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自作パソコンのケースを新調したり、パソコンを買い替えたりしたとき、「この空になったPCケースだけ、どうやって捨てればいいの?」と手が止まってしまう方は少なくありません。パソコン本体はリサイクル法でメーカー回収と聞いたことがあるだけに、「ケースも自治体のごみに出したら違反になるのでは」と不安になりますよね。
結論からいうと、パーツをすべて取り外した空のPCケースは、多くの場合パソコンリサイクル法(資源有効利用促進法によるパソコン回収)の対象外で、お住まいの自治体の金属ごみ・不燃ごみや粗大ごみとして処分できます。ただし、中にマザーボードなどのパーツが残っていると「パソコン」とみなされ、自治体では出せなくなる点に注意が必要です。
この記事では、PCケース単体の処分方法を「①自治体で捨てる」「②小型家電・パソコン回収ルートを確認する」「③売る・譲る」「④不用品回収業者に頼む」の4つに整理し、本体との違いやサイズによるごみ区分の差、売るときのコツまで、公式情報や自治体ルールをもとに解説します。ご自身の状況に合った、迷わない手放し方が分かるようになります。


PCケースの処分方法4つの比較早見表

PCケース(筐体)の処分方法は、大きく分けて4つあります。まずは全体像を早見表で確認しましょう。空のケースかどうか、サイズ、状態、急ぎかどうかによって、選びやすい方法が変わります。
| 処分方法 | 費用の目安 | 手間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ①自治体で捨てる(金属・不燃/粗大) | 無料〜1,000円程度 | 小〜中 | 費用を抑えて確実に処分したい人 |
| ②小型家電・パソコン回収ルート | 無料の場合あり | 中 | 自治体の無料ルートを確認したい人 |
| ③売る・譲る | 0円〜(値がつけばプラス) | 中〜大 | 状態が良い・人気ブランドのケースを持つ人 |
| ④不用品回収業者に頼む | 数千円〜 | 小 | 引越し・大量・PC本体もまとめて片付けたい人 |
ポイントは、費用を抑えたいなら自治体(方法①②)、値がつきそうなら売る(方法③)、急ぎや大量なら不用品回収業者(方法④)という選び方です。まずは次の章で、そもそもPCケースが何ゴミなのか、そしてパソコン本体との違いから確認していきましょう。
【一言でいうと】PCケースは何ゴミ?本体(パソコン)との違い

結論からいうと、中身のパーツを外した空のPCケースは、多くの自治体で金属ごみ・不燃ごみや粗大ごみとして処分でき、パソコンリサイクル法(資源有効利用促進法)の対象外となるのが基本です。パソコン本体(デスクトップ・ノート・一体型など)は2003年からメーカーによる回収・再資源化が義務づけられていますが、これは中身のあるパソコンが対象で、金属の箱であるケース単体は「パソコン」とは扱われないためです。
ただし、扱いは自治体やケースのサイズによって異なります。PCケースはスチールやアルミが中心の金属製品なので、下の表のように「サイズが小さければ金属・不燃ごみ、大きければ粗大ごみ」と分かれるのが一般的です。まずはおおまかな区分を押さえておきましょう。
| 状態・サイズ | 主な扱い(自治体により異なる) |
|---|---|
| 小型(Mini-ITX等・基準サイズ以内) | 金属ごみ・不燃ごみ(無料の自治体が多い) |
| 大型(ミドル〜フルタワー・基準サイズ超) | 粗大ごみ(申し込み+手数料) |
| 中にパーツが残っている | 「パソコン」扱い=自治体では出せずメーカー回収・PC回収ルートへ |
このように、PCケースは「空か・サイズはどうか」で処分ルートが決まるのが特徴です。次の2点は、自治体に出す前に必ず確認しておきましょう。
パーツが残っていないか必ず確認(残っていると自治体で捨てられない)
もっとも大切なのが、ケースの中身をすべて取り外したかどうかです。マザーボードやCPU、電源ユニットなどが入ったままだと「パソコン」とみなされ、多くの自治体ではごみとして収集してもらえません。この場合はメーカー回収やパソコン回収サービス(後述の方法②)を利用することになります。
ネジ止めのパーツやケースファン、配線などが残っていないかを、処分前にもう一度チェックしましょう。空にしてしまえば、あとは金属の箱として扱えます。
ストレージ(SSD・HDD)が付いていなければデータの心配はない
「パソコン=データが怖い」というイメージがありますが、データが保存されるのはSSDやHDDなどのストレージで、ケース(外枠)自体にはデータは入りません。ストレージを取り外した空のケースなら、情報漏えいの心配はないと考えてよいでしょう。
逆に、ストレージが付いたまま処分するのは避けてください。取り外したSSD・HDDは、そのまま使う予定がなければ、データ消去のうえで小型家電回収や専門サービスで処分します。IT機器のデータ消去の考え方は、スマホの処分記事も参考になります。
方法①自治体で処分する(金属・不燃ごみ/粗大ごみ)

