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引っ越しの家電はどうする?運ぶ・買い替える・処分するの判断

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引っ越しの準備で意外と手が止まるのが、冷蔵庫・洗濯機・エアコン・テレビといった家電の扱いです。運ぶなら運搬費や取り外し工事の手配が、買い替えるなら購入費と古い家電の処分が発生し、しかも家電の一部は「粗大ごみに出せない」というルールまであります。

当メディア編集部が環境省・家電製品協会などの公的資料と各公式サイトを調査したところ、引っ越し時の家電は「運ぶ・買い替える・処分する」の3択を品目ごとに決めるのが最短ルートで、エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)の4品目だけは家電リサイクル法で処分方法が決まっている、という整理になりました。

この記事では、3択の判断フローチャート、家電リサイクル法4品目の料金のしくみ、処分の正規ルート、運ぶ場合の準備までを順番に解説します。品目ごとの細かい処分手順は、それぞれの専用記事もあわせて案内します。

読者
来月引っ越しなんですが、冷蔵庫も洗濯機も10年近く使っていて、持っていくか買い替えるか迷っています。もし処分するなら、粗大ごみに出せばいいんですよね?
編集部
実は、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目は家電リサイクル法の対象で、自治体の粗大ごみには出せないんです。まずは品目ごとに「運ぶ・買い替える・処分する」を決めるところから、一緒に整理していきましょう。

【一言でいうと】引っ越しの家電は「運ぶ・買い替える・処分する」の3択で決める

家電を運び整理する様子
写真はイメージです

結論からいうと、引っ越しの家電は「①運ぶ ②買い替える ③処分する」の3択を、家電1台ごとに決めるのが基本です。全部まとめて考えると迷子になりますが、「新居でも使うか」「新居に入るか」「まだ使える状態か」の順に見ていけば、1台ずつ機械的に仕分けできます。

選択肢 向いているケース かかる費用の中身
①運ぶ 新居でも使う・新居に搬入できる 運搬費(荷物量に含む)+エアコンは脱着工事費
②買い替える 年式が古い・新居のサイズに合わない 購入費+古い家電の引き取り費用
③処分する 新居では使わない・譲り先もない 4品目はリサイクル料金+収集運搬料金など

迷いやすい分かれ目をフローチャートにまとめました。手持ちの家電を1台ずつ当てはめてみてください。

図解
当メディア編集部作成

家具と大きく違うのは、③処分するを選んだときに、エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)の4品目だけは家電リサイクル法で処分ルートが決められている点です。ここを知らないまま退去日直前を迎えると身動きが取れなくなるので、この記事の後半で先に確認しておきましょう。

運ぶか買い替えるかの判断基準|持っていくか・いつ買うか

スマホ・パソコンを操作する様子
写真はイメージです

「持っていくか、この機会に買い替えるか」は、次の3つの基準で判断すると迷いにくくなります。

1新居に入るか(サイズ・搬入経路)で判断する

冷蔵庫の幅と高さ、洗濯機は防水パンのサイズと蛇口の位置、そして玄関・廊下・階段の幅を先に測ります。本体が置けても搬入経路を通らないケースがあるため、寸法が合わない家電はこの時点で買い替え・処分側に仕分けます。

2使用年数と状態で判断する

長く使った家電は、輸送時の振動や傾きをきっかけに不具合が出ることもあります。運んだ後に壊れて買い直すと運搬費が無駄になるため、年式が古く調子に不安のある家電は、引っ越しを買い替えのタイミングと考えるのも合理的です。

3運ぶ費用と買い替え費用を見比べる

運ぶ場合は荷物量が増える分の運搬費、エアコンなら取り外し・取り付けの工事費もかかります。買い替える場合は購入費から、販売店の引き取りや下取りの条件を差し引いて考えます。どちらが得かは距離や機種の条件で変わるため、見積もりの金額を見てから決めて構いません。

買い替える場合の「いつ買うか」は、新居への配送日を引っ越し当日か翌日に指定できるかが目安です。早く買いすぎると旧居に届いて運ぶ荷物が増え、遅すぎると新居で冷蔵庫や洗濯機のない生活が続きます。注文時に配送日と、古い家電の引き取りをセットで手配できるかを確認しておくとスムーズです。

なお、エアコンだけは「運ぶ」を選んでも取り外し・取り付けの専門工事が必須で、費用も判断材料になります。エアコンの取り外しと処分費用の詳細は、こちらの記事で整理しています。

エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機は粗大ごみに出せない|家電リサイクル法

家電を運び整理する様子
写真はイメージです

処分を考える前に、必ず知っておきたいのが家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)です。環境省の解説ページによると、この法律では家庭用エアコン、テレビ(ブラウン管式・液晶式・有機EL式・プラズマ式)、電気冷蔵庫・電気冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機の「家電4品目」について、小売業者による引き取りと製造業者等によるリサイクルが義務付けられ、消費者は廃棄の際に収集運搬料金とリサイクル料金を支払う役割と定められています。

