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コウモリ駆除の費用相場と時期|自分でできる追い出しと業者の選び方

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夜になると天井裏でバタバタと音がする。玄関前やベランダに、毎朝きまって黒い粒が落ちている——コウモリが住みついたかもしれないと気づいたとき、多くの方がまず「駆除」という言葉で検索します。

ただ、ここには先に知っておきたい前提があります。日本にいるコウモリは鳥獣保護管理法で保護されていて、許可なく捕まえたり殺したりすることはできません。朝倉市は、哺乳類であるコウモリにこの法律が適用され、原則として捕獲・殺傷は禁止されていると案内しています。つまり、この分野で言う「駆除」は、殺すことではなく追い出して、出入口をふさぐことを指します。

この記事では、当メディア編集部が環境省の3ページと6つの自治体の公式案内、公益社団法人日本ペストコントロール協会が消費者委員会に提出した資料、駆除業者4件の公開料金を調べ、法律・追い出しに向く時期・費用相場・業者の選び方を整理しました。フンの片づけで行政が求めている注意や、実際に起きているトラブルの中身まで、依頼の前に確認できます。

読者
屋根裏でカサカサ音がして、ベランダに黒いフンが落ちているんです。コウモリだと思うのですが、市販のスプレーで駆除してしまってもいいんでしょうか?
編集部
殺したり捕まえたりすることは法律で原則禁止されているので、そこは避けてください。できるのは追い出すことと、出入口をふさぐことの2つです。時期の選び方で成否が変わるので、そこから順に見ていきましょう。

コウモリ駆除は「殺さない」が大前提|鳥獣保護管理法で保護されている

日本の住宅の外観
写真はイメージです

最初にはっきりさせておきたいのは、コウモリに対してできるのは「出ていってもらうこと」と「入れなくすること」だけという点です。捕まえる・殺すという手段は、この記事では扱いません。法律上、許可なくできないことだからです。

やりたいこと 法律上の位置づけ この記事での扱い
家から追い出す(忌避剤・光・煙など) 捕獲・殺傷にあたらない 自分でできる範囲として解説
出入口のすき間をふさぐ 捕獲・殺傷にあたらない 自分でできる範囲として解説
網や道具で捕まえる 捕獲にあたり、原則として許可が必要 方法は扱わない
殺す・傷つける 原則禁止で、罰則の対象 方法は扱わない
屋根裏の広範囲・高い場所の作業 法律の問題ではなく安全の問題 専門業者への依頼をすすめる

家ネズミは対象外でも、コウモリは対象になる

環境省は、鳥獣保護管理法でいう「鳥獣」を鳥類又は哺乳類に属する野生動物と定義しています。そのうえで、法の対象から外れるのは、ニホンアシカ・アザラシ5種・ジュゴン以外の海棲哺乳類と、家ネズミ類3種だけだと説明しています。

ここが混同されやすいところです。ドブネズミやクマネズミといった家ネズミは対象外ですが、哺乳類の野生動物であるコウモリは対象に入ります。同じ「屋根裏で音がする動物」でも、法律上の扱いはまったく違うということです。屋根裏の音の正体がネズミだった場合の対処は、次の記事にまとめています。

捕獲についても環境省は、環境大臣または都道府県知事の許可を得るか、狩猟者登録を受けて行う場合以外は原則として禁止していると明記しています。許可が出るのは、生態系や農林水産業に被害等が生じている場合や、学術研究上の必要性が認められる場合です。そして違反して野生の鳥獣を捕獲した場合は、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処せられる(現行の鳥獣保護管理法第83条)とされています。

出典:環境省「鳥獣保護法の概要」同「捕獲許可制度の概要」同「野生鳥獣の違法捕獲の防止」

「追い出す」「すき間をふさぐ」は捕獲にあたらない

では手も足も出ないのかというと、そうではありません。自治体が住民向けに案内しているのは、まさに追い出しと侵入防止です。つくばみらい市は、市では駆除や捕獲等を行っていないとしたうえで、追い払いや侵入予防策はご自身または業者などで対応してほしい、費用は自己負担になる、と案内しています。