空のPCケースをもっとも確実に、安く手放せるのが自治体での処分です。ポイントは、ケースの大きさが自治体の「粗大ごみになるサイズ基準」を超えるかどうか。同じPCケースでも、市によって金属・不燃ごみ(無料)になるか、粗大ごみ(有料)になるかが変わります。代表的な3市の実例で見てみましょう。
1大阪市の場合(30cmを超えると粗大ごみ)
大阪市では、最大の辺または径が30cmを超えるものが粗大ごみです。ミドルタワー以上のPCケースは基本的に粗大ごみとなり、手数料は品目のサイズに応じて200円から。30cm以内に収まる小型ケースは普通ごみ(不燃)として出せます。申し込みはインターネットまたは電話で受け付けています(出典:大阪市公式サイト「粗大ごみ処理手数料一覧表」/執筆時点)。
2名古屋市の場合(30cm角超で粗大・以下は不燃)
名古屋市では、30cm角を超える大きさのものが粗大ごみで、手数料は250円から。一方、30cm以下の金属製品は不燃ごみとして無料で出せます。小型のケースなら不燃ごみ、タワー型なら粗大ごみ、と分かれるイメージです(出典:名古屋市公式サイト「粗大ごみの分け方・出し方」/執筆時点)。
3さいたま市の場合(90cm以上で粗大)
さいたま市では、1辺の最大の長さが90cm以上のものが粗大ごみ(戸別収集は一律550円)です。多くのPCケースは90cm未満のため、金属・不燃ごみとして無料で出せるケースが多くなります(出典:さいたま市公式サイト/執筆時点)。
このように、粗大ごみの基準となるサイズは自治体ごとに30cm・90cmなどと差があるため、まずはお住まいの市区町村の公式サイトで「パソコンケース」または「金属製品」の分別区分と、粗大ごみになるサイズを確認するのが確実です。粗大ごみの場合は手数料券(シール)を購入し、収集日に指定場所へ出します。
※分別区分・手数料は執筆時点の各自治体公式サイトの情報です。市区町村によって区分が変わるので、実際に出す前に自治体の分別ページを一度確認しておきましょう。
方法②小型家電・自治体のパソコン回収ルートを確認する

「できれば無料で、資源として回収してほしい」という場合は、自治体の小型家電回収やパソコン回収ルートも選択肢になります。ただし、PCケース単体は当てはまらないことも多いため、次の点を確認しましょう。
まず、公共施設などに置かれた小型家電回収ボックスは、投入口のサイズが決まっていることがほとんどです。ミドルタワー以上のPCケースは物理的に入らないことが多く、対象は主にスマホや小型のIT機器になります。
また、自治体やメーカーが行うパソコン回収は「中身のあるパソコン本体」が対象で、空のケースは対象外とされる例が少なくありません。取り外したストレージや小型パーツはボックス回収の対象になりやすい一方、金属の箱であるケース本体は方法①の金属・粗大ごみで出すのが基本と考えておくとよいでしょう。お住まいの自治体の拠点回収がケースに対応しているかは、公式サイトで確認するのが確実です。
方法③売る・譲る(状態が良ければ)

