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引っ越しの荷ほどきが一段落すると、部屋の隅に空の段ボールが山のように積み上がります。「これは燃えるゴミ?資源ごみ?」「テープは貼ったままでいいの?」と、いざ捨てる段階になって手が止まる方は多いはずです。
結論からいうと、家庭から出る段ボールは多くの自治体で「資源(古紙)」として回収されており、燃えるゴミにはしないのが原則です。ただし、出し方の細かいルールや回収の仕組みは自治体ごとに違います。
この記事では、大阪市・横浜市・大田区の公式サイトにある分別の案内と、引越し各社の回収サービスの条件を当メディア編集部が調査し、段ボールの正しい出し方から、収集日を待てないときの処分ルートまでを順番に整理しました。


【一言でいうと】段ボールは何ゴミ?=資源(古紙)が原則

段ボールは、新聞や雑誌と同じ「古紙」の仲間です。回収された段ボールは製紙原料として再生されるため、多くの自治体が可燃ごみではなく資源として集めています。名称は「資源」「古紙」「資源ごみ」など自治体で異なりますが、「燃えるゴミに混ぜない」という方向性は共通です。
ただし、同じ段ボールでも状態によって扱いが変わります。まずは状態別の区分の目安を押さえておきましょう。
| 段ボールの状態 | 区分の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| きれいな段ボール | 資源(古紙) | たたんでひもで縛って出すのが基本形 |
| 油・食品の汚れが染みた箱 | 燃やすごみ扱いの自治体あり | 横浜市は汚れた紙を「燃やすごみ」と案内 |
| 粘着テープ・宅配伝票 | 剥がして可燃ごみ等へ | 紙リサイクルの支障になるため分離が原則 |
| ワックス加工・アルミコーティングの箱 | 古紙の対象外の例あり | 大阪市は古紙・衣類収集の対象外と案内 |
| 簡単に取れない金属製の留め具 | 付けたままでよい例あり | 大阪市は外さなくてもよいと案内 |
※区分の名称・細かい扱いは自治体により異なります(2026年7月時点の各自治体公式サイトの案内をもとに作成)。
引っ越し後の段ボールの捨て方は3ルート
引っ越しで一度に数十枚出る段ボールの処分ルートは、大きく3つに整理できます。分かれ目は「次の収集日まで待てるか」と「段ボール以外の不用品もまとめて片付けたいか」の2点です。

基本は費用のかからない自治体の資源回収で、収集日を待てない場合は古紙回収ボックスへの持ち込み、家具や家電もまとめて片付けたい場合は不用品回収業者という使い分けになります。それぞれの具体的なやり方と注意点を、次の章から順に見ていきます。
自治体の資源回収での出し方|紐で縛る・テープは剥がす

資源回収に出すときの準備は、どの自治体でもおおむね次の4ステップです。ここでは各自治体の公式案内に共通する流れをまとめました。
1中身を空にして箱の状態を確認する
緩衝材や紙くずを取り出し、油汚れ・水濡れ・ワックス加工の箱がないかを確認します。状態の悪い箱は資源に混ぜず、自治体の案内に従って分けておきます。
2粘着テープ・宅配伝票を剥がす
ガムテープや配送伝票は紙リサイクルの支障になるため剥がします。横浜市は剥がした粘着テープを「燃やすごみ」へ出すよう案内しています。大田区はシールも含めて剥がす案内です。
3折りたたんで大きさをそろえる
箱を開いて平らにたたみ、束ねやすい枚数に分けます。大阪市は10枚程度を目安に折りたたむよう案内しています。
4ひもで十字に縛り、収集日の朝に出す
ばらけないようひもで縛って、お住まいの地域の収集日・集積場所へ。大田区はガムテープで束ねないよう明記しており、横浜市は紙ひもや紙袋の使用を勧めています。
ここで注意したいのが、回収の仕組みそのものが自治体で違うことです。実際の3自治体の例を見てみましょう。
大阪市|週1回の「古紙・衣類」収集(祝日も収集)
大阪市は古紙・衣類の分別収集として週1回、段ボールを含む6品目を収集しています(祝日も収集)。段ボールは粘着テープや宅配伝票などのカーボン紙を剥がし、10枚程度を折りたたんでひもで束ねて出す案内で、簡単に取れない金属製の留め具は外さなくてもよいとされています。
横浜市|地域の「資源集団回収」に出す方式
横浜市の古紙は、お住まいの地域の資源集団回収に種類ごとに出す方式です。段ボールは折りたたんでひもで縛り、粘着テープは取り除いて燃やすごみへ。雨の日でも出せると明記されています。
大田区|「資源」7品目のひとつとして収集
大田区は資源(7品目)のひとつに段ボールを位置づけ、粘着テープ・シール・宅配便の伝票を剥がし、折りたたんでひもで束ねて出す案内です。ガムテープでの梱包は不可とされています。
このように、収集の頻度や方式、細部のルールは地域差があります。引っ越したばかりで分別ルールが手元にない場合は、転入した自治体の公式サイトやごみ分別アプリで「段ボール」を調べるところから始めてください。
引越し業者の段ボール回収サービス|有料・期間の条件を確認