朝倉市も、糞や羽音などで困っている場合はコウモリを追い出し、侵入口を塞ぎましょう、という組み立てで対処法を掲載しています。「出ていってもらってから、二度と入れないようにする」という順番が、行政の案内でも共通した考え方だということです。

家に入り込むのはアブラコウモリ|出入口とサインの見つけ方

つくばみらい市と朝倉市はいずれも、日本には約35種のコウモリが生息していて、よく見られるのは「アブラコウモリ」という種類だと説明しています。家屋で問題になるのは、ほぼこの種類だと考えて差し支えありません。

国立研究開発法人 国立環境研究所の侵入生物データベースによれば、アブラコウモリは体長50mm程度で、建造物や洞窟などをねぐらとし、公園・農地・河川・ため池といった開けた場所で餌をとる夜行性の動物です。害獣駆除対策センターを運営するホームレスキュー株式会社は、体長約5cm・体重5〜10g程度の小型種で、1.5cmのすき間から侵入できるとしています。指1本が入るかどうかという幅でも、通り道になり得るということです。

図解
当メディア編集部作成

出入口を探すコツは、昼間に屋根へ上ることではありません。日没後、家から少し離れた場所に立って、どこから飛び出してくるかを見るほうが確実です。夜行性なので、暗くなってから餌をとりに出ていきます。あわせて、フンが毎朝たまっている場所の真上を見上げると、出入口の見当がつきます。

屋根に上がって探す、脚立で軒先をのぞき込むといった行為は、転落の危険がある作業です。つくばみらい市も、高所である場合には危険なので専門業者への依頼も検討するよう注記しています。場所の見当をつけるところまでを自分で行い、高い場所の確認は業者に任せるのが現実的な線引きです。

出典:国立研究開発法人 国立環境研究所「侵入生物データベース(アブラコウモリ)」つくばみらい市「コウモリを見かけたら」害獣駆除対策センター(ホームレスキュー株式会社)

コウモリを追い出す時期|出産・哺育期と冬眠期は避ける

集合住宅の外観
写真はイメージです

コウモリの追い出しは、いつやってもよいわけではありません。北九州市は対策の説明の中で、冬眠時期および夏の出産時期は追い出しが難しいため、それ以外の時期に対策を行うほうが効果的だと明記しています。

夏を避ける理由は、子育ての時期にあたるからです。福岡県が運営する生物多様性情報総合プラットフォーム「福岡生きものステーション」は、アブラコウモリについて6〜7月が出産シーズンだと解説しています。国立環境研究所のデータベースでも、10月に交尾し4月末に排卵・受精、妊娠期間は70日程度、産仔数は2〜4(平均2.6〜3)と整理されています。

この時期に親だけを追い出すと、まだ飛べない子が屋根裏に取り残されます。動物にとって酷であるだけでなく、家の中で死んでしまえば、においや虫の発生というかたちで問題が長引きます。急ぎたい気持ちは分かりますが、夏の追い出しは結果的に遠回りになりやすいところです。

冬に効果が出にくいのは、活動が鈍って外に出ていかないためです。追い出しを試みても反応が薄く、いないと思ってふさいだ結果、中に閉じ込めてしまう事故も起こり得ます。逆算すると、春先と、子育てが終わって冬眠に入る前の秋が現実的な作業時期になります。ただし年によって気候は変わるため、実際の出入りの有無を日没後に確かめてから動くのが確実です。

出典:北九州市「よくある相談と対策【コウモリ】」福岡県 生物多様性情報総合プラットフォーム 福岡生きものステーション「アブラコウモリ」国立環境研究所「侵入生物データベース」

