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引っ越しの準備を進めていて、「冷蔵庫の電源は前日に切っておいて」と引越し会社に言われたり、チェックリストで目にしたりして、戸惑っていないでしょうか。中身がまだ残っているのに何時間前に切ればいいのか、水抜きや霜取りとは具体的に何をするのか、初めてだと分からないことだらけのはずです。
実は「いつ電源を切るか」の答えはひとつではありません。当メディア編集部がパナソニック・三菱電機・シャープ・日立・東芝の公式サポートページを調査したところ、霜が溶けるまで15時間以上とする社もあれば、移動直前に抜いても問題ないとする社もあり、案内はメーカーごとに違いました。だからこそ、自分の冷蔵庫のメーカーの案内で確かめるのが正解です。
この記事では、電源を切る理由と各メーカー公式の記載の違い、前日までの中身の整理、電源を切った後の水抜き・霜取りの手順、新居で電源を入れるタイミングまでを、出典を示しながら順番に整理しました。読み終えるころには、前日と当日に何をすればよいかが具体的に分かります。


【一言でいうと】引っ越し前の冷蔵庫の電源は前日までに切るのが基本

結論からいうと、引っ越し前日までに冷蔵庫を空にして電源プラグを抜き、当日までに霜取りと水抜きを済ませておくのが基本の段取りです。前日に電源を切っておけば、後述するどのメーカーの案内にもおおむね対応できます。
電源を切る理由は、庫内を温めるためではなく「水」の対策です。冷蔵庫の冷却器には運転中に霜が付いており、電源を切ると溶けて水になります。この水を出発前に抜いておかないと、運搬中に床や他の荷物を濡らしてしまうおそれがあります。パナソニック株式会社の公式FAQも、運搬・移動する前に電源プラグを抜いて冷却器の霜を溶かすよう案内しています。
ただし、電源を抜いてから霜が溶けるまでの時間や、水抜きの方法は機種によって差があります。全体の流れを図解にまとめたので、まずは前日から新居までのイメージをつかんでください。最終的には、お使いの機種の取扱説明書の手順が優先です。