つまりこの4品目は、自治体の粗大ごみ収集には出せず、法律で決められたルートで引き渡す必要があります。リサイクル料金はメーカーと品目で異なり、一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター(RKC)が料金一覧を公表しています。主要メーカーの例は次のとおりです(税込・2026年7月時点)。

品目・区分 リサイクル料金の例(税込)
エアコン パナソニック(株)550円/シャープ(株)・三菱電機(株)990円
液晶・有機EL・プラズマ式テレビ(15V型以下) パナソニック(株)・シャープ(株)・ソニー(株)1,870円
液晶・有機EL・プラズマ式テレビ(16V型以上) パナソニック(株)・シャープ(株)・ソニー(株)2,970円
冷蔵庫・冷凍庫(170L以下) パナソニック(株)・シャープ(株)・三菱電機(株)3,740円
冷蔵庫・冷凍庫(171L以上) パナソニック(株)・シャープ(株)・三菱電機(株)4,730円
洗濯機・衣類乾燥機 パナソニック(株)・シャープ(株)・三菱電機(株)2,530円

※出典:RKC「主要メーカーのリサイクル料金一覧」(2026年7月時点)。料金はメーカー(製造業者等)と品目・大小区分で異なるため、必ずお手持ちの家電のメーカー名で確認してください。

このリサイクル料金とは別に、引き取り先まで運ぶための収集運搬料金がかかり、金額は依頼する販売店などがそれぞれ設定しています(一般財団法人家電製品協会の解説による)。「4品目の処分=リサイクル料金+収集運搬料金」とセットで覚えておくと、見積もりの内訳が理解しやすくなります。

ちなみに、パソコンは家電リサイクル法ではなく資源有効利用促進法にもとづくメーカー回収の対象で、一般社団法人パソコン3R推進協会のサイトから各メーカーの回収窓口に申し込む仕組みです。電子レンジや炊飯器などその他の家電は自治体ごとの区分(小型家電回収・不燃ごみ・粗大ごみなど)に従います。

処分する場合の方法|引き取り・売る・回収業者

調べ物をして検討する女性
写真はイメージです

処分すると決めた家電は、次の5つの方法から選びます。家電リサイクル法4品目にも対応できる順に並べました。

1買い替える店に古い家電を引き取ってもらう

買い替えと処分を同時に済ませられる、いちばん手間の少ない方法です。新しい家電の配送時に古い方を引き取ってもらえるかは店舗ごとに手続きが異なるため、注文時に必ず引き取りの申し込みを済ませておきましょう。

2その家電を購入した店に引き取りを依頼する

買い替えない場合でも、家電リサイクル法ではその製品を販売した小売業者に引き取りの役割があります。購入した店が分かるなら、まずその店に処分だけの引き取りを相談するのが正規ルートです。

3自治体の案内に従う・指定引取場所へ自分で持ち込む

購入店が分からない・遠い場合は、住んでいる自治体の案内に従います。自分で運べるなら、郵便局で家電リサイクル券に記入して料金を振り込み、指定引取場所へ直接持ち込む方法(料金郵便局振込方式)もあり、この場合は収集運搬料金がかかりません。リサイクル券は廃棄物1台につき1枚で、持ち込み前に指定引取場所の営業日・営業時間の確認が必要です。

4まだ使える家電は売る・譲る

年式が新しく動作に問題がなければ、リサイクルショップの買取やフリマアプリ、知人への譲渡も選択肢です。ただし状態によっては買い取ってもらえない場合があり、個人間の取引は引き渡しやトラブルの対応も自分で行うことになります。引っ越し日までに引き渡しが間に合うかを基準に判断しましょう。

5不用品回収業者にまとめて依頼する

家電以外の不用品も一度に手放したいときは、回収業者にまとめて依頼する方法があります。依頼するなら、一般廃棄物収集運搬業の許可(または自治体の委託・提携)を確認できる業者を選ぶことが大前提です。選び方のポイントは次の章と関連記事で解説します。

冷蔵庫・電子レンジ・エアコンなど品目ごとの具体的な処分手順と費用は、それぞれ専用記事に詳しくまとめています。処分する品目が決まっている方はこちらからどうぞ。



4品目以外の家電を自治体の粗大ごみに出す場合は、申し込みから収集日まで日数がかかることが多く、分別区分も自治体ごとに異なります。引っ越しシーズンは予約が埋まりやすいため、退去日から逆算して早めに申し込んでおくのが安全です。