自分でできるのは「追い出し」と「出入口をふさぐ」まで

エアコンの掃除・点検の様子
写真はイメージです

手の届く範囲に出入口があるなら、自分で試せることはあります。自治体が案内している手順を整理すると、次の4段階になります。

1フンが落ちている場所と量を控える

どこに、いつから、どのくらいたまるのかをメモしておきます。これがそのまま出入口の手がかりになり、業者に見積もりを依頼するときの説明材料にもなります。写真を撮っておくと伝わりやすくなります。

2日没後に、飛び出してくる場所を確認する

暗くなってから離れた位置に立ち、どこから出ていくかを見ます。1か所とは限らないので、数日に分けて別の角度からも見ておくと取りこぼしが減ります。屋根に上がる必要はありません。

3時期を選んで追い出す

出産・哺育の時期と冬眠の時期を外して行います。北九州市とつくばみらい市は、火を使わずに煙の出るタイプの害虫駆除剤を屋根裏に置く方法や、ナフタリン等の固形忌避剤・スプレータイプの忌避剤を使う方法を案内しています。薬剤は必ず製品の表示と使用方法に従ってください。

4いないことを確かめてから、すき間をふさぐ

つくばみらい市は、侵入口や住み着いている場所にコウモリがいない時に、ネット(網)やパテ、シーリング材等ですき間をふさぐよう案内しています。北九州市も、軒下の場合はいない時に(または追い払ってから)ネットで侵入を防ぐとしています。中にいるまま閉じてしまわないことが、この工程の要です。

忌避剤・煙・光・超音波について、自治体が書いていること

「超音波は効くのか」「スプレーで足りるのか」は、検索でもよく見かける疑問です。ここは当メディアの判断ではなく、自治体が公開している記述をそのまま紹介します。

  • 忌避剤=朝倉市は、市販の忌避剤を使えばコウモリ以外の鳥獣にも長期的な効果があるとし、蚊取り線香の煙にも一時的に燻り出す効果があると案内している
  • 煙=北九州市とつくばみらい市は、火を使わずに煙の出るタイプの害虫駆除剤を屋根裏に置く方法を挙げている
  • 光=朝倉市は、夜行性のコウモリは強い光に弱いとして、ライトなどの強い光で誘導して家の外に追い出し、侵入口を塞ぐよう案内している。北九州市もライトアップで棲み心地を悪くする方法に触れている
  • 超音波=朝倉市は、コウモリやネズミなどを追い払うための超音波発生装置なども効果があるとし、ラジオの音声も嫌う傾向にあると記載している
  • CD・アルミ箔=朝倉市は、構造上ふさぐことが難しい場合、侵入口にCDやアルミ箔等を設置するとコウモリが出す超音波を乱反射させる効果があり、近づきづらくなるとしている

いずれも「試す価値のある方法」として案内されているもので、どの家でも同じ結果が出ると保証されたものではありません。効き目は建物の構造や住みついている場所によって変わるため、数日試して変化がないときは、方法を足すより出入口の見落としを疑ったほうが早い場合があります。

やらないほうがよいこと

逆に、避けたい行動もはっきりしています。屋根や2階の高さでの作業は、法律とは別に転落の危険があります。つくばみらい市が高所は専門業者への依頼も検討するよう書き添えているのは、この点です。

そして繰り返しになりますが、捕まえる・叩く・薬剤で殺すという方向へは進まないでください。朝倉市は、部屋に入ってきたり、ケガなどの衰弱で保護した場合は速やかに逃がしましょう、と案内しています。手元に来てしまったときも、素手では触らずに外へ出すのが行政の示している対応です。

コウモリのフンを片づけるときに気をつけること

掃除道具と洗剤
写真はイメージです

フンの掃除は、多くの方がいちばん気になるところだと思います。ここでは、行政が公開している注意事項の範囲でお伝えします。体調に関する判断は、この記事では扱いません。

つくばみらい市は、野生のコウモリには寄生虫や感染症の原因となる菌やウイルスが付着している恐れがあるため、素手で触らないようにと案内しています。朝倉市も同様に、素手で触ることは不衛生であり、感染症やアレルギーなどを引き起こすリスクがあるとしています。