冷蔵庫の電源をいつ切るかはメーカーで違う|公式の記載を並べて確認

「何時間前に切るか」を調べると記事によって答えがばらばらですが、それもそのはずで、メーカー公式の案内自体が同じではありません。当メディア編集部が2026年7月時点の各社公式サポートページを調査した結果を、早見表にまとめました。
| メーカー | 電源を切るタイミングに関する公式の記載 | 掲載ページ |
|---|---|---|
| パナソニック株式会社 | 電源プラグを抜いてから霜が溶けるまでに15時間以上(季節・設置環境で異なる) | 冷蔵庫FAQ「運搬・移動するときの注意点」 |
| 三菱電機株式会社 | 電源を切ってから霜が溶けるまで1日程度かかることがある | 家電おたすけメモ「冷蔵庫の引っ越し準備と注意点」 |
| シャープ株式会社 | 引っ越しの前日に電源プラグを抜く(当日に蒸発皿の水を捨てる) | コールセンターからのアドバイス |
| 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 | 電源プラグは移動直前に抜いても問題なし(移動時間が長いときは早めに) | 日立の家電品 よくあるご質問 |
| 東芝ライフスタイル株式会社 | 水漏れ防止のため水抜きが必要(方法は機種により異なる) | よくあるご質問「運搬時の取り扱いかた」 |
※各社公式サポートページの執筆時点(2026年7月)の記載を当メディア編集部が要約したものです。機種により異なるため、実際の作業はお使いの機種の取扱説明書に従ってください。
パナソニック|霜が溶けるまで15時間以上かかる
パナソニック株式会社の公式FAQ「冷蔵庫を運搬・移動するときの注意点」では、「電源プラグを抜いてから霜が溶けるまでには、15時間以上かかります(所要時間は季節や設置環境などにより異なります)」と説明されています。溶けた水は本体下部の蒸発皿(水受け皿)に貯まるため、運搬前に必ず排水するよう案内されています。
15時間という時間から逆算すると、前日の夕方までには電源を切っておきたい計算になります。パナソニックの冷蔵庫を使っている方は、前日の作業を早めに始めるのが安心です。
三菱電機|霜が溶けるまで1日程度かかることがある
三菱電機株式会社は、公式サイトの家電おたすけメモ「冷蔵庫の引っ越し準備と注意点」で、電源を切ってから「霜が溶けるまで1日程度かかることがあります」と記載しています。あわせて、給水タンク・製氷皿・貯氷箱の水や氷を捨て、背面下部の排水口から蒸発皿内の水を抜く手順が紹介されています。
「1日程度」という記載に沿うなら、引っ越し前日の朝〜昼には電源を切っておくと余裕を持てます。
シャープ|前日に電源プラグを抜き、当日に蒸発皿の水を捨てる
シャープ株式会社の公式サポート「コールセンターからのアドバイス」のお引っ越し前の準備(蒸発皿がはずせる機種)では、引っ越しの前日に製氷皿を空にする操作をおこない、「電源プラグをコンセントから抜き、アース線もはずす」、そして当日に「蒸発皿にたまった水を捨てる」という前日・当日の2段階で手順が示されています。
電源を抜くと冷蔵庫内部の霜が溶けはじめ、蒸発皿にたまる仕組みも同ページで解説されています。前日と当日にやることが分かれている点を押さえておきましょう。
日立|移動直前に抜いても問題ないが、長時間の移動は早めに
「日立の家電品」サイト(日立グローバルライフソリューションズ株式会社が運営)のよくあるご質問「引っ越しなど冷蔵庫を運搬するときの注意点が知りたいです。」では、「電源プラグは移動直前に抜いても、冷蔵庫に問題はありません」とされています。他社と比べてもっとも直前まで冷やしておける案内です。
ただし同じページに注意書きがあり、移動時間が長いときは「電源プラグを早めに抜き、全ての扉を開け放して庫内をしっかり乾燥させてください」と案内されています。庫内が湿ったままだと温度差で結露が発生し、雑菌臭の原因になる可能性があるためです。事前に庫内の氷や水を捨てておく点、運搬前に冷蔵庫を後方に倒して背面下部から水抜きをする手順も紹介されています。
東芝|水抜きが必要で、方法は機種によって違う
東芝ライフスタイル株式会社のよくあるご質問「引っ越しなど運搬時の冷蔵庫の取り扱いかた(水抜き方法)」では、運搬するときは「水漏れを防止するため水抜きが必要です」としたうえで、機種により水抜きの方法が異なるため、機種グループごとの手順が案内されています。
電源を切る何時間前という数字は明示されていないため、東芝の冷蔵庫を使っている方は、このFAQでお使いの型番の手順を確かめるか、取扱説明書を確認してから作業してください。
前日までにやること|冷蔵庫の中身の整理と冷凍食品の扱い

電源を切る前に立ちはだかるのが中身の問題です。冷蔵庫の中身は、原則として引っ越し当日までに空にしておく必要があります。運搬中は冷えない状態が続くうえ、液体や食品が入ったままだと液漏れや荷崩れの原因にもなるためです。
おすすめは、引っ越しの1週間ほど前から「冷蔵庫の在庫で献立を組む」モードに切り替えることです。冷凍食品・肉・魚など傷みやすいものから計画的に食べ切り、買い足しは飲み切れる分だけにします。特に冷凍食品は、一度溶けると再冷凍で品質が落ちやすいため、新居に持って行くより使い切るほうが現実的です。
それでも残ってしまう調味料や未開封の食品は、次のように仕分けると迷いません。
- マヨネーズ・味噌など要冷蔵の調味料 → クーラーボックスや保冷バッグに保冷剤と入れて自分で運ぶ
- 未開封で常温保存できるもの → 段ボールに詰めて通常の荷物として運ぶ
- 冷凍品・氷・作り置き → 前日までに食べ切るか、傷みが心配なものは処分する
- どうしても残したい冷蔵・冷凍品が多い場合 → 宅配便の保冷(クール)サービスで新居へ別送する方法もある
保冷剤やクーラーボックスでの持ち運びは、あくまで短時間の移動を想定した方法です。夏場や長距離の引っ越しでは無理に持って行かず、量を減らす方向で調整するほうが安全です。
電源を切った後の水抜き・霜取りの手順