まだきれいで使えるケース、とくに人気メーカーのモデルであれば、捨てずに売る・譲るという選択肢があります。空のケースはストレージを含まないため、データを気にせず手放しやすいのもメリットです。
売り方は大きく2通りです。フリマアプリやネットオークションでの個人売買は、自分の不要品を売るぶんには古物商許可も不要で、リサイクルショップより高値がつきやすい傾向があります。一方、ハードオフなどのリサイクルショップへの持ち込みは、その場で査定・現金化できる手軽さが魅力です(自作PC向けパーツは市販品より査定が控えめになる傾向があるとされます)。
Fractal DesignやNZXTといった人気ブランドのケースは中古でも一定の需要があるとされ、新しいモデルほど早めに手放すほうが値がつきやすいと言われています。値がつかない場合や急いでいない場合は、地域の掲示板サービスで欲しい人に譲る方法もあります。売却額は状態・ブランド・時期で変わるため、複数の手段の相場を見比べてから決めるとよいでしょう。
方法④不用品回収業者にまとめて頼む(引越し・大量・PC本体も一緒に)

引越しや大掃除でPCケースのほかにも処分したいものが多い場合や、パソコン本体・モニター・周辺機器をまとめて片付けたい場合は、不用品回収業者に依頼する方法があります。自宅まで引き取りに来てもらえるため、大型のフルタワーケースを運ぶ手間がかからないのが利点です。
依頼するときは料金と許可の確認が大切です。回収を行うには「一般廃棄物収集運搬業許可」(または市町村の委託・提携)が必要で、許可の有無や見積もりの内訳をあらかじめ確認できる業者を選ぶと安心です。複数社をまとめて比較できる一括見積もりサービスを使うと、料金や対応エリアを見比べやすくなります。
PCケースを処分するときの注意点

最後に、PCケース特有の注意点を整理します。安全に、トラブルなく手放すために目を通しておきましょう。
1つ目は、繰り返しになりますが中身をすべて外したかの確認です。マザーボードやストレージ、電源ユニットが残っていると「パソコン」扱いで自治体に出せず、ストレージが付いていればデータの問題も残ります。処分前に空であることを必ずチェックしてください。
2つ目は、ケガの防止です。PCケースは板金のフチが鋭利なことがあり、素手で扱うと手を切ることがあります。近年増えている強化ガラス製のサイドパネルは、割れると危険なので、運ぶときは軍手を使い、粗大ごみに出す際はガラス面が割れないよう扱いに気をつけましょう。
3つ目は、回収をうたう業者選びです。「無料でパソコン・金属類を回収します」と巡回するトラックや、ポストに入るチラシの一部には、後から高額な料金を請求したり、回収品を不法に投棄したりする事業者が紛れていることがあります。その場で相場より極端に安い・無料をうたう相手には、許可の有無と料金をはっきり確認し、あいまいなら依頼しないのが安全です。正規のルートで手放すことが、結果的にいちばん安心につながります。
PCケースの処分でよくある質問(FAQ)
※分別区分・手数料・買取相場等は執筆時点の各自治体公式サイト・各サービスの情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
まとめ
PCケース(筐体)単体は、中身のパーツを外した空の状態であれば、パソコンリサイクル法の対象外で、自治体の金属・不燃ごみや粗大ごみとして処分できるのが基本です。ストレージが付いていなければデータの心配もありません。
処分方法は「①自治体で捨てる」「②小型家電・パソコン回収ルートを確認する」「③売る・譲る」「④不用品回収業者に頼む」の4つ。費用を抑えるなら自治体、値がつきそうなら売る、急ぎ・大量なら業者、と状況に合わせて選びましょう。PC本体や周辺機器もまとめて片付けたいときは、許可を確認したうえで不用品回収業者に相談する方法もあります。