えてから片付ける流れを関連記事で解説しています。

お盆のお供え物の基本「五供」と定番

引越しの荷ほどきをする夫婦
写真はイメージです

お盆に限らず、仏壇へのお供えの基本は「五供(ごくう)」=香・花・灯明・浄水・飲食(おんじき)の5つとされています。まずこの5つを押さえると、何をお供えすればよいか迷いにくくなります。

五供 お供えするもの 意味の目安
香(こう) お線香 香りで場を清め、故人の食べ物になるとされる
花(か) 生花(みそはぎ・季節の花など) 清らかな心と、うつろう命への感謝を表す
灯明(とうみょう) ろうそくの灯り 迷いを照らし、ご先祖様を導く灯り
浄水(じょうすい) きれいな水 清らかな水で心を洗う。浄土真宗では供えない場合も
飲食(おんじき) 霊供膳・そうめん・果物など ご先祖様と同じ食事をいただく気持ちを表す

そうめん・果物などお供えの意味

お盆の定番のお供えには、それぞれ言い伝えがあります。そうめんは「細く長く幸せが続くように」との願いや、ご先祖様が帰るときの精霊馬の手綱に見立てる説、荷を縛る紐に見立てる説など諸説あるとされています。昆布は「よろこぶ」の語呂合わせ、季節の野菜や果物はご先祖様へのおもてなしとして供えられます。故人が好きだった食べ物を供えるのもよいとされ、肉や魚などの生ぐさものは避けるのが一般的です。

精霊馬・精霊牛の意味

お盆飾りの象徴ともいえる精霊馬(しょうりょうま)は、きゅうりとなすにオガラや割り箸で脚をつけて作ります。きゅうりは「馬」、なすは「牛」に見立て、行きは馬で早く家に帰っていただき、帰りは牛でゆっくりお戻りいただくという願いが込められているとされています。牛には、たくさんのお供え物を積んで帰っていただく、という意味を重ねる地域もあります。向きや作り方にも地域差があるため、地元の慣習に合わせると安心です。

初盆(新盆)の飾り方の違い|白提灯

食器を洗い整理する様子
写真はイメージです

故人が亡くなって四十九日を過ぎてから初めて迎えるお盆を「初盆(はつぼん)」または「新盆(にいぼん・あらぼん)」と呼びます。基本の飾り方は通常のお盆と同じですが、初盆では絵柄のない白木の「白提灯(しろちょうちん)」を飾る点が大きな違いとされています。

白提灯は、初めて家に帰る故人が道に迷わないための目印とされ、玄関先や軒先、精霊棚のそばに一つだけ飾るのが一般的です。通常の絵柄入り盆提灯が毎年使えるのに対し、白提灯はその年限りとされ、お盆が終わったあとにお焚き上げや自治体のルールに従って処分します。初盆は法要を営む家庭も多く、僧侶を招く場合はお布施が必要になることもあります。地域や宗派で作法が異なるため、菩提寺やご親族に確認しておくと安心です。

宗派・地域による違い|浄土真宗はお盆の飾りが異なる

段ボールをテープで梱包する手元
写真はイメージです

ここまで一般的な飾り方を紹介してきましたが、お盆の作法は宗派によって考え方が異なります。とくに浄土真宗では、精霊棚や迎え火・送り火、白提灯といったお盆特有の飾りを基本的に行わないとされている点は、押さえておきたい違いです。

浄土真宗では、亡くなった方は阿弥陀如来のはたらきによってすぐに浄土に往生すると考えられており、お盆に霊が帰ってくるという捉え方や、追善供養(後から供養を重ねる)という考え方をしません。そのため、お盆は先祖供養の日というより、ご先祖様や阿弥陀仏のお救いに感謝し、仏法に出会う喜びの日「歓喜会(かんぎえ)」として位置づけられるとされています。飾りとしては精霊棚を組まず、仏壇を平素より丁寧にお荘厳(しょうごん)し、お華束(おけそく)などを供えて過ごすのが一般的です。

浄土宗・真言宗・曹洞宗・日蓮宗など、追善供養を行う宗派では精霊棚を設けるお盆の飾りがおおむね共通しますが、細かな作法やお供えの内容には宗派・地域・寺院ごとの違いがあります。自分の家の宗派が分からない場合や、進め方に迷う場合は、思い込みで進めず、菩提寺や同じ宗派の寺院に確認するのが何より確実です。

お盆の仏壇飾りのよくある質問(FAQ)

Qお盆の仏壇飾りはいつからいつまで飾りますか?

A飾り付けは13日の午前中までに整え、迎え火に間に合わせるのが一般的とされています。片付けは16日の送り火のあとに行います。地域によっては12日夕方から準備する、あるいは月遅れ盆(8月)と7月盆で時期が異なるため、お住まいの地域の風習やご親族に確認しておくと安心です。

Q精霊棚がなくても、仏壇の中だけで飾ってもよいですか?

A住宅事情から大きな精霊棚を組まず、仏壇の中や小さな飾り棚に盆提灯・お供え・精霊馬などを簡素にまとめる家庭も増えています。大切なのは形式よりご先祖様をお迎えする気持ちとされているため、無理のない範囲で整えれば十分でしょう。飾り方に決まりがある宗派もあるため、迷う場合は菩提寺に確認してください。

Q精霊馬やまこもは、どう処分すればよいですか?

A送り火で一緒に燃やす、自宅の敷地に埋める、白い紙に包んで塩で清めてから自治体のルールで処分する、寺社にお焚き上げをお願いするなどの方法が知られています。近年はお焚き上げを受け付けない寺社も増えているため、依頼する場合は事前の確認が必要です。傷んだ野菜は口にせず処分しましょう。

Q浄土真宗ではお盆に何を飾りますか?

A浄土真宗では精霊棚や迎え火・送り火、白提灯などは基本的に行わないとされ、仏壇を平素より丁寧にお荘厳し、お華束などを供えて「歓喜会」として過ごすのが一般的です。追善供養という考え方をしないため、飾り方も他宗派と異なります。具体的な準備は、菩提寺や同じ宗派の寺院に確認するのが確実です。

Qお盆のお供えに向かない食べ物はありますか?

A肉や魚などの生ぐさものは避けるのが一般的とされています。そうめん・季節の野菜や果物・故人の好物などを供えることが多いです。日持ちしない生ものは傷みやすいので、こまめに取り替えるか、果物など傷みにくいものを中心にすると管理しやすいでしょう。

※お盆の飾り方・お供え・迎え火や送り火のやり方、行う時期は、地域や家、菩提寺の考え方によって少しずつ変わります。本記事は基本の例を示した執筆時点の内容です。迷うときは思い込みで進めず、ご家族や菩提寺に確認しながら準備すると安心です。

まとめ

お盆の仏壇飾りとは、仏壇の前に精霊棚(盆棚)を設け、まこもを敷いてお位牌を安置し、盆提灯・精霊馬・お供えなどを整えて、ご先祖様をお迎えするしつらえのことです。お供えの基本は五供(香・花・灯明・浄水・飲食)で、そうめんや精霊馬にはご先祖様を思う意味が込められています。時期は8月13〜16日が一般的で、東京など一部は7月盆、13日夕に迎え火・16日夕に送り火でお迎えとお見送りをするのが基本とされています。

ただし、初盆では白提灯を飾る、浄土真宗では精霊棚や迎え火を行わないなど、宗派・地域による違いも大きいのが特徴です。迷ったときは菩提寺やご家族に確認しながら、無理のない範囲でご先祖様をお迎えしましょう。仏壇そのものの整理や、神棚のお供えについては、関連記事もあわせてご覧ください。

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