中身が片付いたら、いよいよ電源を切って水を抜く作業です。各社公式の案内に共通する流れを、前日から当日の順に整理しました。細かい操作(製氷停止の方法や排水口の位置)は機種で異なるため、取扱説明書とあわせて進めてください。
1製氷機能を止めて、氷・給水タンクの水を捨てる(前日)
自動製氷付きの機種は、製氷皿の氷を落とす操作をしてから、貯氷箱の氷と給水タンクの水を捨てます。操作方法は機種により異なるとシャープの公式ページでも案内されています。
2電源プラグを抜き、アース線を外す(前日)
コンセントから電源プラグを抜き、アース線も外します。プラグとコードは運搬中にぶつからないよう、本体側面にテープで仮止めしておくと扱いやすくなります。
3扉を開けて霜を溶かし、庫内の水滴を拭く(前日夜〜当日朝)
電源を切ると冷却器の霜が溶けはじめます。扉を開けて乾かしながら、庫内の水滴を乾いた布で拭き取っておくと、臭いや結露の防止につながります。霜が溶けるまでの時間はパナソニックで15時間以上、三菱電機で1日程度と案内されており、ここが前日に電源を切る理由です。
4蒸発皿・排水口から水を抜く(当日)
溶けた水は本体下部の蒸発皿にたまります。蒸発皿を外して捨てられる機種のほか、背面下部の排水口から抜く機種、冷蔵庫を後方に少し倒して水抜きする機種(日立の案内)もあり、方法は機種次第です。水抜きを忘れると運搬中の水漏れの原因になります。
5扉と付属品を固定し、立てたまま運び出す(当日)
棚やドアポケットなど外れやすい部品を固定し、扉をテープで留めます。運搬時は横積みにしないよう各社が注意しており、パナソニックは立てた状態でしっかり固定するよう案内しています。
ここまで済めば、冷蔵庫側の準備は完了です。階段しかない住まいからの搬出や、冷蔵庫1台だけを運びたいときの依頼先については、記事後半の関連リンクで詳しく紹介しています。
新居で冷蔵庫の電源はいつ入れる?冷えるまでの時間

「設置したらしばらく電源を入れてはいけない」と聞いたことがあるかもしれません。これも各社の公式記載を確かめると、「すぐ入れてよい」とする社と、数分待つよう案内する社に分かれます。ここも思い込みで判断せず、メーカーの案内に合わせましょう。
すぐ入れてよいと案内しているメーカー
三菱電機のFAQ「据付後、電源はいつ入れたらよいの?」は「設置後、すぐに電源プラグをコンセントに差してください。すぐに電源を入れても機械を傷めることはありません」とし、早く冷やすためにもすぐ差すことをすすめています。シャープもお引っ越し(電源を入れるタイミング)で「設置後すぐに電源プラグをコンセントへ差し込んでも大丈夫です。」と案内しています。
東芝ライフスタイルのFAQ「据付後、電源をすぐに入れていいか」も「据付後、すぐに電源を入れても(電源プラグを差し込んでも)大丈夫です。」としています。
少し待つよう案内しているメーカー
一方、パナソニックの前掲FAQは、設置後すぐに電源を入れても問題ないとしつつ、「一度電源を入れてから電源プラグを抜いたときは、次に電源プラグを差し込むまでに約7分ほど待ってください」と案内しています。引っ越しはまさに一度使った冷蔵庫のプラグを抜いて運ぶケースなので、この待ち時間が当てはまります。
日立(日立グローバルライフソリューションズ株式会社)のFAQ「設置してから、どのくらいで電源を入れれば良いですか?」は、設置後すぐに差し込んでも問題ないとしたうえで、移動などで電源プラグを抜いた後に挿し込む場合は「コンプレッサー保護のため、設置後10分以上経過してから電源プラグを挿し込んでください」としています。迷ったら、設置後に10分ほど置いてから差し込めばどの社の案内も満たせます。
食品を入れるのは「庫内が冷えてから」
電源を入れた直後は、庫内はまだ常温です。東芝ライフスタイルの前掲FAQは「電源を入れると、すぐに冷やし始めますが、十分冷えるまでには約半日以上かかります。」と説明しており、パナソニックのFAQでも庫内が冷えるまで4〜24時間以上(夏季など)かかるとされています。
引っ越し当日は冷蔵庫が空のまま一晩置くつもりで、傷みやすい食品の買い出しは翌日以降にまわすと失敗がありません。クーラーボックスで運んできた調味料なども、庫内が冷えてから移すのが安心です。
やりがちな失敗と対処法|電源の切り忘れ・横積み