いわき市は野生動物全般について、感染症の原因となるウイルスや細菌を保有している可能性があるとしたうえで、素手で行わず手袋やマスクを着用するよう求めています。フンや、フンで汚れたものを扱うときも、この考え方をあてはめておくのが無難です。

  • 使い捨ての手袋とマスクを用意し、作業が終わったら手を洗う
  • 汚れてもよい服で行い、脱いだあとは他の洗濯物と分けて洗う
  • 窓や扉を開け、風を通しながら作業する
  • 屋根裏一面に広がっている、量が多い、手が届かない——このどれかに当てはまるなら、清掃も含めて業者に相談する

屋根裏の清掃と消毒は、業者の作業内容に含まれていることが少なくありません。実際、くらしのマーケットのコウモリ駆除カテゴリでは、表示料金に作業内容の事前説明・コウモリの追い出し・巣跡の清掃・フンの除去・消毒が含まれると案内されています。自分で無理をして広い範囲を掃除するより、追い出しとまとめて頼んだほうが結果的に手戻りが少ないケースもあります。

なお、掃除のあとで体調に不安を感じたときは、自己判断をせず医療機関に相談してください。この記事では、症状の見立てや手当ての方法は扱いません。フンの見た目から動物の種類を絞り込みたい方は、屋根裏で「ためフン」をするハクビシンとの違いを次の記事で解説しています。

出典:朝倉市「コウモリについてのお知らせ」いわき市「よくあるお問い合わせ(野生動物の駆除等に関すること)」くらしのマーケット(害獣駆除/コウモリ駆除)

コウモリ駆除の費用相場【2026年7月時点】

リビングでくつろぐ家族
写真はイメージです

コウモリの費用がいくらになるかは、作業の中身で大きく変わります。公開されている料金情報を4件そろえたところ、手の届く1か所だけなら1万円前後から、屋根裏まで含めると10万円を超える例までという開きがありました。どれも2026年7月の時点で各サイトに出ていた金額です。

料金の掲載元 示されている金額 前提・条件
くらしのマーケット(害獣駆除/コウモリ駆除カテゴリ) 駆除1箇所 8,000〜30,000円 表示料金に事前説明・追い出し・巣跡の清掃・フンの除去・消毒を含む
くらしのマーケットマガジン(費用相場の解説) 1箇所あたり1万円〜5万円 屋根裏8,000〜30,000円、軒下・雨樋・シャッターは8,000〜20,000円(2024年3月時点の記載)
害獣駆除110番(シェアリングテクノロジー株式会社) 平均約13万円 加盟店5社へのアンケート(2024年4月12〜16日)による。実績では約3〜6万円の価格帯が多かったとも記載
害獣駆除対策センター(ホームレスキュー株式会社) 通気口のみ1万〜5万円/天井裏(軽度)5万〜15万円/天井裏(重度)15万〜30万円 高所作業車を使う場合は20万〜40万円、足場の設置が必要な場合は40万〜50万円

出典:くらしのマーケット(害獣駆除/コウモリ駆除)同マガジン(コウモリ駆除の費用相場)害獣駆除110番(シェアリングテクノロジー株式会社)害獣駆除対策センター(ホームレスキュー株式会社)(いずれも2026年7月時点。税の表記は各サイトの記載に準じます)

同じ「コウモリ駆除」でも、1万円台の情報と13万円という平均が並んでいるのは、作業の中身が違うからです。数千円〜1万円台は「1か所を追い出してふさぐ」、10万円前後は「屋根裏の清掃・消毒と再発防止工事まで含む」と読み替えると、金額の落差が理解しやすくなります。

害獣駆除110番は内訳も公開しており、コウモリの追い出しが1箇所あたり2〜3万円前後、再発防止工事が3〜10万円、清掃と消毒が5,000〜10,000円、高所作業手当が2万円〜、高所作業車が3〜5万円、足場設置が20万円前後としています。現地調査・見積りは無料と案内されています。