「引っ越しでもらった段ボールだから、業者が引き取ってくれるのでは」と期待する方は多いのですが、使用後の回収は有料が基本で、時期によっては頼めないのが実情です。各社公式サイトの記載を2026年7月時点で確認しました。
サカイ引越センターはダンボールに関するFAQで、引越し完了後の資材回収を有料(税込3,300円)で受け付け、3月15日〜4月15日の期間は資材回収を承れないと明記しています。
アリさんマークの引越社もよくある質問で、ダンボール回収を1回につき3,300円(税込)・同社エリア内限定で受け付けており、繁忙期は除くとしています。アート引越センターはオリジナルダンボールのページで、不要になったダンボールを有料で回収し、法人契約の場合は契約内容により無料になる場合があると案内しています。
つまり、業者回収だけをあてにすると「繁忙期で頼めない」「思わぬ出費になる」ことがあります。見積もりの段階で回収の料金と時期の条件を聞いておき、自治体の資源回収と組み合わせて計画するのが現実的です。
そもそも空き箱を減らすには、荷造りの段階で段ボールを受け取りすぎないことも大切です。必要枚数の見極め方や入手ルートは、こちらの記事で整理しています。
収集日を待てない・大量にあるときの処分方法

「収集日は週1回、1回で出しきれない」「退去までに片付けたい」という場合は、次の選択肢があります。
古紙回収ボックスに持ち込む
スーパーやドラッグストアの店頭、自治体の拠点回収場所などに、古紙の回収ボックスが設置されていることがあります。収集日に関係なく持ち込めるのが利点ですが、設置の有無・対象品目・利用できる時間は設置者ごとに違うため、掲示されているルールに従ってください。持ち込む場合も、たたんでテープを剥がしておく準備は同じです。
量が多いときは自治体の窓口に相談する
引っ越しでは段ボール以外のごみも一度に出がちです。たとえば大田区は、引越しなどで一度に多量に出るごみを「臨時ごみ」(有料)として、事前に管轄の清掃事務所へ相談するよう案内しています。段ボールが集積場所に出しきれないほどある場合も、勝手に積み上げず、自治体の窓口に出し方を確認するのが確実です。引っ越しに伴う処分全体の段取りは、こちらの記事にまとめています。
他の不用品もあるなら不用品回収業者にまとめて頼む
家具や家電の処分も残っているなら、不用品回収業者に段ボールごと引き取ってもらう方法もあります。ここで必ず確かめたいのが許可の有無です。家庭のごみを有料で収集・運搬できるのは、市区町村の一般廃棄物処理業の許可を受けた業者か、市区町村から委託を受けた業者だけで、環境省は無許可の回収業者に廃棄物を渡さないよう呼びかけています。無許可業者をめぐっては、回収後の不法投棄や、積み込んでから高額な料金を求められた事例が同ページで報告されています。
スピーカーで案内しながら住宅街を巡回するトラックや、チラシだけで会社の所在が分からない業者は、この確認ができない典型例です。依頼する前に、自治体サイトの許可業者一覧や業者の公式サイトで許可の記載を見比べてください。業者選びの手順と巡回回収の見分け方は、それぞれ別の記事で詳しく解説しています。
段ボールを捨てるときの注意点|燃えるゴミ・虫・雨

最後に、段ボールの処分でやりがちな失敗をまとめます。どれも知っていれば防げるものばかりです。
- 小さく切っても燃えるゴミにしない:細かくちぎれば可燃ごみに紛れますが、段ボールは資源として出すのが原則です。切り分けるのは「束ねやすくするため」と考えましょう
- 油・食品の汚れが染みた箱を資源に混ぜない:リサイクルの支障になります。横浜市のように汚れた紙を燃やすごみと案内する自治体もあるため、区分は自治体の案内に従ってください
- 長期間ためこまない:段ボールの波状のすき間は保温性・保湿性が高く、ゴキブリなどの虫のすみかや産卵場所になりやすいとされます。荷ほどき後はできるだけ早く出しましょう
- 雨の日の扱いは地域の案内どおりに:横浜市は雨の日でも出せると明記し、大阪市も雨天時の収集を行いますが、集団回収の実施団体などによって扱いが違う場合があります
- ガムテープで束ねない:束ねるのはひもが基本です。テープ類は剥がして可燃ごみ等へ分けます
なお、引っ越しを機にごみ箱そのものを買い替える方は、古いごみ箱の処分区分も段ボールとは別に確認が必要です。こちらの記事で解説しています。
段ボールの捨て方のよくある質問(FAQ)
※本記事は2026年7月時点で各自治体・各社が公式サイトで公開している分別区分・回収条件を当メディア編集部が整理したものです。段ボールの区分や出し方、回収サービスの料金・実施時期は自治体・会社・プランによって異なります。実際に出す際は、お住まいの自治体の分別案内と各社公式サイトで最新の情報をご確認ください。
まとめ
段ボールは燃えるゴミではなく、資源(古紙)として出すのが原則です。出し方は「中身を空にする→テープ・伝票を剥がす→折りたたむ→ひもで縛って収集日の朝に出す」の4ステップで、大阪市の週1収集、横浜市の資源集団回収のように、仕組みや細部は自治体ごとに違います。
引越し業者の回収サービスは税込3,300円前後の有料が基本で、繁忙期は受け付けない会社もあります。収集日を待てないときは古紙回収ボックスへの持ち込み、家具・家電も残っているなら許可のある不用品回収業者と、状況に合わせてルートを使い分けましょう。
段ボールの山が片付くと、新居の生活は一気に進み始めます。虫やにおいのトラブルになる前に、この記事の手順で早めに片付けてしまいましょう。