準備の流れが分かっていても、当日はバタバタするものです。よくあるつまずきと、そのときの考え方をまとめておきます。
電源を切り忘れたまま当日になってしまった
朝起きて「冷蔵庫の電源を切り忘れた」と気づいても、慌てる必要はありません。日立のように電源プラグは移動直前に抜いても問題ないと案内しているメーカーもあり、切り忘れ自体で冷蔵庫がすぐ壊れるわけではないと考えられます。
問題になるのは霜と水です。直前に電源を切った場合は霜が溶け切っておらず、運搬中に水が出てくる可能性があります。気づいた時点ですぐプラグを抜いて庫内の水滴を拭き、蒸発皿など抜ける水は抜いたうえで、床側にタオルや毛布を敷いて養生しながら運ぶと被害を抑えられます。引越し会社に運んでもらう場合は、切り忘れたことを作業前に伝えて指示を仰いでください。
横積み・寝かせた状態で運んでしまう
車に載らないからと冷蔵庫を寝かせて運ぶのは避けてください。パナソニックは横積みにすると車の振動で圧縮機内のオイルが冷却システムに流れ込み、故障につながるおそれがあるとして、必ず立てた状態で固定するよう案内しています。日立・三菱電機の公式ページでも運搬時は横積みしないよう明記されています。
自家用車に立てて積めない大きさなら、無理をせず運搬を業者に任せる判断も必要です。
水抜きを忘れて新居や廊下を濡らしてしまう
蒸発皿の水抜きを忘れると、運び出すときに傾けた瞬間、たまった水が一気に流れ出ることがあります。集合住宅の共用廊下や新居の床を濡らすと、掃除だけでなく近隣への気遣いも必要になってしまいます。「電源を切る」と「水を抜く」はセットの作業と覚えておき、搬出前に蒸発皿・排水口をもう一度確かめてください。
冷蔵庫の運搬や処分など関連する準備

冷蔵庫の電源まわりの準備ができたら、運搬や他の家電の段取りも確かめておきましょう。冷蔵庫1台だけを運びたい場合の依頼先と料金の考え方は、こちらの記事で比較しています。
また、引っ越しを機に冷蔵庫や洗濯機を運ぶか、買い替えて処分するか迷っている方は、家電全体の判断基準をまとめた記事が役立ちます。
冷蔵庫以外にも、引っ越し前後には手続きや荷造りなどやることが山積みです。全体のスケジュールはチェックリスト記事で確認できます。
引っ越し前後の冷蔵庫のよくある質問(FAQ)
※本記事の内容は執筆時点(2026年7月)の各メーカー公式サポートページの記載をもとにしています。電源を切るタイミングや水抜きの方法は機種により異なるため、実際の作業はお使いの機種の取扱説明書および最新の公式情報に従ってください。
まとめ
引っ越し前の冷蔵庫は、前日までに中身を空にして電源プラグを抜き、霜取りと水抜きを済ませてから運ぶのが基本です。電源を切るタイミングの公式の案内はメーカーごとに違い、パナソニックは霜が溶けるまで15時間以上、三菱電機は1日程度、日立は移動直前でも可としています。新居では設置後すぐ電源を入れてよいとする社が多いものの、パナソニックは約7分、日立は10分以上待つよう案内しており、庫内が冷えるまでは半日以上かかります。自分の冷蔵庫のメーカーの案内と取扱説明書を確かめて、水漏れのない引っ越しにしてください。