無許可の回収業者・廃品回収車に頼まない

引越しトラックへの積み込みの様子
写真はイメージです

引っ越し前の慌ただしい時期に付け込むように、「無料回収」を掲げて住宅街を巡回するトラックや、投函チラシで家電の引き取りをうたう業者を見かけることがあります。すぐ持って行ってくれるので魅力的に見えますが、ここは立ち止まってください。

一般財団法人家電製品協会のサイトでも、無料回収や格安回収をうたう業者の中には家電リサイクル法を守っていない業者があり、トラブルや環境破壊につながることがあるとして、一般廃棄物処理業の許可を持つ業者を選ぶよう注意を呼びかけています。積み込んだ後に高額な料金を請求されたり、引き渡した家電が不法投棄されたりすれば、手放した側も無関係ではいられません。

回収を頼む業者の許可の確認方法や、危険な業者を見分けるサインは、こちらの記事で具体的に解説しています。

運ぶ場合の準備|水抜き・電源・アース線

洗濯機まわりの家事の様子
写真はイメージです

「運ぶ」に仕分けた家電は、当日までの準備が必要です。特に水を使う冷蔵庫と洗濯機は、前日までに水抜きを済ませておかないと、輸送中の水漏れで他の荷物や建物を濡らすおそれがあります。

冷蔵庫は中身を空にして電源を抜き、霜取りと水抜きをしておきます。電源を抜くタイミングや排水の手順は機種によって異なるため、メーカーの取扱説明書に従ってください。具体的な段取りはこちらの記事で手順化しています。

洗濯機は給水ホースと排水ホースに残った水を抜き、アース線と給水ホースを外します。こちらも手順は取扱説明書の案内が正で、外したネジやホース類は袋にまとめて本体にテープで留めておくと、新居での設置がスムーズです。エアコンは前述のとおり専門の取り外し工事が必要なので、自分で外そうとせず、引越し業者への依頼時にオプションとして手配するか、工事業者に依頼してください。

炊飯器や電子レンジなどの小型家電は、コード類をまとめて購入時の箱か緩衝材で包みます。テレビは画面を毛布などで保護し、立てたまま運ぶのが基本です。なお、運んだ洗濯機を新居で気持ちよく使うために、設置前の掃除の手順もあわせてどうぞ。

引っ越しの家電でよくある質問(FAQ)

Q使わない家電を新居に持って行かず、そのまま部屋に置いていってもいいですか?

A賃貸住宅では、退去時に自分の持ち物をすべて撤去して部屋を明け渡すのが原則で、無断で残した家電は残置物として撤去費用を請求される場合があります。「次の入居者が使うなら」と自己判断せず、必ず貸主・管理会社に事前に相談してください。持ち家の売却時も、残す設備は契約で取り決めるのが基本です。

Q家電の処分はいつまでに申し込めばいいですか?

A買い替え時の引き取りなら新しい家電の配送日と同時に手配できますが、自治体経由の引き渡しや粗大ごみ(対象外家電)は申し込みから収集まで日数がかかることが多く、3〜4月の引っ越しシーズンはさらに混み合います。退去日の2〜3週間前を目安に、処分する品目が決まった時点で早めに動くのが安全です。

Qパソコンやプリンターも家電リサイクル法の対象ですか?

Aいいえ。家電リサイクル法の対象はエアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)の4品目です。パソコンは資源有効利用促進法にもとづき、一般社団法人パソコン3R推進協会のサイトから各メーカーの回収窓口へ申し込みます。プリンターなどの周辺機器は自治体ごとに小型家電回収や不燃ごみ・粗大ごみなど扱いが異なるため、お住まいの自治体の案内を確認してください。

Q単身赴任なので家電を買わずにレンタルで済ませたいのですが、ありですか?

A赴任期間が決まっている場合や、次の引っ越しが近い場合には、家電のレンタル・サブスクリプションも選択肢になります。ただし長期間借りると購入より総額が高くなることもあり、故障時の対応や返却時の条件はサービスごとに異なります。利用期間の見込みと契約条件を見比べて判断してください。

※本記事のリサイクル料金・制度の内容は執筆時点(2026年7月)の環境省・一般財団法人家電製品協会(RKC)等の公表情報にもとづいています。料金や取り扱いは変更される場合があるため、最新の情報は各公式サイト・お住まいの自治体の案内でご確認ください。

まとめ

引っ越しの家電は、「①運ぶ ②買い替える ③処分する」の3択を1台ずつ決めるのが基本です。新居に入るか・年式と状態・費用の3つの基準で仕分け、処分する場合は、エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)の4品目が家電リサイクル法の対象で、リサイクル料金(メーカー・品目別)と収集運搬料金がかかることを押さえておきましょう。買い替え時の販売店引き取りを軸に、購入店への依頼・指定引取場所への持ち込み・売る/譲る・許可のある回収業者を使い分ければ、退去日までに無理なく片が付きます。運ぶ家電の水抜き・電源の準備も、前日までに忘れずに進めてください。

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