費用が大きく動く4つの条件

  • 場所の高さ=脚立で届く軒下か、2階以上か、屋根の上かで、高所作業手当や高所作業車・足場の要否が変わる
  • 被害の範囲=通気口1か所だけか、屋根裏全体に広がっているかで、清掃と消毒の量がまるで違う
  • 出入口の数=ふさぐ箇所が増えれば、その分の材料費と手間が加算される
  • 建物の造り=瓦屋根、戸袋、シャッターボックスなど、すき間が構造的に多い家ほど封鎖の工程が増える

電話の段階で総額が確定しない業者が多いのは、この4つを現地で見ないと判断できないためです。逆に言えば、見もせずに「◯万円ぽっきり」と言い切る説明は、条件が抜け落ちている可能性があるということでもあります。

コウモリ駆除で実際に起きているトラブル

リビングでくつろぐ家族
写真はイメージです

この分野は、慌てて電話をかけた相手にそのまま契約してしまいやすい領域です。公益社団法人日本ペストコントロール協会は、令和7年2月28日に消費者委員会へ提出した資料の中で、業界のトラブルと相談事例を公開しています。

同協会によると、全国の協会に寄せられた相談は令和5年度で54,185件でした。令和3年度が50,754件、令和4年度が52,705件で、近年は毎年増加傾向にあるとされています。

公表されているコウモリ駆除の相談事例

資料に掲載された事例のひとつは、まさにコウモリ駆除を依頼したケースです。業者に依頼して現地調査に来てもらったところ、屋根裏に潜った担当者から「ネズミの臭いがする」「ネズミが発生しており、ちょうど今時期は繁殖期なので、このまま対策をしないと大変なことになる」と告げられた、という内容です。

その場で今日なら5万円で忌避剤の処理をしたほうがよいと勧められ、断り続けたにもかかわらず調査開始から2時間以上居座られ、カメラだけでも置かせてほしいと引かないため、渋々同意書にサインしたとされています。ネズミ駆除の見積額は140万円で、今契約するならチラシ値引き等で80万円と言われたと記録されています。相談者は、現在ネズミが生息している根拠はなく費用は払いたくないと考えている、と結ばれています。

頼んだのはコウモリの相談だったのに、屋根裏という見えない場所を理由に別の高額契約へ話が移った、という構図です。依頼していない作業の話が出てきたら、その場では決めない——この一点を決めておくだけで、防げる場面があります。

協会が挙げている悪質な業者の特徴と、回避のしかた

同じ資料では、悪質な業者の特徴として、広告に表示された格安料金と実際の見積が大きくかけ離れていること、不安をあおって契約を急かし見積書の内容も不明瞭であること、事前説明がないまま強引に作業を始めること、「自分から駆除を頼んでいるのでクーリング・オフはできない」と言うこと、が挙げられています。

回避策として協会が示しているのは、次のような内容です。

  • インターネットの集客サイトで安易に業者を呼ばない。住所や連絡先が不明な事業者は避ける
  • 業者に連絡する前にいったん落ち着き、できれば誰かに相談する
  • 値段に疑問があれば複数の業者から見積りを取って比較検討する(見積比較を悪いことと考えないでほしい、とされている)
  • 日本ペストコントロール協会の会員かどうか、同協会サイトの会員名簿で調べる
  • 地元のペストコントロール協会にまず問い合わせてみる

出典:公益社団法人日本ペストコントロール協会「レスキュートラブルに関する消費者問題 ペストコントロール(害虫・害獣駆除等)業界が抱える諸問題等について」(令和7年2月28日・消費者委員会 資料2-1)

コウモリ駆除業者の選び方と、相談できる窓口

エアコンの掃除・点検の様子
写真はイメージです

業者選びで前提として知っておきたいのは、この業界の構造です。日本ペストコントロール協会は、日本ではペストコントロール業における公的な資格や事業登録の制度がないと指摘しています。免許を確認して選ぶ、という方法が使えないぶん、別の手がかりを重ねる必要があります。

1所在地と連絡先がはっきりしているかを見る

会社の住所・固定電話・代表者が明記されているかを確認します。日本ペストコントロール協会はサイトで会員名簿を公開しており、協会の会員かどうかを名前で調べることができます。判断材料をひとつ増やす、という使い方です。

2屋根裏まで見たうえで見積もりを出しているか

コウモリの費用は、被害が通気口だけか屋根裏全体かで桁が変わります。現地を見ずに総額を言い切る説明には、条件の抜けがないかを聞き返してください。逆に、点検の結果を写真で見せてくれる業者は比較しやすくなります。

3見積書に「追い出し」「封鎖」「清掃・消毒」が分けて書かれているか

「一式」だけの書面は、あとから範囲の食い違いが起きやすくなります。ふさぐ箇所が何か所か、清掃と消毒はどこまでか、高所作業費や出張費が別立てかを、書面で確認しておきましょう。

4再発したときの対応と保証の有無を確かめる

コウモリ対策は、出入口をひとつ見落とすだけで戻ってきます。再訪の条件と期間が決まっているかは、金額と同じくらい重要な比較項目です。保証は必ず付くものではないため、あるかないかを含めて聞いておきます。

5口コミは「よい評価」と「不満の声」を両方読む

Web上では「対応が早かった」という声が見られる一方、「見積もりより高くなった」「しばらくして戻ってきた」といった指摘も見られます。投稿の日付が新しいもの、そして何をどこまでやったのかが具体的に書いてあるものから読むと、実態をつかみやすくなります。

自治体はどこまでやってくれるのか

「市役所に頼めないか」という疑問には、残念ながら期待しにくい、というのが実情です。当メディア編集部が6つの自治体の公式ページを確認したところ、コウモリの駆除・捕獲そのものを行っている例は見当たりませんでした。一方で、業者の紹介や用具の貸出という形で関わっている自治体はあります。

自治体 対応の型 公開されている内容(2026年7月時点)
つくばみらい市(茨城県) 駆除・捕獲は行わない 追い払いや侵入予防策は自身または業者で対応。費用は自己負担と明記
大津市(滋賀県) 駆除・捕獲は行わない 自己対応を依頼。滋賀県ペストコントロール協会に相談できると案内。費用は自己負担
いわき市(福島県) 駆除・巣の撤去は行わない 所有地・管理地の対策は専門業者へ(作業費用は有料)。所有地以外は施設・土地の管理者へ
朝倉市(福岡県) 業者を紹介する 対応が困難な場合は環境課に相談。有料だがコウモリに対応可能な業者を紹介
北九州市(福岡県) 対策方法を案内・捕獲は県の許可 追い出しと侵入口をふさぐ手順を掲載。捕獲には福岡県の許可が必要で、県の担当係に相談するよう案内
各務原市(岐阜県) 忌避装置を無料で貸し出す コウモリ忌避装置(防鳥防獣装置)を1台14日間・1世帯1回限り無料で貸出。市民で居住敷地内に糞尿などの被害がある方が対象。破損・紛失は使用者の弁償

出典:つくばみらい市大津市いわき市朝倉市北九州市各務原市(いずれも2026年7月時点)

もうひとつの窓口が、業界団体です。公益社団法人日本ペストコントロール協会は、全国47都道府県それぞれに地区協会があり、各協会に「害虫相談所」を設けて電話などによる相談受付を無料で行っていると案内しています。現場調査や防除施工まで進めば原則として有料になりますが、相談の中身に合う事業者を紹介してもらえることもある、と書かれています。制度の内容や受付体制は変わることがあるため、利用する前にお住まいの地域の協会の案内を確認してください。

出典:公益社団法人日本ペストコントロール協会「都道府県協会」

依頼するときに手元にそろえておくもの

連絡する前に情報がそろっていると、概算の精度が上がり、比較もしやすくなります。フンが落ちている場所と量、日没後に飛び出してくる場所、音が聞こえる時間帯、建物の階数と屋根の種類、気づいた時期——このあたりをメモにしておけば十分です。

複数の事業者の料金や口コミを並べて見比べたい場合は、作業内容と金額が事前に確認できるマッチングサービスから当たる方法もあります。連絡した流れのまま即決を求められる場面に入りにくくなります。

\ 無料見積もり・詳細は公式サイトから /

くらしのマーケット 公式サイトはこちら

最新の料金・対応エリアは公式サイトでご確認ください

コウモリ駆除についてよくある質問(FAQ)

Qコウモリ駆除に火災保険は使えますか。

A使えるかどうかは、加入している保険の約款と被害の内容によって変わります。当メディアからは可否を断定できません。屋根や天井に生じた損害について補償の対象になるかは契約ごとに条件が異なるため、駆除や修繕を申し込む前に、契約している保険会社または代理店に直接確認してください。「保険が使えます」と業者側から持ちかけられた場合も、その場で判断せず、まず保険会社に確認する順番が安全です。

Qコウモリ駆除に補助金はありますか。

A当メディア編集部が確認した範囲では、駆除費用そのものへの補助を出している自治体は見当たりませんでした。くらしのマーケットマガジンも、自治体からコウモリ駆除の補助金は基本的にないとしています。ただし各務原市のように、コウモリ忌避装置を無料で貸し出している自治体はあります。お住まいの市区町村の「コウモリ」の案内ページを一度見ておくと、貸出制度や相談窓口の有無が分かります。

Q家の中にコウモリが入ってきてしまいました。どうすればいいですか。

A朝倉市は、部屋に入ってきたり、ケガなどの衰弱で保護した場合は速やかに逃がしましょう、と案内しています。同市とつくばみらい市はいずれも、野生のコウモリには菌やウイルスが付着している恐れがあるとして素手で触らないよう求めています。窓や扉を開けて出口をつくり、照明を落として静かに待つのが基本です。落ち着かないときは無理をせず、自治体の環境担当課に相談してください。

Q追い出したあと、また戻ってくることはありますか。

A出入口が残っていれば、戻ってくる可能性があります。北九州市も、追い出した後に侵入口をふさぐという順番で案内しています。追い出しだけで終えず、すき間をふさぐところまでを一続きの作業と考えてください。ふさぐ箇所を見落としやすい家では、業者に点検を含めて依頼したほうが確実です。

Q賃貸住宅の場合、費用は誰が負担しますか。

Aまずは管理会社または大家さんに連絡してください。建物の構造にかかわる部分の補修や封鎖は、入居者が勝手に行えないことが多いためです。自治体の案内でも、自分の所有地・管理地以外については施設や土地の所有者・管理者に相談するよう求めています(いわき市)。どちらがいくら負担するかは賃貸借契約の定めで決まりますので、こちらで先に依頼先を決めてしまわず、連絡を入れるところから始めてください。

※本記事に載せた法令の説明・自治体の案内・料金は、いずれも執筆時点である2026年7月に各公式ページで確認できた内容です。制度や料金は改定されることがあり、業者の見積額は建物の構造・被害の範囲・作業の高さによって変動します。実際の判断は各公式サイトの最新情報と、現地を確認した見積もりに基づいて行ってください。健康に関する不安がある場合は医療機関にご相談ください。

まとめ

コウモリに気づいたときにやることは4つです。殺さない・捕まえないという前提を守ること、出産や冬眠の時期を外して追い出すこと、いないことを確かめて出入口をふさぐこと、そして高い場所と広範囲は業者に任せることです。

費用の目安は、公開されている情報で1か所8,000円台から、屋根裏まで含む工事で10万円を超える例まで幅があります。自治体が駆除そのものを行う例はほとんどありませんが、業者を紹介する市や、忌避装置を無料で貸し出す市はあります。日本ペストコントロール協会の地区協会では、電話などによる相談を無料で受け付けています。

そして、依頼していない作業の話をその場で持ち出してくる業者とは契約しないこと。困っているのは事実でも、急いで決める理由にはなりません。屋根裏のフンから動物の種類を絞り込みたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。

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